見出し画像

【NFT訴訟】インディペンデントが圧倒的に有利な時代到来

企業に支えられていたメジャーに不遇の局面は、インディペンデントへの追い風になっている。このトピックでは、「国際映画界の業界特性」を、知ることができる。時代の変化に気づいていながら踏み出す方角がわからないアーティストの、ために書く。

--------------------------------------------------------------------------
アーティスト情報局:太一監督
×
日本未発表の国際映画業界情報 あるいは、
監督がスタジオから発する生存の記
--------------------------------------------------------------------------

『 バズワード依存型事業を蹴散らす先に 』

時代の華だった“NFT”もいよいよに一般認知が進み、バズワードだけを横流しする“にわか事業”が頻発している。3日間に5本ほどの“NFT関連事業案内”を押し付けられているが実にそのうちの4本には、稼働実態がない。

未だに“一攫千金”などと謳う妄言者は論外だが危険なことに、このムーヴメントに踊り、実態を見失う層がある。「意識高い系アーティスト」たちだ。彼らは表層的な情報を網羅している代わりに情報成金に過ぎず、NFTの真価はもとより、そのルールとリスクをも理解していない。

そこで、日本に入っていないニュースをお知らせしておこう。

■ 最新国際ニュース:ミラマックス社、「パルプ フィクション」のNFTをめぐりクエンティン タランティーノ監督を提訴


タランティーノ監督は今月初め、1995年のアカデミー賞最優秀作品賞候補作からカットされた脚本のシーンを収録するプロジェクトを発表した。

映画スタジオのミラマックスは、クエンティン タランティーノ監督が1994年に制作した映画「パルプフィクション」を題材にしたノンファンジブル トークン(NFT)の発売計画をめぐり、同監督を提訴している。

タランティーノ監督は、今月初めに、最終版ではカットされた初期の脚本のシーンを含む、映画に基づいた7つのNFTを発売する計画を発表。このNFTには、映画用のアートやタランティーノ監督自身による解説も含まれる。

ミラマックス社によると、発表後、監督に停止命令の手紙を送ったが、効果はなかったという。ミラマックス社は、自社の映画ライブラリーをベースにしたNFTパートナーシップの構築について協議中であり、タランティーノ監督の契約はその努力を無にするものだと主張している。

ミラマックスが語る。「タランティーノ監督の行為を放置すれば、ミラマックス社が彼の事業に関与していると誤解される可能性があります。他の人々を勘違いさせる可能性もあります。」

ミラマックス社からの停止命令に対して、タランティーノ監督の弁護士は、タランティーノ監督は自分の「留保された権利」の範囲内で行動している、とした。

NFTはハリウッドでも注目の的となっており、スターやスタジオがこぞってパイを奪い合っている。 - NOVEMBER 16, 2021 THE Hollywood REPORTER -

 『 ニュースのよみかた: 』

タランティーノ監督がNFTへと舵を切ったが、作品の共同制作スタジオと訴訟に発展するもどちらも時代遅れ、という記事。

作品製作当時には想定もしていなかったNFTをめぐる解釈に行き違うタランティーノ監督とミラマックス社はどちらも正しくまた等しく、無知が過ぎる。そもそもにハリウッドは時代に遅れる業界なのだが、その優位性であった「巨体」がついに、弱点になり始めている。

『 メジャーは遅い、インディペンデントは浅い、 』

それを理解していれば、間違えない。
正しい情報を実装することは理想だが、簡単ではない。その情報が正しいかどうかを判断できるのは、事後だからだ。

メジャーより早く、インディペンデントより深く情報に精通し、その価値を活用して“実働”している者たちと組むことで、“時代の選択”に立ち会える。

理論だけの偽物と企業の言葉に、信じる価値はない。

『 国際映画界の業界特性 』

日本独自の慣習は多い。
それらが“日本らしさ”を醸しているというのは一部に真実であり圧倒的に、妄想である。日本らしさは、“早くて深い偏愛”を貫いた果てに獲得した国際マーケットでの勝利にありそれが証明に、この2年間で世界が注目した“日本らしさ”は、オリンピックのみだ。

それを誇らない日本人たちは、照準を世界に向けている。
世界は、日本を観ていない。日本は世界を観ていない。
どちらの視野が広いかを考えてみれば、100%の正解に行き着く。

『 編集後記:』

10月15日から2週間開催したアニメーター個展の好評が、ハリウッドにとどいた。初個展を実現した“GOZ”こと郷津春奈さんへ、“ハリウッド”から、国際的なアーティストとのコラボレーション依頼だ。企画概要には納得、コントラクトが届いたので今夜にも精査して判断しようと想うがこの現実は、日本で活動するアーティストたちにとって大いなる証明になることだろう。

昨日までの“受注生活アーティスト”も、世界へとどくのだ。正しい方法を知っていれば。国際主義ならば、ここ「アーティスト情報局」のフォローをお奨めする。

現実という可能性を見誤ることなく、映画製作の現場へ帰るとしよう。では、また明日。

■ 太一(映画家):アーティスト業界情報局 × 日本未発表の国際映画業界情報 あるいは、 監督がスタジオから発する生存の記