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ジーパン躍動咆哮編01 (前半部)

第53話「ジーパン刑事登場!」第一ステージ

↑ 次回予告より

第一ステージ
1973.7.20放送
脚本 鎌田敏夫
監督 高瀬昌弘 氏の初監督作品

この日(7/20)は、明日から夏休みという、
一学期の終業式でもあった。
多分雪寒地区を除いては。

しかし、原題脚本は ↓これでした。

53話 テニスコートの殺人

CAST

✅永井久美(青木英美)柴田純の同期となる。

数年前の彼女

✅柴田たき(菅井きん)純の母。

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✅七曲署署長(南原宏治)二代目署長
※この回が最後の出演となる。

マカロニ時代の署長

南原氏の慇懃無礼な態度で
鬼に対峙する演技はとても良かったです。
今回を最後に降板するなんて何と勿体ない。筆者感想。
こんな良い役なのに、役名がおまへん。
ただ署長というだけ。

次の三代目は西山署長。彼も一係にとっては、
しかも純にとっても 嫌味な署長を演じる。
今度は名前が与えられている。『どぶねずみ』から登場する。

裕次郎を相手にして
二代目(南原宏治)は、上記のように
こんな演技が 出来る俳優はいまは居ない。
相当嫌味な言い方で、

「人手が足りないと言うから、ちゃーんと
 (柴田純を)補充してやったんだ!」

皆様の仕事場でも、こんな上司や管理職が
いませんか。

マカロニが居なくなって、
事件多発で人手不足の、てんてこ舞いの一係に対して。

不足だった冷蔵庫の卵や牛乳を
やっと補充出来たような言い方。
「それなのに、お前たちは、、」と続く
_____________________

✅ワールドテニスクラブ支配人(浅香春彦)

※ 第41話「ある日、女が燃えた」 にて、
影山英俊役を演じている。

影山英俊

高飛びする彼を山村が逮捕する。

✅ワールドテニスクラブの常連客(石井宏明)

※ 第41話「ある日、女が燃えた」 にて、
コールガール業界の裏の事情を知っている男
を演じている。山村から聞き込みを受ける。
53話では、体育会系から質問を受ける。
「テニスクラブにお入りだったですね。」
_____________________

✅七曲署看守(鈴木治夫)

柴田純の留置情報、かつ所持していた辞令を見せて
鬼に報告する役回り。
2023年 現在96歳。存命されてます。

✅改造拳銃の若者(藤田漸)

第7話「きたない奴」にも出演。
さらに
第65話「マカロニを殺したやつ」にも。

さらには、
「俺たちの勲章」第一話射殺で、
スケート場の売上金を強奪する犯人役。
中野裕二刑事 (松田優作) に足を撃たれる。
_____________________

✅桜町派出所巡査(池田生二)

※太陽!前半期の準レギュラー。計七回出演。
第41話「ある日、女が燃えた」では
会議室に乱入➡︎暴走する山村を身体を張って
止める役回り。

またそのあとに、
第118話 と 第144話では タレコミ(情報)屋を演ずる。
_____________________

✅中上孝子(秋吉久美子)
※当時無名に近く、テレビドラマ初出演が
この太陽にほえろ!53話。映画デビューは済みだった。

東慶大学2年と言っているから、
鬼ボスの後輩となる。
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✅大場清枝(ひし美ゆり子)
※松田優作との旧友の嘉で出演した。
まあ、あの役を知らない人はいないだろう。↓

TDFメディカルセンターの友理アンヌ

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✅志村小百合(高橋ひとみ)
※同名の女優とは違う。別人です。

この高橋ひとみはテキサス時代にも2回出演している。
その時の一つめの写真は↓

第123話「孤独のゲーム」で、最初はゴリと、続けて
長さんとダンスホールで、チークを躍りながら張り込みに
協力する役。婦警ではない。容疑者を指摘する役です。

更にはその1年後に第177話でも、
別役でテキサス時代に太陽!流の事件解釈をした
三億円強奪犯人の奥さんを演じています。
有吉ひとみと同様に、
太陽!で全く違う配役を三回もらっている、
ラッキーな女優です。
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✅山本家令嬢(木村由貴子)写真は↓

※元女優。これからはボクは恋人(1974年)
以降は音沙汰無し。
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✅木村清(谷岡行二)
太陽!のみならず、青春ドラマの準レギュラー。
「飛び出せ!青春」ではレギュラー。

太陽では、
第108話にも  鬼の出身大学 東慶大学
バスケット部の後輩役で2回めの出演。

第261話では谷岡弘規 名義で、
ロッキーの友人役で、己の出世の為に
事件の偽証をする。
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✅和田恍彦(菊地正孝)

真犯人は奴ではないか?と次から次に
女を変えるプレイボーイ役。山村の一言。
「彼は人を殺せるタイプではない」と。
そこに純が調べた男、木村が本ボシであった。
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✅中村竜三郎
53話以後、10年間のブランクを空けて
あと四回出演している。
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ストーリー概略

第一ステージ
「何か嫌な事があったのかい?」
 純の様子を心配そうに見る 母たきの登場まで。
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♫「ファンキーモンキー・ベイビー」キャロル

ススムちゃん、帰ってきたのー?

