コマーシャル後。

場面は、

出勤中の井村。
朝から全く元気無しの彼。
のろりノロリと歩く姿。
社の玄関を過ぎる。

中光商事の外観と社名ロゴ。
中光物産も連名で掲げてある。

社員の出勤、ロッカールーム、オフィス風景。

日本人ばかりでなく、
外国人社員が見受けられます。
一流中も一流の、
大会社のように描かれてます。

筆者が訪問した事がある、
トヨタ自動車名古屋本社よりも、
かなりデカい会社のようだ。

そんな中光商事が犯罪の坩堝と化して、
長きに亘って働いてきた
真面目な、働き蜂の社員を吊し上げ、
会社の、上層部だけが得をする暴利の為に、
会社ぐるみで、じわじわと
彼を人生の滅亡者に追い込もうとする。

画面のデスクの上には、
現在では当たり前の一人一台の
パソコン💻もおまへん。
書類と電話機のみ。
これが、この時代1973年の当たり前だった。
携帯電話の登場さえ、
もーっとずっと後のことです。

🟠太陽！豆知識🟠

◆73年から24年あと。
『太陽にほえろ！』の復活版の
2時間ドラマスペシャルとして特別放映された、
「七曲署捜査一係1997」。

七曲署も近代的な立派なビルになっていた。
捜査車両も、地下駐車場に。
覆面車もトヨタ車から、マツダ車に換装。
マツダ5代目ルーチェHCSS型、
4代目カペラGC型を使用している。

ここで初めて
捜査用通信携帯端末が、即ち
業務用携帯電話が。この作品では、
冒頭に、専用デスクに並べられています。
各自、それを取り上げ捜査に赴く。

この放送のみ、野崎太郎が復活し、
映像に登場してきます。
刑事を辞め、今は民生委員として。

下川さんの台詞。

時代が変わっても、
「事件で忙しいのは、昔と
　変わりませんねー。ねえボス」
と野崎は、ボス席に向かい独りごつ。

当代七曲署新人刑事。

ダンク刑事と共演した下川辰平。

借していた資料を取りに来たようだ。

ダンクを演じたのは、浜田学。
バスケットが得意な為、
ダンクシュートから名付けられた渾名。
彼の実父は、名悪役で知られる俳優の浜田晃。
親子で太陽！関連の番組に登場。
番組タイトルは異なるも、同じ七曲署が
舞台の名作に出演した。

父の浜田晃は初期の太陽！第4話に初登場。
以降10回で、計11作に出演した。
最後は716話（竜神会幹部）として。
文学座劇団員であったから、
松田優作の大先輩でもある。

◆放送の10年前1987年7月17日に
52歳で亡くなった裕次郎。
懐古する長さんの台詞だ。
この7年後1994年に下川辰平氏も死亡。
敗血症で。
また同じ敗血症で、渡辺徹もつい最近死亡した。

◆下川辰平さんの葬儀には
東京からただ一人、竜雷太が出席した。

◆後日談。
上記この竜雷太も出演したかった、と。
しかし、既に殉死した登場人物を
出演させる訳にはいかない。
現場の工事夫で、ハチマキしての登場でも
良かったのに。刑事ではなく。
そっちが、竜雷太には似合ってる。

ストーリーに戻ります。

「係長、おはよう御座います！」
と元気ある若手部下。

「お、ぉ早う」と井村。

伏せ目で少し顔を上げ

「課長、お、おはようございます」と井村。
にた笑いを浮かべる。

「お、おはよう」

所属している中光商事「輸出入促進課」
の課長（佐原健二）に挨拶。

◆ （佐原健二）の台詞はこれだけ。

その課長に目配りをし、
(これから、私が例の事を伝える、、)と
言った素ぶりをみせる男。

ブロンドヘアの外人女性社員が、
「グッモーニング」
「グ、モーニン」と眼鏡の男。

その眼鏡男は井村の肩に手をやる。

倉持部長（杉江広太郎）だ。
「井村くん、、、」

「あ、部長。おはようございます。」
着座したまま、顔を合わさない。

その部長が、
「井村くん、ちょっと話があるんだ、よ」

なかなか、席を立とうとしない井村に

催促の左手指で、
「早く来いよー」と。

◆ここも、ゲスト俳優にも
太陽！流の台詞無しの演技。

同行で行かされたのは常務室。

右手で一回だけノックする部長。

「ここは、常務、、？」

「大丈夫。留守だよ。」

「閉めたまえ、君」
「は、はは。」

倉持部長は井村に対し、

「まさか、気が変わった訳じゃない
　だろう、ねえ？」

「気が変わった訳では、ありません。」

「夕べも、さる筋から情報が入ってねー。
　事態は一刻を争うそうだ。
　警察が乗り出してくると
　真っ先にマークされるのは、
　君なんだなあ。」

「新聞ダネにでもなったら、
　家族になおさら
　辛い思いをさせるだけじゃないのかね。」

「君の事は、決して忘れないよ。
　これは現在の会社首脳部だけではなく、
　中光商事が存在する限り、
　君の奥さんと子供さんの一生を
　保証するんだ。」

🟣中光商事が存在する限り、、、
という台詞の裏には、

◆つまり、会社が無くなれば
君の事は知らないよ！
泣きついて来ても、無くなってしまった会社は
何も関与していない事になる。
お前のやった事は、お前自身で
責任をとれよ、との
遠回りの意味合いが含まれる。
結果、奥さんと子供はあんたの所為で
路頭に迷うだけだ！と。

