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【観劇レポ】人としての生き方は猫たちが教えてくれた ミュージカル「CATS」

観劇レポ。2月の締め括りは劇団四季「CATS」名古屋公演です。日帰りプチ遠征。

ミュージカル好きと言いながら、この世界的大作を実は観たことがなく、今回初見でした。
今まで観てなかったのは一応理由はありまして、子どもの頃、猫さんメイクがちょっと怖いと感じたのが記憶に残っているためです。ゆえになんとなく避けてました。

でも、比較的来やすい名古屋の地での公演が5月に終わるということで、ようやく重い腰を上げたに至ります。

で、肝心の感想ですが。

なんで今まで観なかったん!!!


最高のミュージカルじゃないか

CATSはいわゆる「ブックレスミュージカル」と言われる部類の作品。ストーリーに沿って展開されるというよりは、(大筋ストーリーはありながら)ダンスや音楽での魅せ方の方に比重があります。

僕の傾向として、重ためのストーリーで、感情ズシン!心の鎖パリン!みたいな作品を好む傾向があるんですが、CATSは超えてきました、その壁を。

猫らしい動きの再現は言わずもがな、ダンス、バレエ、歌、シンプルに全てのキャストさんのレベルが高い。
もちろんこれは我らが劇団四季だからこその部分もありますが、この言葉だけじゃない、体で感動を与えてくれるパフォーマンス、素晴らしいという言葉以外になんと言いましょう。

CATSといえば代表曲「メモリー」があり、それも大変心動かされるものなのですが、個人的には何よりも舞踏会のシーンを始めとする体での表現。
歌じゃなくてダンスで感動して涙することはもちろん多くありましたが、ここまで号泣したのは久々かもしれない。2020年冬に「ビリー・エリオット」を観た時の感覚を思い出しました。あのときも感情が乗ったダンスに魅せられ、涙が止まらなかった。

一幕、二幕、それぞれ70分の構成ですが、時間を忘れるほどの引き込み方。客席降り演出も多く、個性豊かな猫たちが縦横無尽に駆け回るのもあって、目が2つではとても足りない。なぜ人間の目は2つなのか。控えめに言って10は欲しい。

猫が示すこと

あくまでCATSは名前のごとく猫の話、人間は一切登場しないのですが、猫たちの姿から、人として生きるとは何かを考えさせられる。

フィナーレは「人間よ、猫に触れるときはこうするのだよ」というメッセージで終わりますが、それって対人でも一緒やん。というか、CATSの猫たちは、僕たち自身やん

個性、生き方、信念。
相手への敬意、距離感、関係性。

計140分の舞台を観終え、フィナーレを迎えたとき、そんな思いに至った僕はもう涙が止まらぬ止まらぬ。涙が滲んで舞台が見えない。

語彙力に乏しいので端的に言いますが、全人類観たほうがいい。

猫さん

総勢24匹の猫さんが登場するのですが、ファンの中では「推し猫さん」がいたりもするようです。

僕ですか?全員です。選べません

初見だからといって、ガチガチに予習するのもなぁと、あえてあまり勉強せずに行ったのですが、猫さんたちのお名前くらいは覚えていくべきだった。

2/28マチネ キャスト

全員好きやけど、今回特にときめいた猫さんたち。

雄猫さんでは、リーダー格のマンカストラップは言うまでもなくかっこいいし、タンブルブルータスも寡黙セクシーダンディーでかっこいいし、なんか目が離せなかったのはマンゴジェリー(こういうイカした怪盗好き)。

スキンブルシャンクスは、笑顔が眩しい。鉄道のシーン全体としてもなんか皆楽しそうやし、ガラクタで組み立てられる列車がなぜだか心に刺さり、わりと楽しいシーンなのに号泣した。

そしてミストフェリーズ。あんた最高かよ。劇団四季の象徴みたいな猫さんじゃないか。

雌猫さんでは、ボンバルリーナがセクシーでまさに猫っぽい。姉御肌っぽい雰囲気で好き。
タントミールは冒頭の登場シーンがめちゃくちゃ美しいし、全体通してミステリアスな感じもいい。

ジェリーロラムが劇中劇で演じるグリドルボーンも好きやなぁ。オペラ座のカルロッタに悪女要素を足した感じ。

…なんか趣味がバレそう(今更)。

君の名は

フィナーレ〜カテコで、猫さんが客席に降りてきて挨拶(手をコツンとする)をやってくれるんですね。

まあキャストさんの手が届く範囲なので、座席が端っこから3人目くらいが物理的に限界なわけで、1階中央付近だった僕は(感動で涙流しながら)その光景を目に焼き付けてたわけです。猫さんたちかわいい〜尊い〜と思いながら。

そしたら最後の方ね、右肩をトントンってされたの。
振り返ったらいたの。猫さん。
挨拶したの。笑顔で。

そう、僕の席、ブロックの最後列(13列目)だったのですよ。ここにも来てくれるん…!?
思い返すとめちゃくちゃ泣き顔やったから恥ずかしさ満点なんですが、え…好き。

でも一瞬やったからどの猫さんか分からないんですよね。雄猫さんではあったし、消去法的にカーバケッティかコリコパットやと思うんですが…なんせお顔を見れたのは一瞬やったもんで。果たして君の名は。

総括

ホンマになーーんで今まで観なかったんでしょう。後悔しかない。まあ子どものころは猫さんメイクが怖く感じたのも分からんではないけど、今日観たとき全然怖くなかったし、むしろステキだった。
ともあれ観ずに一生を終えるよりマシか。

帰りの電車でこれを書きながら思うのは、どんな言葉を尽くしても、この感動は表せない気がする。note書きとして失格ですけども。これは、観て体感して初めて伝わる気がします。

名古屋公演は5月まで。その後しばらく地方公演らしい。

…5月の連休、特に予定のない男がここにいますね。
…京都から名古屋まで、そんな時間かかりませんね。
…まだチケットあるみたいですね。

To Be Continued…!

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