謎の人間? 侵入した不審な者が、

家内の若奥さんらしい女を拳銃で撃つ。
悲鳴もあげられる間もなく女は絶命する。

キャロル♫ のボリュームは消される。
犯人がテレビのスイッチを切った。

この時の指紋の検出を怠っている捜査陣と鑑識

大きな口を開けた時に、
ひし美の口の中に虫歯治療痕。
右上奥歯に治療のあとがハッキリと確認出来る。

ここはスローモーションなので
よく分かりますね。
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場面は変わって、現場検証。
先週までのマカロニが居ない中、
6人の捜査員と鑑識。
S40系クラウンパトカーと覆面車セリカの前、
S60系クラウン覆面車を過ぎて、
ボスに寄っていく殿下。

「向かいの人の話によると
 今日12時頃テレビのボリュームが
 もの凄く大きくなったのを聴いたそうです。
 子供が悪戯をしてそういう事があるので
 別に気にしなかったそうです。」と殿下

「あーボス!」と野崎。
「あー。あの奥さん。
 近所の評判悪いーすねえ」

同行してきたゴリも、
「そうとう派手に遊び回っていたらしくて
 男関係からも何か出そうですよ。」

「それから高利貸しみたいな事を
 やってたみたいらしく、それも
 相当がめつかったらしくて、
 死ねば助かる連中がだいぶ居そうですね」

と野崎。

「おまけに出前持ちの評判も
 だいぶ悪いんですよ」とゴリ。

「死んだ事を知って、ザマーミロと
 平気で言う連中も出てくる始末で。
 解らんもんですなー。女は、、」と長。

「ボース!」と山村。
 随行してきたシンコ。
「あの弾なんですが、ね。
 SW45らしいですわー。」

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井上堯之バンド♫
「事件の片鱗」★ メインテーマバリエーション
★は筆者が勝手に命名してます。念の為。

◆普通ならば、リボルバー型38口径だろう?
一般の警察官用は。
45は、45口径か?
携帯するとデカ過ぎるだろうに。
現在ではニューナンブM60の五発装弾が
ほとんどだと。

戦争中に使われた南部十四年式拳銃の
改良型がニューナンブ型。
※ 南部十四年式拳銃は、第257話で犯行に
使われたストーリーがあります。
ロッキー刑事の二話目「山男」で。
_____________________

「SW?」と鬼。

しかし、山村の台詞は、
「警察官用の拳銃ですなあ」

※SWとは、アメリカのスミス&ウェッソン社。
全世界で流通している拳銃メーカー。
現在では手錠も生産しているとか。

「今のところ、盗難届や紛失届は
 どこの署にも出ていません。」とシンコ

「という事は犯人はひょっとして警察官?」殿下
「という可能性がある、って事だな。」山村
「それはちょいと厄介ですね」ゴリ
「被害者を恨んでいる奴は数え切れない程
 いるし、、」野崎

「当分寝不足だね」山村

「ボス、マカロニの後釜はいつ来るんですか?」

と殿下

「明日来ることになってる。
 皆んな大変だろうが、頑張ってくれ。
 弾はあと四発残ってる。」と鬼

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翌る日の早朝。

一係に見た事がない女性が、ボス席から
旧マカロニの席を、水拭きしている。

淳の霊を鎮魂するように、
蓮の花が花瓶にいけられ、机の上に。

「あー。お早よう、早いな。」と鬼の出署

「おはようございます。
 今日から新しい刑事さんが来るんでしょ?
 机をキチンとしてあげようと思って。」

「親切だな?」

「ニューフェイス同士労り合わなくっちゃ。
 ここにいた刑事さん、
 亡くなったんですって?ねぇ」

「その花、こっちにくれないか?」

「はい」とボス席に歩き、

紫色の小さな蓮を見る鬼。

蓮を見つめて、マカロニを思い出したのか、
ボスにしては、珍しくため息を吐くシーンである。
無理はない。
ボスにとって初めての部下を亡くしたのだ。
今日はマカロニの初七日である。

しかし鬼の右薬指に包帯が巻いてあるのは、
私事で何かあったのか?