「君は、世間のどんな父親よりも、
　大きな遺産を家族に
　遺す訳だな？」

✅つまり、会社のために
言葉を全く交わさない、
会社首脳部からの指示命令だ。
会社が大切だと思うのなら。

自らの生命を落とせ！と
さっさと、自殺しろ！と。

いつまで生きている積もりだ！と。
お前は何を血迷っているんだ？
一度は、会社の為に了承した筈だ！と。
ある条件を飲んで。

その常務室に、課長が急に
ノックをして入ってきた。
部長に小声で、しかし
「警察っです！」

◆警察の査察だ！
※これを突然ガバチョと、云う。
昔そんな番組がありましたなあ。

井上堯之バンド♫
「サスペンスM1」

本庁二課の刑事（小笠原弘）が即侵入。
捜索令状を見せた後。

「輸出入に関する贈賄容疑だ。
　帳簿の拝見する。いいですね。
　ところで、
　輸入第三部の係長さんは？」

「わたし、です。」

「あ、なたが？」

「はい」

「伺いたい事があります。
　ご同行願えるでしょうな？」

井村は、本庁に連行された。
連行され、トヨタクラウン黒パトに乗る寸前、

「井村さん？
　井村さん、どうしたんです？」
純が、彼を見つけたのだ。

本庁二課刑事も、純に、
「何だ、君は！？」

純は身分を明かさず呆然と。

それどころか、車で連行される井村の
情けない顔に唖然とする。

数日後か、

中光商事の汚職事件が報道される。

「ふわぁーっ！行方不明の金が
　十数億とは、ねー！」とゴリ。

「こっちは、100円の誤魔化しが
　利かないないって言うのに、、
　なあ。クミちゃん！」と体育会系。

「しかし何だねー。」と山村。
「自殺しかけたおっさんが、
　こんな大金を扱っていたとは、
　まったく世の中、わかんないもんだねー。」

「い、いや、
　いやあのねー！

　井村は単なる窓口だよー。
　例え会社がデカイからって
　十数億も使い込める訳がないよー。」

と長。

「彼を自殺に追い込んだ奴が
　張本人なんだ！よ。」
と井村の心情を慮(おもんばか)る野崎。

「しかし、本庁二課の事件じゃ、
　我々は手も足も出せませんねー。」と殿下。

◆これは、
だせませんねー、と。
※手も足もでませんねー、とは言ってない。

◆即ち、殺人、凶悪事件担当の
所轄署の捜査一係では、
全く管轄外と言う意味です。
※これが、第一ステージでクミが言った事。

「その後、井村の様子どうですか？」と長。

「今のところ、参考人だが、
　黙秘で頑張っている。」と鬼。

「案外、二課も梃子摺(てこず)るかも
　知れませんねえー。
　何しろ、死ぬ気に
　なった男ですからね、一旦。」とは山村。

「結局、会社庇ってるんでしょう。
　んっ！馬鹿な奴だ、本当にもーお！」は
野崎の憤慨。

◆「んっ！馬鹿な奴だ、本当にもーお！」は
前回の第58話でも、自殺した若者に対して
同じ台詞を宣(のたま)う長さんです。

ほんのちょっとでも、
一緒に酒を飲んだだけに、
彼に味方してやりたい野崎だった。

「はーあ？
　ジーパンの姿が見えんな？あ」は鬼。

「彼。今日休むそうです。」とクミ。

「休むぅ？」

今のところ、殺人や強盗事件が
起きてない捜査一係。

暇、と言うたら、暇やけど。
休む理由は、他にあったのだ。
純にとっては、井村以外に
気になる男がいる。
男というよりは、少年だ。

稔は、社宅の入り口壁に

ソフトボール🥎を一人投げて
壁面に跳ね返るのを楽しんでいる。

自分が投げたボールが、
中光商事の「光」を欠けさせた。

それでも、臆せずに。投げ続ける。
※文字通り、光を失っている会社。

稔の心は、
中光商事なんか、潰れてしまえ！

そこに、「みのるっ！」と純の声が。

井上堯之バンド♫
青春のテーマ・M2 -夢-
このテーマ。「蒸発」以来の間奏。

「みのる、どうしたんだ。」

「どうもしないよー。」

「そんな訳ないだろお！」

純から遠ざかり、砂場で遊ぶ子らと
見守る母親達数人。
二人して、団地に戻ろうとすると、

団地の住人は
「泥棒が来たわよー。
　早くうちに入りなさい」
みのる、が来ただけで逃げていた。

「チクショウ！」

◆本意は[犬畜生]から転ずる言葉。

子供の寂しさが判る純は、
話よりも、身体と行動で、
稔の気持ちをほぐしてやるつもりだ。

純がキャッチし、
そしてまた投げるのを暫く繰り返す。

そして、みのる、の笑顔をやっと
引き出した、黒メガネ。

そんな社宅団地の人たちの
心無い冷たさは、
再度みのる、の心を閉ざしてしまう。

子供が悪いわけではないのに。
同じ職場の、
同じ社宅に住まいする人たちの
井村家への四面楚歌は、
この団地にいるだけで、逃亡してしまいたく。
それは、妻としてもそうだった。

