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【クリエイター エコノミー】常識をはみだせば、そこが未来

業界常識は、運営企業のためにある。業界ルールを脱すればそこには可能性の海が広がっている。このトピックでは、「アーティスト流クリエイター エコノミー」を、知ることができる。基礎を学ばずメジャー実績無くただ雰囲気を演出するだけのクリエイター気取りパフォーマーの偽物ながら実は潜在的な可能性をもっているアーティストの、ために書く。

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アーティスト情報局:太一監督
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日本未発表の国際映画業界情報 あるいは、
監督がスタジオから発する生存の記
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『 中央集権型業界終焉へのカウントダウン 』

時代の変革スピードは加速しており、世界一時停止以降のデファクトスタンダードにおいてとうとう、“企業”という業態は遅れた。「業界」を牽引していたのは、企業。つまり、業界はもう維持されない。これまでの時代スピードならば業界は形態を変えルールを更新しながら対応してきたがもう、限界を超えた。中央集権型業界は、滅ぶ。日本において顕著なのは、“製作委員会”の終焉だ。企業と業界にもう、未来は無い。

一方、アーティストには輝く未来がある。
経験と実績のないパフォーマーたちによる“偽物”が大量増殖しているがそれは、明確な価値を伝承する本物のアーティストを際立たせる舞台装置として正しく機能している。アーティストには、“選べる未来”が開けている。

そこで、日本に入っていないニュースをお知らせしておこう。

■ 最新国際ニュース:ブランドが求める「クリエイターエコノミー」への参入

ハリウッドの伝統的なスタジオエコシステムの外にある、数十億ドル規模のエンターテインメントのパイは、成長を続けている。

TikTokerのAddison Raeは、バイラルでの成功をNetflixの映画やテレビのプロジェクトに結びつけて進出を実現し、ハリウッドスターのWill Smithはソーシャルでの存在感を高め、それが自分の会社の映画やテレビのプロジェクトをバックアップする成果をあげている。そして、エージェンシーは、クリエイターエコノミーを収益化するための仲介役を目指している。

ロサンゼルス レイカーズのスターであり、映画「スペース ジャム」の監督でもあるレブロン ジェームズは、彼の会社であるSpringHill社によりポッドキャストやブランドコンテンツの分野で活躍しており、資金調達を達成。

D'Amelio一家のようなデジタルネイティブのクリエイターは、Huluで番組を持った。ゲームの構築とTwitchやYouTubeでのストリーミングでブランドを確立したesports団体FaZe Clanは大型株式公開を計画、巨額資金を調達した。

これらのチャンスは、ニッチなものではない。YouTubeのチーフ ビジネス オフィサーであるロバート キンクルは、調査報告書の記者会見語った。「クリエイター エコノミーに参加している他のすべての企業が同じような形で貢献していれば、クリエイター エコノミーは、経済効果や雇用創出の面でハリウッドに匹敵し、文化的な影響力の面でも今日と同じようになる可能性があります」

UTA IQの責任者であるジョー ケスラーが語る。「Z世代の消費者の目に大手ブランドが差別化を図るために、既存のタレントや新進気鋭のクリエイターを起用するケースが増えてきています」

UTAマーケティングの共同責任者であるジュリアン ジェイコブスが言い添える。「私たちの仕事は、ブランドとクリエイターを結びつけることです。」

UTAのケスラーが言う。「現時点ではほとんどのブランドは、クリエイターがファンと直接コミュニケーションをとっている環境に、自社のブランドメッセージを統合できていません。しかし、クリエイターが引き起こすエンターテイメントとマーケティングのビジネスへの変化は明白でした。」

Lightspeed Ventures社のジェネラルパートナーであるニコル クイン氏が語る。「かつて“テクノロジーが世界を食っている”と言われたのと同じように今は、クリエイターが世界を食っているわけです。」 - NOVEMBER 03, 2021 THE Hollywood REPORTER -