渡すクミの背後に貼ってある、
あの事件のポスター。
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下に府中警察署の電話☎️番号があるが、削除しました。

昭和43年12月10日に府中で発生した
三億円現金強奪事件の手配ポスター。
53話放送当時はまだ捜査中であった。

実際に起きた日本最大の迷宮入り事件です。

マカロニ時代にも、
「ジュンのお手柄」でも貼ってあった。
事件の刑事時効は昭和50年12月10日。
現実に起きた、
日本最大の現金強奪事件➡︎迷宮入り事件である。

犯人は誰か?誰も、知らない。
奪った三億円は永久に不明となった。
現代の若い人はご存知だろうか?
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そこに、体育会系がご出勤。

あれっ? どうしたんだ、ゴリさん。

クミのスカートと御御足に目が釘付け。

ゴリの右側にそのポスターが見える。

一係ではシンコ以外の女性は
これまでに、ここに入室した事がない。

◆タバコ臭い部屋。
シンコ以外は皆、喫煙者である。
ゴリも殿下も、当時はタバコを吸っていた。

なのに、昨日まで居なかった女性が
部屋に居るのが大変な驚き!

しっ!

続いて来たのは野崎巡査部長。

「おはようございます!」とクミ。

「おい、おい。ゴリさん。
 何やってんだ、そんなとこで。」
「しっ!」とゴリ。

野崎もゴリが指指す光景に吃驚。

太陽!レギュラーとなる。お茶汲みはこれが初めて。

「おはようございます」と再度クミ。

「はあ、おはようございます」とゴリ。
「お、おはようございます」と野崎。

クミの御御足を見て、
鬼も「少しスカートの丈が短過ぎたようだな」

「刑事さんの部屋は、殺伐としてるから、
 少し目を楽しませようと思って、、」
「少し楽しませ過ぎたかしら?」

「いいや?我々は大丈夫ですよ。
 少し手伝ってあげましょうか、ね?」
「いいえ。大丈夫です」と

掃除バケツを抱えて部屋を出るクミ。
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◆このジーパン時代と、
太陽にほえろ!PART2のみ、

七曲署刑事課捜査一係に
女性が二人居るのは、この二つの時代のみ。
知ってましたか?
PART2は、マミーと女係長 篁(たかむら)朝子。
但しドック、ラガー期に
婦警のアシスタントが一係に居た時期がある。
それはレギュラーとは言えない。
また交通課勤務から転じて、女性刑事志願の女性が、
僅か一日だけ、一係に見習いとして勤務していた事がある。
これは、テキサス、ボン時代の蘊蓄話で。
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そこに、入れ替わりで入って来たのは、
留置場の看守(鈴木治夫)である。

「係長。ここに柴田純という刑事が
 来ることになってますか?」

「ああ」

「留置場に居るんですがね、
 それらしいのが、、」

「えっ!留置場?」と野崎
ゴリと顔を見合わす。
_____________________

鬼は看守と同行で、留置場に向かう。

「此れを持ってました。」
「柴田純。七曲署捜査一係勤務を命ず」
「本物ですか?これ!」

「らしいな?」と鬼も。


留置場の鍵🔑で、入り口を開ける音が
鳴り響く。

「おーい?一係の係長さんだ!」
鬼の元に歩みでる。次のジュン。柴田純。

井上堯之バンド♫
「幸福のテーマ72 トライアングルバージョン」


純粋な子供のような眼

「おはよーうーいいーす」と純
 (おはようごさいます、の意)

「おおーうう」と鬼

なんだ!?こいつ!


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純を連れて二階の一係室に。

「おーい、皆んな。
 こいつ、今度うちに来る事になった。」

「柴田純です。」

「留置場からご出勤の刑事は
 初めてだぞ!」と山村

「そうすか?」と純

皆んな爆笑する。
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◆ここで、前週と違う捜査一係のデカ部屋。

何か気付きませんか?皆さん。

今までに無かった、天井から、
蛍光灯がぶら下がっています。
特に52話マカロニ死す、では蛍光灯は
ありませんでしたね。

その蛍光灯が必ず入るように、
カメラアングルを設定しています。
即ち、下から5→10度くらい上を見上げる
ようなアングルを今回の撮影では
しています。
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体育会系ゴリは、
「何やったんだ、お前?」