場面は変わり、

本庁前で様子見で
待機している、野崎と純。

覆面車クラウンMS40系の中。

「❓※◆」
↑この野崎の台詞が聞き取れない。

「無罪放免って言う訳※◆？」と純。
↑この純の台詞も、最後が聞き取れない。

やがて、井村は釈放され、外に出る。
其処に、外車。

「迎えの車ですね。」と純。

中光商事幹部の乗った車が迎えに。

課長と部長が乗って、前にドライバー。

ここから尾行開始。
◆このシーンで、松田優作が少し
クラウンを運転している。
少しだけ、アクセルを踏んだだけか？
はっきり運転している事が判る絵。
※免許持っていないんじゃないの？

「よく頑張ったね。ご苦労さん。」
貰ったタバコを一服。

「しかし、警察も今度は本腰だな。
　会社の筋からの運動が無かったら、
　君はあのまま逮捕されているところだ。」

「申し訳ありません。」と井村。

「何も愆(あやま)ることはない。
　ただ何れにせよ、君の逮捕は
　時間の問題だね。
　じゃあ、頼んだよ。あの件。
　会社には、
　もう出てこなくていいから。」

課長でなく、部長直々のこの一言は、
井村はどう感じたか？

焦燥の井村を社宅に帰した。

尾行してきたクラウンは、
社宅38棟に横付けする。

「これから、女房子供に会うのか。
　彼も辛いところだなあ？」

◆一係で、
唯一の子供が居る家族持ちの野崎太郎。
山村も家族はあるも、子供は当時いない。
井村の気持ちは、純よりもかなり痛感。

◆しかし純は、子供みのる、の味方。

運転席を出た純。

「おいおい。ジーパン何処行くんだあ？」

「どんな親父か、確かめてきます。」

純は、野崎の静止を振り切り、
38-307号室に向かう。

運転席からボンネットを一息で
飛び越え助手席側に。
凄い運動神経と跳躍力。

「おい、馬鹿っ！待て！
　馬鹿っ！お、おい！」

犯罪者扱いの井村家を煙たがる。
歩きながらも、社宅の住人から、

周回から怪異の冷たい目線が
方々から突き刺してくる。

団地内で歩く黒メガネは、
二階から三階からも。

一階の砂場で遊ぶ子供の視線から。
その情景を肌で感じる。

「お帰りなさい。」と妻の窶れた顔。

「ただいまー。」
何故、この時間に帰宅なのか？
問いもしない。

みのる、は何かを
投げ付け、割れた音が聞こえる。

「何だ！その態度はっ！」と父。

「何で、中光商事なんか
　入ったんだよー！」と稔。

暫くして、ぼそっと、父は息子に向かって。

「生きる、って言うのはな、、？」

「そんな事聞いてるんじゃないよ！」

「お父さんに向かって、何です！
　そんな言い方、、」と母。

「こんな奴、庇うのか！お母さん。
　恥ずかしくって、
　買い物にも出られないって、
　さっき泣いてたじゃないかっ！」

「大人って何故嘘つきなんだよーっ！」

「何いっー！」と父。

「親の気持ちも解らんで、
　一人前の口を叩くな！」
と稔を右手で、引っ叩く。

母は必死で止めにいく。
「こんな家、居ない方がマシだよ！」

また殴り掛かる井村。
「お父さん！」と夫を止める妻。

「貴様あーっ！」尚も掴みかかる父。
さらに、二度、三度みのる、を叩く。

「馬鹿やろうお！」と
外に飛び出したみのる。

ドアを開けた時、玄関の外には、
自分の気持ちだけは、分かってくれそうな、
黒メガネの185センチが、立っていた。

みのる、を宥める前に、
まずは、稔の、親を信じたい心を
劈(つんざ)く、その親父。

※心を劈(つんざ)くとは言わないかも
知れないが。筆者の造語。

◆「つみさく」の音変化》勢いよく突き破る。
つよく裂き破る。
◆太陽！次回予告小林恭治NAでも
ジーパン時代最終盤、
第110話予告で使われた。
「耳を劈く」と。

