神経と衰弱と混濁と連環と

僕らが嘘つきなだけで
誰もが嘘つきじゃない

だからと言って
殺しちゃならない
でもねと言って
許しちゃならない

僕は名もない案山子
いつも知っている
いつも聞いている
純信に研ぎ澄まされた
情動の雄叫びを。

真心を切り売りして
欺瞞を千切り絵して

なのにと言って
ほだされちゃならない
かもねと言って
背いちゃならない

僕の名は童が呼ぶそれぞれ
いつも返事する
いつも啓志聴く
混乱が教えとならないよう
帰り道のひとつところで。

寂寞が荒漠と涅槃を脅迫する
樹々の子達をくすぐり
色仕掛けで母は喜度を示せと欲す。

誰もが嘘つきじゃない
僕らが嘘つきなだけで。

『神経と衰弱と混濁と連環と』


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