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『構成的責任』販売開始

 こんばんは。帯化/造園計画の島崎です。この度、帯化は11/2の16時まで開催中のバンドキャンプフライデーに合わせて、初の映像作品『構成的責任』をリリースいたします。

https://taikafasciation.bandcamp.com/album/--7

 本作品はAnisakis企画イベントSUZUKOMEでの帯化のライブを収録したものとなっています。この日は機材トラブルなどがあり、ぼくら的には20点くらいの出来だと思っていたのですが、映像を見てみたらめちゃくちゃカッコよくて作品にすることにしました。まあつまり、初めから計画されて作られたものというよりも、その場の勢いで作られたものなわけです。しかも収録されている映像自体も、計画がご破算になり、戸惑いながらどうにかしようとする、計画とは無縁の行程でもあるわけです。

 やっぱりロックバンドってのはライブが大事だなあと最近思うのですが、それはやっぱりハプニングとかトラブルが発生する可能性が高いからだろうとなんとなく考えています。全部が生楽器だと意外とトラブルって起きないし、あるいはデジタルに頼りっきりの場合も同じくらいトラブルって起きない気がするんですよね。対してロックバンドのライブは身体と、デジタルなものよりもっとオールドタイプな「機械」が一緒になって初めて上手くいくものです。でも機械には「画面」とかがないので、機械の状態を気軽に確認したりするのが難しい。気付いたら急に動かなくなったりしてしまう。あるいは、機械たちの「ツマミ」の塩梅がライブ中の物理的接触で変わってしまって、思ってもみない音が出たりする。つまりトラブルが起きる。

 でもぼくらのようなロックバンドというオールドタイプの存在はそれに付き合わないといけない。そういうめんど臭くて、頑固な機械たちに付き合わないといけない。そしてそこにこそ、機械と人間の摩擦=トラブルに急き立てられて、全く思ってもみていないパフォーマンスが発生するという——それがいい結果ばかりを産むものではないにしても——ぼくらロックバンドのみに開かれた好機がある。この日、やる予定だった『1994』、『夏が疲れた国』という旧来のメイン曲も、必要な機材の故障で演奏されることはありませんでした。代わりに、まだ音源化されていない新曲たち(『公園』、『行楽日和』、『降霊』)が練習の時とは違う形で演奏され、そしてそれらがぼくらにとっての新しいメイン曲になっていく様が『構成的責任』には記録されています。
 この日の演奏はぼくらにとって何かしらのターニングポイントになるはずです。いや、あるいはターニングポイントであった、そう事後的に語られるようにならなければならない、そう思います。そしてそれこそが「構成的責任」の実践な訳です。「構成的責任」という謎めいた言葉については付属のブックレットにて色々書きました。書きましたが、きっとわけがわからないでしょう。それも含めて楽しんでいただけたらと思います。

 あ、あとおまけとして、『構成的責任』本編を帯化二人で鑑賞しながらおしゃべりしたオーディオコメンタリーも付属します。これも面白いです。あと1年前の6月、帯化2回目のフルライブ映像(これはかつてyoutubeに上がっていたやつです)と、そっちの映像の方でもオーディオコメンタリーをやりましたのでそれも付属します。おまけの映像も入れると、なんだかんだ2時間近くある作品になりました。ぜひ買ってください。

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