当の父親に意見せざるを得ない純。
黒メガネは井村宅のドアを開ける。

井上堯之バンド♫
「愛のテーマ　ピアノバージョン I」

「ちょっと失礼します。」

ズカズカっと食卓に進む。

そこには肩を落とす父がいた。

「息子にとって、親父とは
　どういうものだと思っているんですか！
　ええーっえ！！」と純。

「ちょっと座ります。

　えー！どうなんっすか！
　息子さん。
　あのままにしといていいんすか！」

「他人様には、関係ないん、ですよ。」と井村。

「他人とか、何とか、
　言ってるんじゃない！
　親父と息子の事を言ってるんです！」

「大体ねー、親父って言うのは
　強くなけりゃ、いけないんですよ！
　息子にとっちゃ、憧れなんだ！」

「その息子の期待を裏切るのは、
　止めてくださいよ！」

「俺はねー。
　烏滸(おこ)がましいようだが、
　みのる君の気持ちになって
　言ってるんですよー！」

手持ち無沙汰の母は、
「あのう、ジュースでも、、、」

それを、純は左手を挙げて止める。
まだ、この親父から
俺への質問の回答はまだ貰ってない、と。

場面は、純が去った後の
井村家の部屋をカメラは捉える。

そして、体育坐りで足を組む井村は
一人考え込む。

さらに、妻が居る食卓。
場面はここに変わる。

井上堯之バンド　か、または
東京バイパス指令時代の効果音。

上着を脱いで、
食卓でひとり煙草の煙を燻(くゆ)らす。

カッターシャツでネクタイのまま。

灰皿を取り替える妻。
タバコの灰が落ちる。
井村の顔が、少し竦(すく)む。

しかし、
極度の緊張からの強張りではない。

会社に対して？
自分の親父としての情け無さへの
息子からの非難に対して。
残されたものは、何がある？

ここで、家族の為に。
立ち上がるのは今しか無い、と。
ここまで一緒に暮らしてきた
妻、子の為に。

🔴この情景は、この一年間で
太陽！初めてかも知れず🔴

ちょいとここで、
🟠ひのもと歴史蘊蓄話🟠に少し触れます。

1973年から1582年に
タイムスリップします。
391年前の大事件。天正10年です。

◆2023年からは441年前となります。

この大事件を引き起こした武将の気持ち。
遣る瀬無い気持ち。
たった一人の心の歪み？と、
江戸時代以降は、彼を悪く捉えています。

ここに1973年の、井村の気持ちが
同化していませんか？ね。
光秀は「いい武将だった」と筆者は考える。

🟠織田信長、信忠の二人を抹殺出来る時は
今この時、天正10年6月2日しか無い！と
考えた光秀の心境と同じなんだろう。
多分光秀も、
前夜迄一睡もしていなかっただろう。

これまで自分が慈しんできた京の町。
この町は主君信長から統治を命じられた。
京都の民を、邪鬼信長と嫡男信忠から
救えるのは、今この時の自分しかないと。

しかも一人だけでは駄目。
二人同時に討ち取る必要がどうしても要る。

6月1日では早過ぎる。
6月3日では遅すぎる。それは何故か？
何故、6月2日で無ければならなかったか？

しかし、京都は光秀自ら信長を、越後から
自分の策謀で入京させた事は史実だ。
※ここは「麒麟がくる」で巧く描写されました。

その京の町は、
信長、信忠が今や好きに牛耳ろうとしており、
早晩自分も追い出され兼ねない。

信長はこの時49歳。
光秀の生年は四つの説があるが、
一番妥当な年齢は当時54歳。

『明智系図』による記録。
享禄元年（1528）産まれが正しかろう。
更には子らの歳を考えると、この歳だろう。
これは
(静岡大名誉教授小和田先生の説)に基く。

正にこの井村の歳に近いのだ。

では？
本能寺の討ち入りは、
何故、6月2日で無ければならなかったのか？

この理由は、筆者が推察し、纏めた。

しかも、光秀は当日、本能寺に行っていないと
考えられる。そういう史料がつい最近になって
見つかった。2019年新聞発表さる。
京都新聞かな？全国紙ではおまへん。
🔵これは、上記小和田先生の
「小和田チャンネル」でも解説されてます。
4年前ですから、検索に時間が掛かります。

また当ブログでも、
「ひのもと歴史蘊蓄ばなしI」で執筆済みです。
2019年に筆者が確定した理由です。
恐らくはこれしか無いと。
光秀の切迫詰まった単独犯行。
これが結論で、
噂されるような、他に黒幕なんかいません。

当ブログ蘊蓄話内で、
◎本能寺の変★日付の裏に隠された真相。
上記を探して頂き、お読み下さい。

場面は、変わる。
会社の部長室か。

電話。
「ちょっと失礼。
　はい。倉持だが。

　、、井村です。」と常務に教える。

「なーんだ。井村くんかあ？
　どうしているんだね？」

「常務も、心配なすってねえ。
　今、相談申し上げているところだったんだ。」

井村の【面従腹背】の腹背が、
その顔と言葉に牙を向いて現れた瞬間。
🟣人は誰でも【面従腹背】の二面性を持つ。

「常務も一緒なら尚更都合がいい。
　わたしは死ぬのは御免だ！」

「一体どうしたと言うんだ？」と部長。

「どうもこうもない。
　あんた達の犠牲になるのは
　真っ平だと言ってるんだ！」

「しかし君、いきなりそんなっ！
　今回の事は
　君も十分承知の上じゃないか？
　それを、、今更。なーにいーっ！
　辞めるうーっ！」

「わたしはこの際、会社を辞めます。
　つきましては　退職金として、
　例の中光グリーンタウン分譲住宅
　3000坪分をいただきます。」と井村。

「何いーっ！気でも狂ったのかあ？」

先程の、
井上堯之バンド　か、または
東京バイパス指令時代の効果音。

「どうせ、わたしが死んだら
　家族に下さる約束だったじゃないですか？
　家内名義の権利書も出来てたでしょ。
　今日の四時、新宿中央公園まで
　あなたご自身で、持ってきて下さい。」