「無銭飲食です。」

「えっ!無銭飲食?馬鹿だなーっ」と野崎とゴリ

「いやなあ、あしたから刑事になるって
 言うんで、昨日は友達とすっからかんになる迄、
 呑んだらしい。

 タクシー代は無くなるわ、
 店の親父には怒鳴られるわ、
 ここの留置場に行けば
 全てが解決すると思ったそうだ。」

と鬼。

それを聞いた皆は、また大爆笑。

「おい、帰って着替えてこい!
 直ぐ仕事だ」と鬼

「いやあ、これでいいです。」

「何?ぃ」

「いや、こんなのしか無いんです。
 警官の時は制服でしたから、、、」

「変なの来やがったな?」と野崎

純を指差して、野崎に説明するゴリ。
「マカロニのあとは、ジーパン野郎ですよ」

マカロニ時代同様に、山村と野崎の席が前後に入れ替わっている。

「はは、はーはー」と野崎は頷く。

「マカロニ君の後釜だもん!」とシンコ

「おい。備品課行って拳銃貰って来い!」
と拳銃携帯許可証を純に。
※普通なら、備品課は拳銃を管理する部署じゃないんでは?
書庫やロッカーを管理しているのでは。
自衛隊のように、装備課と言うのが通常じゃないか?
ボス、間違えてませんか? それとも脚本がおかしいか?

しかし、純は受け取らず、黙ったまま。仕方なく
許可証は電話機の横の書類ケースに投げる鬼。
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※マカロニ刑事登場!時は、
「警務係に行って拳銃貰って来い!」と
鬼は言っている。これもどうかな?と筆者は思う。
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暫く沈黙する純に、

山村は、
(備品課の連中だって)
「まあ、その格好じゃ驚かんだろう?
 なにしろ、前に居たのは
 マカロニウエスタンみたいな奴
 だったからな?」

空手で鍛えた長い指を鳴らしながら、
ボキっボキっと。

蛍光灯が絵に入るような、カメラアングル。

「拳銃は、要りません」と純

「何故だ?」と山村

左手の指を右手で折り
ボキボキっと鳴らす純。

「持ちたくないんです。」と純は
下を向いて答える。

「おい、ジーパン!
 生意気言うなよ?」と体育会系

「そんな?」と純

「だったら貰ってこいよー」
「持ちたくありません」

右手で純の右肩を叩いて、
「理由を言え、理由を!」と怒るゴリ。

「お前がどう思うとな、
 デカには拳銃が必要な時があるんだ!

 お前の前にいたマカロニは、なーーっ。

ここでシンコは、ボスの席の右側に
向いて、マカロニを思い出したか?
そして純を見る。

「デカにはいつどんな事があるか
 解らねーーんだー!このやろうお?」と

純をぶん殴る勢いで、朝っぱらから
大爆発するゴリ。

「デカが嫌いな奴はいっぱい居るんだ!」

🔴ゴリも、先週重傷を負った原因が、
拳銃を持っていながら、弾を込めていなかった為だ
と思っているのだろう。
🟠その腹立たしさが、このあの時の躊躇いが
自分を結果的に病院行きにし、
その為にマカロニが自分の不様の為に
引いてはタレコミ屋徳さんの危機まで
巻き込んでしまった。
🟣しかし、マカロニの自分の為の奔走が、
結果的にマカロニを死に至らしめたと。
恥いて、それが情けなく、ゴリは、
今度来た新人に向けて、それを
いつもの通りの短絡的ではあるが、
身体ごと、伝えたかったのだ。

これが、上記の台詞だろう。
「デカにはいつどんな事があるか
 解らねーーんだー!」

純をぶん殴る勢いで、
朝っぱらから大爆発するゴリ。

「デカが嫌いな奴は
 何処にだって居るんだい!」

🟢だから、この部分は、自分への気持ちの鎮りに
他ならないのだゴリは。
_____________________

その時、鬼デスクの右手二番目の電話が鳴る。


「何ー?、あ、おー。分かった!」
「桜町の派出所で警官が首吊って死んだ!」

「えっー」とシンコ、ゴリ。

「ゴリ。そいつと一緒に行ってこい」
「えっ!コイツとおー?」

「色々と教えてやるんだな?」

純を見て、背広上着を掴み、
純の胸を叩いて、
「ジーパン!付いて来い!」

井上堯之バンド♫ 場面変更ジングル

もう既に、渾名が浸透した。
_____________________

場面は変わり、
桜町派出所。

このシーンから初めてストーリー上で
サングラスを掛ける純。

先輩老警官役は、準レギュラーの(池田生二)
※太陽!前半期の準レギュラーの一人。

「遺書です。」

■人殺しに使われた拳銃は
自分が盗難にあったものだと思われます。
警察官の責任上、死んで失態を償います。と

「ひょいとここに置いて
 ほんの二、三秒奥に入った隙に
 盗まれたらしいんです。
 真面目な奴でしてねー。私にも言えず
 自分で探し回ってたらしいんですが」

「お前が、拳銃を持たない理由が分かったよ。
 盗まれる事があったら、大変だからな。」

「拳銃を持たなかったら、刑事は
 務まりませんか?」

「務まるさ!生命が惜しくなきゃな?」

純への嫌味を言うゴリ。

場面は変わり、純は
ゴリ以外の先輩達と同行。
_____________________

井上堯之バンド♫
「コミカル刑事」

ミュージックファイル
MF26(マカロニ・番組開始当初編)
2.37-3.26 ←カウンター に収録されてます。
 4.コミカル刑事 α  別にβもあります。
_____________________

皆と聞き込みの柴田純。

✅商店街を歩く野崎と、
 早足で長さんを追い抜く純。

✅街の玩具屋を訪問の山村。
 吊り下げられているサマーボールに
 長身が当たりバラけて落ちる。

✅小田急線に乗っている殿下。
 眠くてウトウトする純。

皆に追い払われ一係に戻された純。
自席で、静かに座っている。

久美は着替えている。いつの間にか?

