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【発表】福島県・浪江町に、あらゆる醸造酒を醸す酒蔵をつくります。

haccobaとして2つ目の酒蔵を、1つ目と同じ福島浜通りエリアの浪江町につくります!
諸事情で半年以上遅れてしまい「会社が潰れる…!」と本気で思いましたが、ようやく建築もスタートして2023年5月か6月頃には酒をつくれたら、という状態まできました。

現時点で空想している未来を、共有させてください。

どぶろく文化の誤読と復興

haccobaの酒づくりは、どぶろく文化を勝手に拡大解釈をするところから始まっている。
自家醸造が禁止される前の時代に、各家庭で当たり前に楽しむことができた「酒を醸す」という営み。
各家庭で、きっとジャンルなんて気にせずつくっていたからこそ、生まれていた自由なレシピ。

酒を醸すこと。そしてそれを仲間と飲み交わす時間は最高に楽しい。
かつて日本中で広がっていたであろう、そんな原風景も、法律によって急に幕を閉じてしまった。(というより、楽しすぎて辞められるはずもなく、闇文化となった。)

まるで自家醸造をするかのようなノリと勢いで、酒をつくる。
そして、さまざまな人を酒のつくり手側に巻き込み、楽しさを分かち合う。
そうすることで、「日本酒」「Sake」をもっと "日常" にあるポップカルチャーにしていきたい。

みんな大好きな名著『諸国ドブロク宝典』(どぶろくのレシピ本)

日本酒の垣根を、もっと超えたい

この時代、この土地で暮らしているからこそつくれるお酒を、ジャンルなんてものに縛られずつくってみたい。
あくまでも日本酒をベースに、ビール的な表現やワイン的な表現などをかけ合わせてお酒をつくってきた。

他のお酒のことも知れば知るほど、「そっちもつくってみたい」という単純な好奇心を抱くようになってくる。
それをそのまま形にしてしまおう、というなんとも単純明快な挑戦をします。

"Inclusive Brewery" 的なイメージ

やりたいことは2つ。
1つは、日本酒、ビール、ワイン、ミード、、とにかくあらゆる醸造酒をつくれる酒蔵を目指す。
ひとまず「その他の醸造酒」という免許の範囲での表現をベースにしつつ、追って「試験製造免許」の取得を進める予定。
もちろん設備や技術的にやれないことも出てくると思うけど、とりあえず目指す。

もう1つは、地域の農家さんを酒の「つくり手」に巻き込むこと。
あらゆる醸造酒を醸せるようになれば、いろんな作物をつくっている農家さんが「自分もこの原料で、こんな酒をつくってみたい」という思いを抱いてくれるのではないかと勝手に期待している。
かつて存在していたと聞いている「地域でシェアする麹室」のように、「地域でシェアする酒蔵」になるといいな。

酒自体もつくり手も、あらゆるものを包み込む「Inclusive Brewery」的な?
イキった表現な気がしますが、そんなイメージ。

地域でシェアする麹室があったらしい(©︎新田真由子さん)

文化的な産業に関わる責任

まだまだちっぽけだけど、haccobaの取り組みは、少なからず福島浜通りの地域文化と、日本酒・発酵文化のあり方に影響がある営みだと自覚している。
あくまでも「文化のバトンを繋いでいくこと」が目的であり、「続けること」が一番大事だと思っているので、そこを忘れないで自由を謳歌したい。

地域の記憶を繋いでいく上で、1つ目の酒蔵から一貫して大事にしていることは、「よそ者の身で新しい建物はたてない」という姿勢。
今回、実は既存の物件をなかなか見つけることができず、たどり着いたのは、仮設住宅の再利用という形。
地元で建築事務所を営む渡部昌治さんがまさに、仮設住宅の再利用で事務所をつくっており、酒蔵の建築に取り入れさせていただくことにした。

土地の記憶を繋ぎつつ、福島浜通りのフロンティアな地域文化を、自由な酒にのせて表現していきたい。

渡部昌治さんの事務所「STUDIO B-6」での思い出写真(©︎渡部昌治さん)

【プチ発表】早速、夏にビールとワインつくります!

最後まで読んでくださった稀有な方に向けて。笑
詳細は追って発表しますが、上記の思想を表現する一歩目として、夏にビールとワインをつくることが決まりました!
ビールはとあるブルワリーさんと一緒に8月頃、ワインもとあるワイナリーさんと一緒に9月頃、つくらせていただきます。

今からワクワクがとまりませんが、皆さんもワクワクして続報をお待ちください!!

…あ!あと、2023年秋頃からhaccobaの仲間になってくれる方の募集も今後本格的にスタートする予定です。
今からご興味ある方がいらっしゃれば、お気軽に下記よりご連絡ください!

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