うなだれる柳の、その弄ばれる葉に

誇らしげに笑うと
光と影の
崩れる音が聞こえた。
随分と
一度限りの主役をやり過ごしてしまったけれど
不思議と脇役も楽しくて
突き立てようとして弾かれた
渾身の一撃が
まったく違う場所で
奇跡なんて呼ばれたってだけで
満たされた感覚がある
今となっては

珈琲でも飲まないか
柔らかく編まれた
春の椅子に腰掛けて
語ろう
珈琲でも飲みながら
紅茶でもいいんだけどな

怖い話に華が咲いて
耳を塞いで
嫌がったりして。
何でだか懐かしくて
まだまだ
初めてばかりなのに
懐かしくて
西の彼方に暮らす父の名が
ほんのり灯りに揺れた

珈琲でも飲まないか
声を荒げる我が儘な冬の
純情歌を聞かないか
珈琲でも飲みながら
紅茶でもいいんだけどな

もう少し
共に過ごせないだろうか
鼓動の行方が見つかるまで
忙しいのなら
仕方がないけど
きっと
美味しい珈琲を淹れてみせるから
紅茶でもいいんだけどな

『うなだれる柳の、その弄ばれる葉に』

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