「そんな虫のいい話があるか？」と倉持。

「そう、四時です。
　会社が不当に儲けた金に比べりゃ、
　僅かなもんじゃないですか？

　わたしが逮捕されて、何もかも喋ったら、
　全てが拭いになるんですよ。」

「君は会社を恐喝するのか！？」

「何とお取りになっても結構！
　しかし、わたしを始末しようなんて
　考えにならない方が宜しい。

　わたしには、刑事の尾行がついてますから、
　下手な気を起こすと、あなた方の命取りに。

　じゃあ、四時に中央公園噴水で。
　必ず貴方一人で来て下さい。
　わたしは明日にでも、
　警察に呼ばれるかも
　知れないんだから、そのお積もりで。」

会社上層部に対して、
◆冷静な井村と
◆興奮した彼の、老獪な表情、表現の使い分け。

こういうシーンも、
井村太一を演じた【面従腹背】。
小山田宗徳氏の巧い演技力と、
状況に合わせた芝居の声のトーンです。

1927年12月14日産まれ
52歳を演じているが、実際の歳よりも
5歳上が井村太一、である設定ですな。
しかも、長い台詞を一気に話す。
流石！な芝居力。
しかし1986年5月13日に死亡。

対して下川辰平氏は、
1930年12月11日産まれ。
小山田宗徳氏より、三つ年下。

公衆電話ボックスを出た井村。

外には純が張っていた。
クラウン運転席には野崎。
「何か変ですね。」と純。

井村はイースタンタクシーを止めて乗る。

純はクラウン運転席に。
野崎を乗せて尾行開始。

来たのは、新宿中央公園。

◆58話、及び次の60話でも登場の
噴水が見える。同じロケーション場か？
第1話「マカロニ刑事登場！」でも。

野崎と純は井村を張り込む。
井村はベンチで、タバコを吸う。
そして辺りをウロウロし出す。

「誰かを待ってるみたいだな？」と野崎。

その時、

「あーー！ケイコじゃないのおー。
　何やってたのおー！
　何処に行ってたのー？」と
OLたちの、偶然の再会らしいのに遭遇。

※この台詞ありのエキストラOLたちも、
映像では若く見えるが、
今では70才前後の女性になってるだろう。
もう皆おばあちゃんに。
何しろ、この映像は50年前ですから。
仮に撮影時に19歳だったとしても、
現在では、69歳になっているでしょう。
生きていらっしゃれば、ですが。

その張り込みの二人の背後で、

他のOL女性に、
乱暴を仕掛ける輩たちが現れる。

乱暴者は
悪役レギュラーの二人。

第56話でもみさき市で、ゴリを
痛めつけた輩たちだ。

それを放っておけない純が、
止めに入る。

が、これは中光商事の
差し向けた輩たちだったのだ。

純と野崎の張り込みを解かし、
井村をその場から拉致しようという企み。

口笛の誘導に誘われて
輩たちも散らばるが、純と野崎の砦もたじろぐ。

三人対二人では
水の流れは相手側に優先してしまう。

その間に、もう一派の二人が
井村を勾引してしまう。

井上堯之バンド♫
「怒りのテーマ72」途中から。

井村を拉致したブルーメタリック外車を
クラウンで追う。
外車はポンティアック　ボンネビルか？
年式は1968年型か？

「貴様ら、会社の回し者かっ！」と井村。

「よく分かったな？
　約束通り、自殺をしてもらう、だけだよ！
　おいっ！」

渋滞にあってしまった。

交差点で渋滞が始まる。

画面内右手に、京都の会社「島津製作所」の
立看板を発見しました！

「おーい！ジーパン。」
と野崎は叫ぶが、

純は、覆面車クラウンを降車し、
なんと、渋滞中の車両の屋根を
飛び越えていく。

◉少し、クルマに関連の蘊蓄話◉

◆体重76キロの純が
走りながらクルマを踏み台にすると、
荷重が掛かり、屋根は簡単に凹みます。
それのみならず、左右のドア開閉に
歪みを生じさせます。

1.前方からの衝突安全、
2.側面衝突安全は、
当時の日本のクルマ業界は
各メーカーとも研究中でしたが、
天井から、上から下への衝撃への安全防御は
あまりしてません。そんな事は考えも
していなかった訳です。

それどころか、72-73年は
第一オイルショックの最中、
ボディ構造の弱さを増強するよりは寧ろ、
近々始まるだろう、
日本独自の排ガス規制対策に
どのように舵取りをしていくか？
其方にメーカー開発資金を振り当てていくか？
この対応に迫られた時代、時期でもあった。

アメリカのエドモンドマスキー上院議員が
提唱した、
「世界でも過酷な排出ガス規制」に
対応したクルマでなければ、
他国のクルマは輸入させない。

これに対応していないクルマは
海外への輸出もおろか、日本でも
これから販売出来なくなるから、
各メーカーとも必死です。

世界で最初にこれをクリアしたのは、
本田宗一郎社長が陣頭指揮をとる、
ホンダ初代シビックCVCCエンジンだった
訳です。この開発の苦労話については、
NHKプロジェクトXでも取り上げました。

このジーパン時代から、即ち日本でも、
昭和48年から段階的に
排ガス規制が強化された。
昭和51年規制➡︎同53年規制へ、と。
現在の排ガス規制のベースは、
この昭和53年規制が、基になっています。

