20/11/26(木) 男にすすめたいSNSでの人格形成
男は見栄と面子である。
これでも24年とすこしの男としての人生をあゆんできたが、どこかで聞いたことばがやっと私に浸透してきた。男はこれで人生を前に進み、男はこれで後ろに後退、もしくは歩むことをやめてしまうのだろう。
自殺者やうつになる方は男性が多いと聞くが、その原因に弱みを人に吐けないことがあるという。私にはそこに男としての見栄と面子があると思うのだ。
そんな見栄と面子に苦しむひとたちにおすすめしたいのがSNSでの1からの人格形成である。
この価値観は平野啓一郎さんの分人主義を基にしている。
彼曰く、人はたった一つの人格をもっているのではなくさまざまな人格で構成された分人を抱えているというのだ。
例えば小学生のとき、家での友人とクラスでの友人の性格が違うことにびっくりした経験はないだろうか。また真面目だった友人が高校にいって悪そうな人とつるむのをみて、「本当はあんなやつだったのか」と言ったこと。また、しばらく会わなかった友人がかなり様変わりしていたことなど。
それらは全て別の人間になったわけでもなく、もともと持っている本性が表に出たわけではない。
今出ている分人が、その人びとがいる環境に引き出されたのだ。
ここで最初のテーマに戻ると、現実では変えにくい環境を、簡単に変えることができるSNSでなら自分の知らない自分、つまり分人を引き出してもらうことが可能である。さらに、現実の見栄と面子のなかで本当に大切な見栄と面子を知ることも可能である。
さらにSNS上で1つのアカウントを新しい分人としてつくるのだが、ここには嫌になったら簡単に削除できるという利点がある。
だからこそ現実ではできないことを、現実と離れたアカウントをつくることでどんどんたのしんでほしい。
私はいままでさまざまなジャンルにおいて、アカウントを製作してそのなかで人格を形成し、現実の私ではしない発言や行動をして試してきた。
現実では見栄と面子で行えないことも、アカウント上の人格を形成する上で必要なことは必ずやる。
例えば普段いかない美術館や街のいいところを探すこと、普段は飲まないお酒や読まない本など、それぞれのアカウントでの目標を達成するためにやってきた。
またアプリごとにそこのユーザーの性格が違うので、そのアプリごとにもアカウントを複数つくることでいろいろな自分をたのしんできた。
※規約によっては、複数アカウントを禁止している場合があるので注意が必要。
だからこそ、おすすめしたい。
違う自分をたのしむために、ぜひ新しいアカウントを。
よければ緑茶を1杯いただけませんか?