そこに、クミが優しく、
「まあ、お茶でも飲みなさいよ」と。

そこに、嫌味な先輩、体育会系が
戻ってくる。

「ボス!あの奥さんの昔の恋人は
 シロですね。男関係は多いんですが、
 特にこれといって、は。」

振り向いて、入り口席の純に。
「おおーいい!この忙しい時に、
 何をボヤーっと座ってんだよー」

「そんなに怒鳴らないで、可哀想なんだから」
「可哀想おー、?」

「皆んなにね、足手纏いだって、帰されたの?」
「へえーぇー」
と、純の顔を、お前子供か?というような
目をして、覗くゴリ。

お前子供か?

その時、またボス席の電話。


「何?はーい」拳銃を持っている男のタレコミだ。

「ゴリ、新宿の喫茶店でな、拳銃を友達に
 見せびらかしている奴がいるそーだ。」

「ええ?え!」

純に仕事をさせようとして、
「おい?ジーパン。付いて来い!」

「はいっ!」
長い足が机に当たる純。

股下86-90センチはあるはずの松田優作


「あい、てて、、」
「ダメだなあー」とゴリ。

パトカーで現場に急ぐ。


ゴリは、純に。
「お前んだ!持ってろ!おい」と


拳銃を渡される。それを嫌々ジーンズのズボンに突っ込む。
_____________________

体育会系ゴリと俊足純が走る。


タレコミがあった地下喫茶店AVNに。
入り口で拳銃を所持している若者を
教えてもらい、ゴリはその男と眼が合う。

「おい、ジュン!」
ゴリの指示で、純は店を飛び出す。

井上堯之バンド♫
「マカロニ刑事 行動のテーマ」
アコースティックギターバージョンI

そのまま、地下道から階段を駆け上がって
表市街地へ。

純の足には敵わず、ゴリはやっとこ
彼の後方50mあとを走る。
体育会系も今度の新人には
走りは勝てない。

飯場の路地から、新宿ゴールデン街を抜け、
男は純の走りに追いつかれ、
拳銃を純に向ける。
ゴリは、ゴリで拳銃を抜き、
純を挟み対峙する。

「ジーパン、銃を抜け!
 抜くんだ!馬鹿退け!」

「撃つぞーお!」
「こっちは拳銃があるんだ!
 お前なんか怖くない!」

「撃つぞ!撃つぞーお!」

「退け(どけ)馬鹿やろお!」

落ちているバケツを放り、
男の拳銃を落として、また拾い上げた時
走って純は、男に右足でキックする。

このジャンプ力はスゴイ!

バケツは男の手に当たり暴発。

暴発ってこんな感じです

手製拳銃だったのだ。

男は、仰天して手には血が。
喚きたおし、拳銃は手から落ちる。

ゴリは、拳銃を仕舞い、
純をぶん殴る!

「馬鹿やろお!拳銃が手製でなけりゃ、
 吹っ飛んでのはテメェの方だ!
 あの世に行ってんのは、お前の方なんだよ!

 拳銃を持たないなんて、
 そんな甘いっちょろい事が
 通用するとでも思ってんのか!」

夜、外は小雨が降っている。
多分、署の近くの横断歩道。

◆同じ横断歩道橋でのロケは
これで、マカロニ時代から数えて四回目かな?
夜のシーンは二回目か?

ひとり佇む純がいた。

傘も持たずに、着ているジーンズに
雨が染み込んでいる。
そこに、シンコが優しく傘を差し伸べる。

_____________________

太陽にほえろ!ミュージックファイル Ver.2

曲番15. 淋しきトライアングル★   これも筆者命名
カウンター 
14.1914.53
   
 純の淋しき心にシンコが寄り添う
 互いに引き寄せたい心と心
 青春のテーマ風バージョンアレンジか?
_____________________

「ゴリさんに怒られたんでしょう?」

「あのゴリさんも、前は拳銃に弾を
 込めなかったのよ。」

「えっー」

「でもマカロニ君が死んでから
 考えが変わったらしいの?」

「昨日まで一緒にやっていた人が
 突然通り魔みたいなのに、
 呆気なく殺されたんだもの。」
_____________________

ストーリーを続けますが、その前に。

◆しかし、ゴリは、その後やはり、
自分の拳銃には弾は必要ないという
自己の信念を最後まで貫いていく。
第122話「信念に賭けろ!」テキサス時代。
ゴリの恋人小林道代の初登場の回。