◆興味がある方は、
日本のクルマの排ガス規制に翻弄された歴史、
をご自身でお調べ下さい。

◆だから、数台の屋根を凹ました純と
七曲署には莫大な損害賠償が
請求された事だろうと、勝手ながら推測します。
ストーリーには出て来ませんが。

一台あたり、恐らくは台あたり
10-15万円✖︎損害をうけた台数。かな？
これだけで、純と鬼は始末書だけでは
済まなくなる。

ストーリーに戻ります。

井上堯之バンド♫
「マカロニ刑事 行動のテーマ」

画面上では、先頭に向かって7台め。
井村を誘拐した外車に張り付いた。

井上堯之バンド♫
「アクションのテーマM1」

◆これは松田優作が、スタントマン無しで。

◆このシーンは、以降太陽！で
二回もリメイクされている。
一度目は、ボギーが。
二度目は、ブルースが。

また、松田優作が、
大都会IIでも同じシーンを演ずる。
更には、寺尾聡が、
大都会Ⅲで、同じシーンを。
星正人も、そうだったかなあ？

いつの間にか、
市街地ハイウェイから、
都市計画区域？のオフロードに
場面は入れ替わる。

井上堯之バンド♫
「太陽！メインテーマ」

長さんクラウンも
追従で走る。
◆ここも、長さんが運転しているように
見えるけれどもーね。

輩たちはクルマに引っ付く純を
振り落とそうとするも、

マッドロード、凸凹道に嵌り、
外車の動きが少し止まった。

さらに運転席の顎を上げ、
輩の視線を仰向けにし

動きを完全に止めた。

その隙に純は井村を
助けださんとする。

井上堯之バンド♫
「青春のテーマM1」

もう一人は、野崎のアクション。
ラガーマンのタックルで、
輩たちの動きを長も止める。

井村が云った中光商事の回し者、輩どもは、
野崎と純に完全に
抑え込まれ、とうとう逮捕。

野崎をサポートし、

井村を救出できた時の純の
屈託のない笑顔。

井上堯之バンド♫
「青春のテーマ -愛-」

最後は、
あとを純に任す野崎。

呆然と立ち竦む井村の前に
進み出て、腰を落として話す。

「あんたみたいな親父でも、
　死んだら、みのる君が可哀想だ。

　でも、井村さん。
　一体どういう事か？
　(事情を)聞かなければいけません。
　一緒に署まで来て頂けますか？」

と優しく純は諭す。

そして、井村は深く、無言で頷く。

◆一流会社が嘱託殺人を企んだ事実。
また、自殺教唆罪。これが彼らの罪。

社員の自殺を阻止出来たことは良かったにしろ、
二人の刑事がその状況に絡み、
未遂に終わったが、
その嘱託殺人事案を目撃した以上は、
本庁二課の捜査に上塗りし、
七曲署にも、ここで捜査権限が出てきたのだ。

