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【レポ】新妻聖子20周年記念コンサート~HARMONY~

観劇レポ…は少しお休みしてコンサートのレポです。ミュージカルやTVでも大活躍、驚異の声量を持つ新妻聖子さんの20周年記念コンサートin大阪。

今までコンサートやライヴの類は、ポルノグラフィティ、星野源、Perfumeくらいのものでしたが、たまたまネットで見つけて参加。新妻聖子さんとは去年のミュージカル「ボディガード」以来のはずなので、実に1年半ぶりの再会。

とってもハッピーな2時間弱のレポです。セットリストは間違いなく全部覚えきれていないので、歯抜けのレポですが・・・ご愛敬で。ほんま、自分の記憶力はすぐバカンスに行ってしまうんだから…やれやれ。

本note投稿時点で東京公演がまだ来月に控えており、楽曲や演出、衣装などはネタバレとなる部分があるかもしれないので、気にされる方はご注意ください!

生のフルオケ

聖子ちゃんのことを語り始める前に、オーケストラのお話を。

今回のコンサートの演奏は、日本センチュリー交響楽団によるフルオーケストラ。ステージいっぱいの楽器たちは視覚的にも圧巻で、ここまでのフル体勢のオーケストラは、ミュージカルを含めても久々かもしれない。生のオーケストラっていいよな…!!

ミュージカル楽曲はもちろん、ポップスもセットリストに含まれるのですが、オーケストラ演奏で聴くと情景がより深く、鮮やかに浮かんできて、心が満たされまオーケストラっていいよな…!!

僕は楽器がリコーダーしかできない人間なので、オーケストラに憧れがあって、カッコいいなあ!って思いながら聴いてました。至福の素晴らしい指揮と演奏でした。

1幕

オーケストラによる開幕演奏を終え、大きな拍手に迎えられて新妻聖子ちゃん登場。

お召し物はプリンセスのような淡いピンクのドレス。たまに覗かせるお履き物は赤い靴でした。「プリンセスのような」と喩えましたが、「ような」じゃない、プリンセスがそこにいました。
暖色の照明とはもちろんマッチするのですが、青系の照明になるとほのかに紫っぽくも見えて、しっとりした印象になるのが素敵。ドレスっていいよね…!

1曲目は「十八番」と言っても過言ではない、「ラ・マンチャの男」。赤い照明とともに情熱的な演奏を背景に、のっけからパワフルなお声を披露。ちなみに英語版です。
本人が仰っていたように、少なくともピンクドレスのプリンセスが歌う曲ではないのですが(笑)、似合うんですよね。この曲を生で聴けただけで今日来た甲斐がある。この春にラ・マンチャは観に行きましたが、もはや聖子ちゃんバージョンのほうが聞き馴染みがあるくらい。この曲が好きなんです。

2曲目は聖子ちゃんのオリジナル曲「愛を止めないで~Always Loving You~」。曲入り前のMCが長すぎて、カンペで「早く」と言われてもなお「語らせて」と喋りまくる聖子ちゃんかわいい。そりゃあ20周年コンサートだもの。元々歌手を目指して、念願のCD出して、っていう思い出ヒストリーだって語ってもいいやんね。

(※ここから曲順と曲目の記憶が怪しいです。僕の記憶力を呪う)

レ・ミゼラブルの「On My Own」。まさに20年前、聖子ちゃんが演劇デビューした作品の曲。20年前の6月か7月か本人がイマイチ覚えていないと、会場爆笑のMCのあと、聖子ちゃんいわく「皆大好きでしょ?」のオーバーチュア(序曲)から演奏。レミゼ、一昨年演ったときは大阪が丸々中止になって行けなかったので、今度こそ観たいな。聖子ちゃんも出てくれへんかな。

メリー・ポピンズより「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」。いやー聴けるとは思わなかった。メリー・ポピンズも大好きですし、何よりこの曲が僕は大好きでして、前に出て踊りたかったくらい。とにかく楽しい曲で、少しずつテンポが速くなって、観客の手拍子も速くなっていくのが堪らなかった。
ラストサビでコーラスがあるので、我々観客に一生懸命「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」を言わせようと教えてくれるスパルタ教師・聖子ちゃん。うん、おじさまやおばさまが多そうでしたし、観客にコール&レスポンスを求めるのは無茶よ。

ボディガードより通称「エンダァー」こと、「I will always love you」。怪物級の声量がいかんなく発揮されるこの曲。ミュージカルのボディガードを観たときも、終盤のこの曲で鳥肌止まらなかったのを思い出しました。そういえばあの時が初めての生聖子ちゃんやったな…。

聖子ちゃんが人生のテーマにしているという「アンダンテ」(一幕だったはずなんですけど…二幕やったかな…記憶…)。言葉通り、歩くようなスピードで、ゆっくりしっかり前に進んでいくような曲。MCでこの曲の背景をたくさん話してくれる聖子ちゃん。もうカンペは関係なかったみたい。忙しない時代だからこそ響く、歌詞がはっきり心に届く曲でした。

一幕ラストはミュージカル キャンディードより「着飾って輝いて」。例によってオーバーチュアからの演奏。宝石の小道具まで引っ張り出される本格仕様。この曲だけ手持ちマイクではなく、ピンマイクでの歌唱でした。曲入り前のMCで本人が言っていたように「背景を踏まえた上で聴き終えても何のこっちゃ」な雰囲気のある曲ですが、オペラチックな歌い方に加え、「アクター」として役になり切る俳優・新妻聖子を垣間見ました。
ちょいちょいプツプツ音が聞こえてたのは、たぶんピンマイクの付ける位置のせいかな?小道具も使うし、聖子ちゃんのボディランゲージも激しかったので、マイクとこすれてたのかも。生のステージですからね、そういうこともあるよね。ステージとしてはすごく良かった!

