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何かと大変な時期だけど、古民家を "CRAFT SAKE BREWERY" にリノベしていくことにした。

時間だけはイーロンマスク並に働いた日々が、やっと落ち着いた。

というのも新潟の阿部酒造で修行をさせて頂いて早1年。酒造りの最も忙しい冬の時期が終わり、いよいよ本格的に事業準備に時間を割けるようになってきた。

ここ数ヶ月コロナウイルスという存在によって大変な思いをしている方が沢山いるので、もっと直接的に誰かのためになることに自分のリソースを使うべきではないかと考え直すこともあった。だけどこの状況を前に自分にできることは多くなく、結局ほとんど動けていない。素直に悔しいです。
なので、すこぶる元気でいれていることに感謝をしつつ、今は自分の事業が誰かをハッピーにする未来を信じて、使命や欲望に忠実に、目の前のことに全力で挑戦しようと思っている。

話は少し逸れたけど、やっとの思いで事業準備の肝であるブルワリー用の物件が決まった。これからリノベーションとか諸々動き出すので、今回は物件の話をメインに今に至るまでの出来事やこれからのことを書いてみる。

2019年夏:物件探しスタート、苦戦。

実は物件を探し始めたのは去年の夏頃。特にアテがあったわけではないので、事業拠点である福島県南相馬市小高の駅前通りを中心にまち歩きをすることから始めた。まち歩きをする中で気になる物件をピックアップする。その後地元の方々にオーナーさんを繋いでもらう。気になる物件をピックアップ、オーナーさんを繋いでもらう…。の繰り返し。
「空き物件はたくさんあるから余裕っしょ」と思っていたけど、問題はけっこう複雑で。物件は空いていたとしても、だいたいこんなパターン。

「今は使っていないけど、いずれ帰ってくるかもしれないから取っておきたい」
「買ってくれるならいいけど、賃貸は厳しい」

そもそも物件の数が東京とかの都市部に比べると圧倒的に少ないので、酒造りの修行と並行して進めていたら余裕で年を越してしまった。。

2020年冬:ようやく物件が決まった。とみせかけて笑

年明け頃、やっと運命を感じる物件を見つけた。オーナーさんと契約のお話をする日取りも決め、テンション高く酒造りの修行に励んでいたある日。

コーディネートをして頂いている方から「急にオーナーさんが『今回の話はなかったことにして欲しい』とおっしゃっています」とSlackが。悲しすぎる、嘘だ…。

詳しい理由は教えて頂けなかったのでわからないけど、地元出身でもない髭面の怪しい若造が急に新しく酒蔵つくりたいって言ってきたから、冷静になってやっぱり嫌になっちゃったのかなーと思っている。笑

白紙になった物件探し。協力してもらっている方々と "プランB" を考える日々が始まった。

2020年春:自分たちが住もうと思っていた家、使おう。

5月には酒造りの修行が終わる、それまでには何としてでも物件を決める。そんな強い意志から、考えうるあらゆる可能性を挙げてみた。

・空き物件を探すのを辞めて、空き地にゼロから建てる
・父親が持っている北海道の土地を活用する
・隣の市にある妻の実家の空き家を使わせてもらう
・東京など都市部での醸造にシフトする
・最初から海外で醸造する

などなど。これ以外にもあらゆる手段を考えたけど、条件の問題もさることながら、どれも自分がやりたいWHYを考えるとしっくりこない。

そんな中あらゆる面で事業のサポートをしてもらっている和田さんから
「事業をやるにあたりタイスケさんに住んでもらおうと思っていた古民家、ブルワリーに使ってもいいですよ」と。

え、ありがたすぎる…!急いで物件を隅々まで見せてもらったものの、最初はあまりの "住宅感" からブルワリーにするイメージが全然湧かず。
でもしばらく経ってからも物件の写真とにらめっこを続けていたら、人間とは不思議なもので「あれ、なんかイケてるブルワリーにできる気がする!」と思えてきたのだ。

そんなこんなで「古民家を "CRAFT SAKE BREWERY" にリノベする」プロジェクトをスタートすることになった。

▼ちなみに、図面に落書きした現時点でのただの妄想。笑

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これから:セルフリノベで、みんなでブルワリーをつくりたい。

先日、かねてより依頼したいと思っていた建築チームの方々とも打ち合わせをして、いよいよ具体的な話が進んでいく。
ファイナンスや酒類製造免許の取得など各方面調整をしながら、それぞれが足並み揃うように慎重に進めていくことになる。

ブルワリーというクリエイティブな空間をつくる上で大事にしたかったのが、ブルワリー自体もみんなでつくっていくこと。(もちろん、ある程度はプロの方々につくってもらいます。笑)

「みんなでつくった空間で、みんなでお酒を醸していく」そんな体験を楽しんでくれる方がいるはずだ、というのが僕らの仮説。
つまり、ブルワリーを一緒につくることがすでに僕らの「最初の提供価値」であり、そこに参加してくれる方々が大事な「最初のお客さん」であり、一緒に価値をつくり上げていくコミュニティの一員だと思っている。

こんなご時世なので、もしかしたら現地に来てもらって一緒に物件を解体したり、何かをつくったりするのは難しいかもしれない。それでも楽しんで頂けるよう、オンラインも絡めた体験の設計を考えたい。
とはいえ、もしコロナの状況が今より改善されていたら、実際に現地でセルフリノベに参加してくれる方を随時募集すると思うので、その際はぜひ遊びに来てください〜。

物件のリノベーションは夏頃からスタートします!

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