後日、一係で。

「へえー。あの井村がーねえ。」と殿下。

「いやあー。
　全く人は見かけに因らないか？
　しかし、人間死ぬ気になりゃ
　何も怖いものは無いって言うからなあ？」

とゴリは扇風機に当たりながら。

一係には、三菱電機製、扇風機が一台のみ。
それを皆が取り合いだ。

「しかしなあ。
　俺だって彼の立場だったら、
　大人しく殺されるのを待っちゃいない。

　彼はやっぱり生きようとしたんだよ！
　女房、子供の為に。
　自分の身を犠牲にして、ねえ。」と野崎。

◆一係の皆は、家族を大切にし、
仕事をする長さんの、その思いに納得。

🟢何事も、生きる意欲がないと
先に進めないのだ！
それがこのストーリーの視聴者に向けた
番組からの提言でもある。

🔴簡単に自殺なんか、するな！とね。
仮に君が死んだら、誰も悲しまないのか？
それで君は平気なのか！？と。

◆ここで、自分が当たっていた
　扇風機の向きを　鬼に向けて

野崎は、
「彼は立派な父親だあ！
　誰よりも、家庭の行く末を思い、
　家族を愛してたんだ！」

純は、それを聴いて一言もなく、
皆に一礼して、部屋を出ていく。

事件は大方片付いたみたいだが、
もう一人の心は、多分晴れていないだろう。
その一人、あの少年が気になる黒メガネ。

そこに、喋りのクミが入ってくる。
小さな切り花を手にして、、

「あら？何処へ行くの？」とクミ。

「甘ったれのガキに会ってくる。」と純。

「甘ったれのガキ、ですって！
　何かしらあ？」

「甘ったれのガキ、か？」と鬼。

「まるで親父の言い草だ？！」

◆鬼も、純の行き先は
およそ察しが付いているだろう。
だから、何も言わなかった。

今回の事は、
かなり人生勉強になったはずだ。

「分かってんだな？
　ジーパンの奴は、、」と殿下。

「あいつはーあ、井村の息子に
　昔の自分を見たんだよ、、。」と山村。

「うちのガキ、もね。
　あいつみたいに、親父の事を
　思ってくれたらいいんだけどね。」
と、野崎。
そして、皆の笑い声。

◆実は息子俊一、娘良子はそう思っている
ストーリーがジーパン時代であと2回
描かれます。野崎一家が揃います。
父親太郎を心底想う子供たち、そして妻康江。

「さあ、後始末だ！
　兎に角、
　井村の鬱憤を晴らしてやらんと、な。
　なあ、長さん！」

姿勢を正して、背広のボタンを閉め直し
長さんが、鬼の前に。
直立不動で立つ。

内線を取り、
「警視庁捜査二課、頼む！！」と鬼。

この後は、どうなったか？
制作側は視聴者にお任せ、と。

◆初期マカロニ時代には、
鬼のデスク上には、白色の本庁直通の
通話出来る通信機器があったが、
ジーパン時代では完全に無くなった。

次回の蘊蓄話は、
ジーパン青春純情編02
第60話「新宿に朝は来るけれど」

純が背広を来て初出署。シンコが復帰。
純のこの姿は、
後にも一切無く、たった一度限りの撮影。
全くお目見えしません。
太陽！初で最後です。
背広姿の松田優作は、大都会IIまで無し。

まとめ

エコノミックアニマルから脱皮し、
家族を守るために、男は
新たな人生の指針をどう目指すか？
この話が、令和を生きる私たちへの
番組からの提言になったのか。

🟠会社だけが、
人生の縮図、墓場ではない。

平成、令和とはかなり異なり、
この時代1973年は「転職」と言う行為は、
サラリーマンにとっては邪悪だった背景も
付け足さないといけないです。

しかしこの話の13年後、1986年より、
数ヶ月のみ。
バブル経済時代が訪れるのだ。
この数年前から、転職活動を徐々に考える
サラリーマン、OLが急増していく。
しかも積極的に。

🔵以降の太陽！で、
少し似たストーリーが。

これは、第59話と、第57話「蒸発」を
ミックスさせたような、
第380話「見込捜査」がある。

会社の為に、
自分の人生を棒に振るか否かで
迷うサラリーマンが、
最後に山村に協力する。

この人も、ある弁護士の追求で
泣く泣く殺人事件の目撃証言について、
偽証をしてしまうが。

最後に、そのサラリーマンは、
勇気を絞り出し、会社への対決を表明す。
しかも、
最後には会社との訣別をするのだ。

そして山村の前で
「会社だけが、人生じゃない！」事を標榜す。
これも、尾西兼一脚本です。

第59話のCAST  主なるレギュラーは除く

永井久美：青木英美

井村太一：小山田宗徳

中光商事輸出入促進課課長：佐原健二
本庁二課刑事：小笠原弘
本庁二課刑事：久野征四郎
井村夫人：幾野道子
中光商事常務：加賀邦男
倉持部長：杉江廣太郎
中光商事の輩、回し者：戸塚孝
中光商事の輩、回し者：新井一夫

では、最後の最後に。
太陽！蘊蓄話
台詞に登場した日本語。
「夏の特課講座その3」です。

後半第二ステージの台詞から。
以下の16の言葉と状況の解説。

1🔵ニヤニヤとニタニタの違いは？

①「ニタニタ」も「ニヤニヤ」も
どちらも「声を出さずに笑う」という意味。

「ニタニタ」はネガティブな意味を持たなく
「ニヤニヤ」はポジティブな意味も、
ネガティブな意味にも使用可。

2🔵犯罪の坩堝　➡︎坩堝とは？

坩堝とは、物質を溶融させる際に用いる
容器のこと。 転じて、
さまざまな物が混ざり合って渦巻いている
様子を形容する表現として用いられる。

3🔵民生委員って何？

「民生委員」は、民生委員法に基づいて
厚生労働大臣から委嘱された非常勤の
地方公務員です。 社会福祉の増進のために、
地域住民の立場から生活や福祉全般に
関する相談・援助活動を行っています。

4🔵査察とは？

状況や実情を見たり調査したりすること。

5🔵誤魔化しが利かない

あだや疎かにはできない
等閑にはできない
いい加減にはできない
おろそかに出来ない
下手にはできない
無下にはできない
手の抜けない
おろそかには出来ない
手抜きはできない
手抜きは許されない
ごまかしはできない
いい加減なことはできない
気を緩められない
油断できない
横着は許されない
ごまかしは許されない
真剣に向き合わざるを得ない
本腰にならざるを得ない
本気で取り組まざるを得ない
ごまかしが利かない