2幕

2幕は赤い細身のドレスでご登場。聖子ちゃんは赤のイメージが勝手にあるので、とても素敵だった。素敵、だった。

2幕1発目(だったはず)はグレイテスト・ショーマンより「Never Enough」。力強い名曲。ミュージカル「バーナム」は観たんですが、本家のグレイテスト・ショーマンは観てないんですよね…履修せねば。この曲以外でも英語等で歌う曲がありましたが、聖子ちゃん発音上手ですよね。

2幕で印象深いのが「Feeling Good」。ジャジーな曲をオーケストラで味わえて、聖子ちゃんのパワフルさとポップさと大人っぽさとが感じられた曲。こういう系統の曲、好きなんですよ、僕。深く知らなかった曲なのですが、いい曲と出会えたかもしれない。持ち歌ばかりじゃないコンサートはこういう楽しみもありますよね。

ミュージカル ミス・サイゴンより「命をあげよう」。言わずと知れた名曲。たぶん、聖子ちゃんがキムを演じたのはまだ若かりし頃だったはずですが、実際に母親にもなった今だからこそ、当時とは違う思いや感情が乗っているんだろうなあと感じます。曲終わりの涙が印象的。

女性アイドルがすきだという聖子ちゃんによる「アイドルコーナー」。選ばれたのは同じ名前の松田聖子「SWEET MEMORIES」でした。ちなみに前日、松田聖子が大阪城ホールでコンサートをしていることを、タクシーの運転手が教えてくれたそうです。…なんかこの文章、昭和の歌謡ショーの前振りみたい。

続いてポップスからMrs.GREEN APPLE「ダンスホール」。ひえっ、こんな曲まで歌ってくれるの?!ミュージカル的な歌のうまさもあるけど、ポップスの歌い方もうまいんですよね、聖子ちゃん。しっとり目の曲が続いた中で、観客も手拍子でノれる楽しい楽曲で盛り上げてくれる。すごいなこのセトリ。そしてこの曲すてきやな。いつもジムで流れてるんですが。

ラストはミュージカル「GOLD~カミーユとロダン~」より、「GOLD」。恥ずかしながらこの作品は観たことがないのですが、この1曲だけですごく惹かれるものがある、壮大な曲。しらべたらワイルドホーン曲…やはりか。聖子ちゃんがしっかり歌詞を届けるように歌ってくれるので、心にズシズシ来る。でも尾を引くような重さはなくて、最後に昇華するような感覚も味わいました。

(…曲数的に絶対もっと色々歌ってたはずやのに…記憶が怪しいです…!悔しい…!)

アンコール

鳴りやまない拍手に迎えられてアンコール。楽曲はオペラより「誰も寝てはならぬ」。原語で歌われる時点ですごいのですが、曲はじめで一番後ろの幕が降りて、星空がぶわっと広がる演出も素敵でした。本来オペラはマイクなしで歌うものですが、歌い方がオペラのそれで、かつマイクがハウリングしないの、冷静に考えてすごいと思う。

歌い手・表現者としての新妻聖子を堪能して終わり…と思いきや、まさかのダブルアンコール。「ほんまはこれで終わりなんやけど!」と唐突の関西弁で始まり、「みんなに楽しんで帰ってほしい」と、ABBAの「Dancing Queen」。観客の年齢層が比較的高めだったようなんですが、「みんな、世代でしょ!踊っていいのよ!」と煽られ、観客総立ち。万来の手拍子とともにハッピーエンドを迎えました。

最初から最後まで、とにかく聖子ちゃん本人がうれしそうに楽しそうにしているのが伝わってきて、あの会場には愛しかなかった。2時間あっという間でした。

音を楽しむ

聖子ちゃんのコンサートには初めてお邪魔したのですが、ほんとに聖子ちゃんは音楽が好きなんやなと、愛を感じるコンサートでした。ここでいう音楽は、歌はもちろんのこと、オケの演奏も、楽曲自体も含めて。

楽しそうに歌って(しゃべってもいる)いる姿を見ると元気をもらえます。

冒頭に「20年応援してくれた人…はそんないない気がするけど笑、一ヶ月でも応援してくれている人がいて感謝です」という趣旨のことを話してくれましたが、ライフワークである音楽というものを通じて、愛と感謝と元気を魅せてくれたなあと。 ひとりMCもとい漫談みたいにしゃべくり倒すところも含めて、素敵な人間性も魅せてくれました。

それにしても、とにかく新妻聖子は歌がうまい。という月並みな表現で恐縮ですが、これだけは最後に改めて書いておきます。

作品の中で俳優さんを見るのもいいけど、こうしたコンサートで見るのもいいもんですね。聖子ちゃん、ありがとう!

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