必要な時は弾を込めて撃つが、
それも一発のみ。数話のみ二発を装弾する回がある。
全弾を込める回は、最期の回のみ。
第525話「石塚刑事殉職」
_____________________

場面は二人目の被害者。
二番目の殺人が起きる。
東京新宿高島屋で、買い物帰りの女性。

井上堯之バンド♫
「サスペンスII」の中から、、

高島屋の袋は50年前と変わりませんね

若い女性(秋吉久美子)が自家用車に
乗ろうとしたときに、駐車場で射殺される
事件が発生。車はヘッドレストの形状から
1972年型トヨペットコロナマークIIと推察できる。
_____________________

署長室

署長(南原宏治)は
「これでふたりめだ!
 同じ拳銃で、な。
 しかも真昼間に、だ!」

「お前たちは何を取調べてるんだね?
 ええっ?

 この所轄内で、盗まれた拳銃で、
 ふたーりも人間が殺されているーんだよ!
 それをただ手を拱(こまね)いているだけで、
 お前たちは盆暗(ボンクラ)揃いなのか?!」

◆このボンクラは「現代では放送禁止用語」か?」
他人を蔑んだ言い方だから。

「手を拱いているんではありません!」

「言い訳は要らん!」

「人手が足らない、というから、
 ちゃーんと補充してやったんだ!
 それなのにお前たちは何をしとるのかね!」

「いいか、早くホシを揚げないと、
 七曲署捜査一係の無能ぶりを
 日本全国に曝け出すことになるんだ!
 一刻もホシを早く揚げろ!揚げるんだ!」

_____________________

署長室から戻った鬼にゴリは、
「署長カンカンだったでしょう?」

「ああ。相当なもんだ!」

「怒鳴ったら、事件が解決すると
 思ってるんだから、、」はゴリ

「全く酷い署長だぜぇ」と野崎。

やはり蛍光灯が入るアングル。

「よし、事件を整理しよう」

「被害者中上孝子。東慶大学2年生で、
 前の被害者とは住んでいる所も違うし、
 学校関係も繋がりがない。

 二つの犯行の共通性は
 同じ拳銃で撃たれた事だ。
 それからもう一つ。若くて綺麗な女性だ、
 という事だ。」

※ 東慶大学は鬼 藤堂俊介の母校。

中上孝子は、
ボスの後輩という事になる。
しかしこの事件とは関係なし。
でも東京大、慶應大から捩っていることは
誰でも分かりますね。

ここまではマカロニ時代に紹介されています。
鬼は法学部の同窓会に出席する
ストーリーがあります。
ボスの学生時代の悲恋物語でした。
これがあった為に、鬼は一生独身を徹す。

「変質者かしら?」とシンコ。

「それは考えられるな」と鬼

「変質者が無差別に若い女を狙っている、と
 なると、こりゃ厄介ですな?」と山村

純はまた指をボキっと鳴らして
「拳銃持てば、誰だって変わりますよ。
 弱い奴ほど変わるんだ」と。
嫌味なゴリを向いてそう言う。

ゴリは、純に嫌味をさらに付け加えに
新人席に寄って、喧嘩を売りにいく。

「おーー。
 だからお前、拳銃持たねーのか?」

それを、皆が見ている。

「犯人の拳銃には、まだ弾が三発残っている。」

「犯人は至近距離から、一人一発ずつ
 撃ってますから」と野崎。

「兎に角全力を挙げて、犯人をあげる事だ」
と鬼も、焦りの顔。

新宿駅地下道を見つめる、殿下と山村。

「どうして、目撃者がいないんだ?」
「これだけの人間がいながら、どうして
 一人くらい犯行の現場を
 見ていないんだ?」と山村

◆このシーンの台詞は、昭和50年10月
テキサス、ボン時代の
山村精一名推理対決編「暴走」と
同じ台詞を山さんは言った。
_____________________

