むしゃくしゃイライラした時、私は掃除をする。
ゴミ箱や掃除機、洗濯機、トイレのブラシ受けなどの普段キレイにするものをキレイにする。
夢中になっているうちにむしゃくしゃとイライラが消えていく。
その物がキレイになるし、嫌なこと忘れるし本当にいいことばかり。

ところがモヤモヤ、これが消えない。
数年前からやっている解消法が、パンまたは餃子の皮、ピザを作ること。
ベンチタイムや内容は異なるが捏ねる過程はほぼ同じだ。捏ねるのがいい。

水分と混ぜ合わせたばかりの初めのころは、手について非常にイラつく。
いまいましいベタベタめ！追フラワーしてやる！
次第にまとまって手につかなくなる頃バターを追加。
イイッ！このいまいましいバターめ！
こねくり回してやる！

デ・デ・デストローイ！！
Sっ気というより狂気をおびたパンクな私が。

耳たぶくらいのやわらかさになったら、寝かしもう捏ねくることはなくなる。
はぁ切ない。

でもこれで終わらない。
寝かしたあと、ピザソースを塗り具をのせてチーズをパラパラ。
15分焼いたらピッツァの出来上がりよ！

パンピザだから少しでお腹が膨れる。
捏ねてる段階で割と満たされているからね。

予め切り分けたピッツァは近所の一人暮らしの老婦人におすそ分けしに行くのが楽しみだ。
｢こんなハイカラなもの、食べたことないわァ｣と毎回言ってくれる。

初めはお年寄りが好きそうな惣菜がいいかなと思ったけど、変わったものを食べるのが嬉しいらしい。
ごちゃごちゃのせずにピザソースとチーズそしてあらびきウインナーのピッツァが好きらしい。特にウインナーが好きなんだって。
冷めちまうよおばあちゃん…と焦りながらも、会うたびお喋りが楽しいようで…なんなら手に直で惣菜的なものをのせられ私もお腹いっぱいになっちゃう。

なので、ほんとに食べてくれているかは別として。

モヤモヤついでに作ったピッツァが腹も充たして心も充たされるってか。

捏ねるというのが自分の手の中で形を変えながらまとまっていくさまが、まさに思い通りになって大変満足する。（ちゃんと軽量してるからな）

ということで今日も、ババアの家にピザをフリスビーみたいにぶん投げてくる。