『 ニュースのよみかた: 』

既存のマーケティングは成果を挙げられず、クリエイターとスターによる「クリエイター エコノミー」がブランドをも牽引しておりそれは、世界最強のケースだという記事。

企業による業界の牽引、業界によるマーケティングが機能不全に陥り、本来の目的を達していないことが明白だ。もう、企業と業界がマーケットをリードしている時代では無い。

時代を導くのは、アーティストである。

『 分散型業界 』

旧態依然とした業界それから、企業という信用は衰退し続けている。代わりにその機能を引き継ぐのは、他業界それぞれに在るアーティストたちのコミュニティによる「分散型業界」である。

解像度をあげながら、補足してみる。

クリプトに代表される“分散型”という理解には多角的な側面があるが、その構造をシンプルに説明してみるなら、“価値の共有”だとされる。

アーティストをとりまく“業界や企業”の代わりを務めるのは、独立して機能するコミュニティの集合体。その中央に“共有できる価値”が存在している形だということだ。

業界や企業が果たしていた機能は絶えることなくコミュニティに“分散化”されてさらに更新されながら、企業が包括していた資産やネットワークそしてマーケットのチャネルが共有されるわけだ。

もう、“独占”という意識は通用しない。もう企業が発展できない要因であり、業界が対応せざるを得ない課題である。

『 価値の共有とは 』

リスクの分散に代表されるコンテンジェンシー プランニングと、シェアリング エコノミーの両者を、企業では無く“個人”に向けて最適化した形をイメージしてみると、遠くない。

自分の資産、人的ネットワーク、技術そして学びまでをも共有することで、「価値を制限無く拡大する」ことを目的としている。理論上では可能であり、“ブロックチェーン”に代表されるクリプト業界が実践、現状には成功している期待の構造である。

自分のお金を、仲間のために遣えるか。
丁寧に気付いた信頼関係を、手の届かない相手に提供できるか。
自分を、同業者の人生のために消費できるか。

それらは些細な一端であり、できることが“価値の共有”である当然に、企業や頑固者が採用できない大胆な改変だ。だが、不可能なはずは無い。

『 同業者の成功に貢献できるか 』

アーティスト最大の課題である。
“分散化”と“価値の共有”は時代に必須な「分散型業界構造」であることは理解できても実に、難しいはずだ。多くのアーティストがここで挫折するのは、間違いない。「同業者の成功に貢献できるか」、自分に問うてみる必要がある。きれい事はいらない、現実的な行動として貢献を選べるかどうかだ。“同業者”のために。

それを選べる者の時代なのだ。
苦しいだろう。なぜそんな必要があるのか、と憤るだろう。
答えは簡単だ。

世界はもう、“競う”時代を抜けたのである。

『 編集後記:』

スタジオの共有化を決断した。

かつてはポスト プロダクションという“編集スタジオ”でしか行えなかった映画の編集作業や動画の加工作業が、個人スタジオで行えるまでに進化した。機材の高性能化と小型化、クラウドの進化が理由だ。これが快適で、映画監督でありながら個人のスタジオを構築し、徹底的な最適化と独自仕様の予算投入で、ポスプロよりもハイスペックな環境を運用できたわけだ。

そこに、「分散化」の波がきた。時代は“共有”に向かって加速している。勝算もなく路も観えていずリスクにも対応していないが、この個人スタジオ機材一切を、仲間たちに提供すると決めた。そのために、日本国内で最上級の場所も用意する必要があると信じた。もう映画監督には、MacBook Pro M1-maxだけでいい。

言っているだけなら成果は無いので、近日、証明する。

親愛なる仲間たちに観えている未来を継承するために、映画製作の現場へ帰るとしよう。では、また明日。

■ 太一(映画家):アーティスト業界情報局 × 日本未発表の国際映画業界情報 あるいは、 監督がスタジオから発する生存の記