場面は変わり、
聞き込み中のゴリと純に、
セリカ無線コールが鳴る。

東名信用金庫に拳銃強盗が入ったという
鬼からの連絡が入り、ゴリと純が出動。

駆けつたセリカに撃ってくる強盗犯。

犯人は新宿南口の跨線橋近くの線路脇で、
走ってきた純とゴリに挟まれ、
ゴリの一発で右足を撃たれて逮捕。

ゴリは、
「拳銃は、S&Wじゃないですね」
「それとボス。コイツと組むのは、
 もう止めさせてください」

「はあ?」
純を向いて、指を指して
「死にたがっている奴とは組めませんよ!」

「別に死にたがっている訳じゃないです」

「じゃあ、どうして拳銃を持たないんだ!
 鉛の弾に素手で向かっていって、
 勝てると思っているのか?」

_____________________

ゴリの言い分を抑えた鬼は。

「なあ柴田?
 お前の親父さんも、
 拳銃を持たなかったらしいな?」

井上堯之バンド♫
言葉にならぬ「やる瀬ない感情と労り」β

「??」とゴリは驚く

「一般市民に接する警察官が
 でっかい拳銃をぶら下げる必要はない、
 って言って一度も下げたことはなかった。
 ところがパトロール中に拳銃を持った男に
 撃ち殺された。

※この時、カメラフィルムがカラカラと
回る音が、映像のなかに重なっています。

 色々言われたろ?
 規則を守らなかったとか、
 世の中を甘く見たとか。
 それで殉職扱いにもされなかった・・・」

「ええ?」と体育会系。

「お前、親父さんが好きだったのか?」

やはり仲間に馴染めない純

しかし、返事もせずに一人席に帰る純。

ゴリは、
「そうだったのか?」と
純に手を差し伸べようと、動くも、
鬼が、右手でゴリを止める。

(今はそっとしといてやれ、と)

少し言いすぎたか?

_____________________

次は3人目の女性が殺されるシーン。

新宿東口の信号の前、
テニスラケットを持った女子大生。

志村小百合(高橋ひとみ)が
交差点から路地へ入る。

井上堯之バンド♫
「サスペンスIIから」

すると拳銃を構えた不審者が近づく。

そして発砲。女子大生は撃たれ
地面に倒れる。

◆この(高橋ひとみ)は
あの有名な高橋ひとみではありません。
テキサス時代に髪をショートカットにして、
ダンスクラブで長さんとチークを踊るシーンを
演じた(高橋ひとみ)です。
回は第123話「孤独のゲーム」にて。
これもテキサス時代。
_____________________