また、
「利」という漢字は「利用」「便利」という語に
使われるように「うまくいく、都合がよい」という意味。

「利く」は、「本来の機能をうまく発揮する」
「うまくできる」「都合よく言葉を出す」
「うまくいくように話をつける」場合。

よって、誤魔化しが利く、と使います。
効くとは言いません。

6🔵梃子摺(てこず)る

処置に手間取り、すんなりとは対処・解決できないさま。

てこずるは、
江戸末期安永年間（1772年～1781年）から
始まった流行語で、
語源は以下のとおり諸説ある。

テコ（梃子）で重い物を動かそうとしても、
テコがずれてしまうことから「てこずれ」の意味。

手助けをする者のことを「手子（てこ）」と言い、
手伝いの手をわずらわせることから、
「てこずる」になったとする説。

手の甲を摩るの意味から、
「てこずる」になったとする説。

「梃子（てこ）でも動かない」や
「テコ入れ」などの言葉があることから、
物を動かすための「テコ」の説が妥当と思える。

ただし、
「手子」は土工や石工などの下回りの仕事をする者の意味から、
手助けをする者の意味に転じた語で、
「梃子」や「梃」とも書く。

漢字には「梃子摺る」「梃摺る」「手子摺る」があるため、
全ての漢字が当て字でないとすれば、
手伝いの手をわずらわせる意味からとする説が有力と考えられる。

その他の漢字には、
一般的に使われない「手古摺る」もあるが、
「手古」は「てんてこまい」の「てこ」を当てただけである。

7🔵臆せず

気おくれしたり、おじけづいたりしないで。
少しもおそれないで。
ものともしないで。

8🔵犬畜生

犬などのけだもの。
転じて、道徳にはずれた行ないをする者を
ののしっていう語。 人非人(にんぴにん)。

🔵四面楚歌
これは説明するまでもない。
ご自身で調べて下さい。中学、高校の古文の
教科書をひっくり返してみて下さい。

9🔵貴様あーっ

男が使う第二人称の代名詞。
相手をののしって、または
非常に親しい同輩以下の者に対して使う。
※女性が使う言葉ではない。

10🔵憧れ

これは元は古典語。
今回の純の台詞の意味は、下の3です。

あくがる【憧る】

1. 彷徨さまよ
う。どこともなく出歩く。

2. 上うわ
の空そら
になる。心が体から離れてさまよう。

3. 惹ひ
かれる。

4. 疎遠になる。心が離れる。

元は、心から(がる➡︎即ち離れる)という意味。
心が離れる。 自分の本心から疎遠になる。
良いなあと思うものが好きになる。

※これをうわの空とも。
これを(がる)と云う。

現代語「あこがれる」の元になった語だが、
現代語と同じ意味には用いない。

◆みのる、の父を思う気持ちが
離れている、という意味では到底おまへん。

11🔵烏滸(おこ)がましい

身の程しらずだ。差し出がましい。

12🔵竦(すく)む

① 恐れや緊張・疲労などでからだが
こわばって動かなくなる。
硬直して動かなくなる。
すくまる。

② 身をちぢめて小さくなる。

13🔵都合がいい

「他の人や事柄との兼ね合いがうまくいくこと」という意味。
ビジネスシーンでも使われる表現ですが、
「都合のいい人」など、
マイナスの意味で用いられる場合もある。

14🔵拭いになる。ふいになる。

無駄に終わること。
空しい結果に終わることなどを意味する表現。
せっかくの好機を無駄に逃すことを
「チャンスをふいにする」などのように表現する。
より惜しむ意味合いで「ふいにする」の言い方も用いられる。

15🔵老獪な。ろうかいな。

経験を積んでいて、悪賢いこと。
世慣れてずる賢いこと。
また、そのさま。 老猾(ろうかつ)。

16🔵嘱託殺人罪

今回の事件はこれに該当するのでは？
しかし、野崎の勘が未遂に終わらした。

まずは、基本の法律。
刑法第百九十九条が「殺人罪」。
これに関連した法律が以下。

第二百一条。
第百九十九条の罪を犯す目的で、
その予備をした者は、
二年以下の懲役に処する。

ただし、情状により、
その刑を免除することができる。

🔴第二百二条。←←コレ
人を教唆し若しくは幇助して自殺させ、
又は人をその嘱託を受け
若しくはその承諾を得て殺した者は、
六月以上七年以下の懲役
又は禁錮に処する。

🔵自殺関与・同意殺人罪とは、
刑法第202条に規定されている罪の総称。

個別には、
人をそそのかして自殺させる自殺教唆罪、
自殺の幇助をしたことによる自殺幇助罪、
被殺害人の承諾・嘱託を受けて
その人を殺害する嘱託殺人罪、承諾殺人罪を言う。

◆中光商事の課長、部長、常務は
全員この罪は免れられないだろう。
例え、未遂でも会社ぐるみだ。
全てに於いて絡んでいた。
井村を自殺に追い込もうと
会社ぐるみで企み、共謀していた。

恐らくは、社長でさえ、部下が
これをやっていた事を知りませんでした、とは
一切、社会通念上、通らないだろうし、
許されざる事。

しかし、このストーリーには、
拳銃や殺人は一切登場しておりません。

太陽！では、珍しいお話です。
皆さんお気付きでしたか？

また、殺人を未然に防いだ七曲署一係が
描かれています。だから現場検証シーンも
おまへんでしたな。
特に長さんの「一所懸命」さが、
ある一家の存亡を救ったのだ。

🔴良いストーリーでした。
長さんストーリーでは、優秀作品です。

マカロニ時代。
マカロニが殺人を未然に防ぐ為に
一人で暴走する「殺したいあいつ」に
似ています。

ウィキペディア解説より。

上記の自殺関与・同意殺人罪とは、

主観： 故意犯
保護法益： 生命
実行の着手：
自殺行為をした時点、
生命侵害の現実的危険を惹起した時点
実行行為： 自殺の教唆・幇助、（承諾に基づく）殺害
客体： 人
既遂時期： 死亡した時点
未遂・予備： 未遂罪（203条）

また、後期ボン、ロッキー時代に
今度は「交換殺人」が描かれるストーリーが
あります。名古屋ロケーション。

以上。

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