テニスラケットを持った若い女。
同一犯人によって、また射殺されたのだ。

ここで、最初のコマーシャルが入る。
コマーシャル明け、一係部屋。

「被害者の容態は?」と山村

「死んだ!」と鬼

「どうしてあの人が。
 彼女がたった一言言い残した言葉だ。」

「どうしてあの人が、、」と反復する野崎。

「すると顔見知りと言う事ですか」と殿下

「顔見知り?」とゴリ

「少なくとも無差別の殺人ではない
 ということだ」と鬼。

「犯人が、あの三人を計画的に狙ったんじゃ
 ないかと考えられる」と鬼

「目撃者がいそうでいない場所を
 念入りに選んでますからね」と野崎

「しかし、あの三人にどういう繋がりが
 あるんですか?」とゴリ

「三人は歳も違うし、
 職業も住んでいる場所も
 違いますからね。」と殿下

「ボス。あの人テニスのラケットを
 持っていたでしょう?」とシンコの着眼。

「それが、どおしたい?」とゴリ

「比較的皆んなお金持ちの奥さんや
 お嬢さんだし、ひょっとしたら、
 同じテニスクラブに入ってるっていう事は
 考えられないかしら。3人とも」
とシンコ。

「よし、それを当たってみよう」と鬼


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ボス、ありました。
やはり、ワールドテニスクラブです。

捜査中で分かった事。
やはり三人とも
「ワールドテニスクラブ」の会員
であることが判明したのだ。

野崎は、早速
「ワールドテニスクラブ」
 の支配人(浅香春彦)に。

「冗談じゃない。うちは都内でも
 最高級のテニスクラブですよ。
 うちが何かの犯罪と関わるなんて、
 そんなことありません。偶然ですよ」

野崎は、
「二人なら偶然ということもあるでしょうけど、
 三人となるとそうも行きません。
 まだ犯行が行われるかもしれないんです」

ゴリは、テニスクラブの常連客(石井宏明)に、

「テニスクラブにお入りでしたですね?
 この中で、お知り合いの方は
 いらっしゃいませんか?」


パイプを咥えて、
「このお嬢さんなら、時々見かけます。」

ゴリが提示した三人の写真

中上孝子(秋吉久美子)なら知っている
との返事。


「ある日、女が燃えた」でゲスト出演した(石井宏明)。


_____________________

一係にて。
48話「影への挑戦」の時のような、
小テーブルを囲むミーティング。
座ったままでの捜査会議。

「んー。誰かこの中に
 テニスのできるやつはいないか?」鬼が。

◆またテニスが出来るドックの登場は
まだまだずっーと先のこと。
53話からあと7年後。

「テニスですか?」と殿下

「殿下!やれそうじゃない?」と山村

「いや、一度もやった事ないです」と殿下
_____________________

「私できます!」とクミ

「お茶汲みじゃなぁ」とゴリ。

「お茶汲みじゃありません。
 これは私の好意で。自発的に、、」と。

汲んだお茶をゴリに、
無理強いで差し出す。

「分かったわかった!」

◆この頃は、セクハラや
 モラルハラスメントと言う言葉も
 有りませんでした。

黙り、沈黙のミーティング。

純がその時、「俺、行きます」と。
「出来るのか?」
「はい。」
「よし。シンコと一緒に張り込め!」と鬼

「ワールドテニスクラブ」のロケは
「成城テニスクラブ」で敢行。

_____________________

◆あと13年後に、
太陽にほえろ!PART2の第一話
「悪魔のような女」でも
成城テニスクラブで、ロケをしている。

ドックが猟奇的殺人を犯した女だと、
彼女とテニスをするシーンがあります。
「この女が絶対殺人犯だ」と目星をつける。
_____________________

「せっかくこんな格好したんだから、
 テニスやろうかな?教えてくれる?」
とシンコ。

純は、「ダメ。俺、できないんです。」

シンコ「だってさっきは、、、」

「そういえば行かしてくれるだろうと思って」

「どうして、そんな事を、、」

「おれ、自分の手で
 犯人を捕まえたいんです。
 拳銃を振り回して、
 いい気になっている奴を」

また純は、指をボキボキと鳴らす。

「貴方、そんなに拳銃が憎いの?」

純は、その時立ち上がり、

テニスクラブのフェンス越しに
コートを覗く若者に気付く。

手の指を鳴らす若者。

純も同じように鳴らす。

何か、次の獲物がテニスコートの中に
居ることを見つけたようだ。
が、ひょっとして次の獲物の行動を
予めチェックしてるのか?

ここから、純は自分の直感が騒めく。
◆ひょっとして、あいつかも?知れない◆

シンコと共に外に出た。
_____________________

リトラクタブルヘッドライトの
ライトウェイトクーペが入口付近に。
シボレーコルベット ステイングレイC3  1969年型。

このクルマを乗り付ける男と
便乗している女の子。

それを見やるシンコと純。

一方、一係では野崎と殿下が
戻ってきた。

最初に殺された若奥さんの男関係の中に
テニスクラブの会員の大学生和田恍彦
(菊地正孝)がいたことが判明。
西北大学3年生、だという。

ねー島さん。

◆太陽にほえろ!PART2の
七曲署一係に配属された新係長は篁朝子。
藤堂俊介の後任係長。女係長である。
彼女の母校は、上記「西北大学」の出身、
という設定である。
和田恍彦は、歳から言って同じくらいか?

純とシンコも、戻ってきており、
シンコが殿下が持参した写真を見ると、
先程のカップルの男だった。

「ねー柴田くーん。今日来ていたわよね」

でもシンコは、皆に、
「綺麗な顔をしているけど、
 自信たっぷりでちょっと嫌味な感じ」と。

この和田恍彦と、他の被害者との
関係を洗い出すように三人に指示する鬼。

さっきの写真を取り上げ、
捜査を続行。

純だけ、鬼の席に。

「(今日は)俺帰ってもいいですか」と
「用事でもあるのか?」
「おー。明日遅れずに来いよ」と。

しかし、純は、

一人で夜のテニスクラブへ。


支配人に、
フェンス越しにのぞいている若者のことを
質問する。

「外から覗いている者ですか?」

「あんまり気にしてませんね。
 近所の御用聞き連中ですよ、
 大抵。」と支配人。

夜の街を歩き、自宅へ。

シリーズで初めて登場する柴田家。
母と純の二人暮らし。

「お待ちどうさま。
 純、ご飯ですよ」と母たき。

縁側でタバコを吸いながら
物思いにひたる純。

「どうしたの?何か嫌なことが
 あったのかい?」心配そうな面持ちの母。

「ああー?あ」

「親父が死んだ頃のことを思い出してたんだ」

「俺はあの時、
 どうして俺や母さんだけが、
 こんな苦労をしなきゃならないのか、
 って思ったよ。楽しそうに街を歩いている奴
 が憎らしかった。」

「どうして、今頃(になって)、、」

「ああ?
 今日、テニスコートを見ていたら、
 急にその時のことを思い出したんだ。」

「テニスコート?」
「ああ。」

ここまでを第一ステージにします。

第二ステージでは、
純の予感が的中し、
狂気の犯人を追い詰めた時
純の唸る咆哮が爆発する。
当時はストーカーという言葉は
無かった時代。

画像は後日改めて。

14387字


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