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第59話「生命の代償」 前振り 🟣野崎太郎人生応援抒情編73


1973.8.31放送
脚本 石松愛弘(いしまつ よしひろ)
監督 斎藤光正

オープニングでは、
斉藤光正と、表記されてあります。

第57話「蒸発」と同じ。
◆同時撮影です。だから衣装も同じでしょ。

本日は、簡単な前振りです。


先に、登場人物キャストから。

CAST

井村太一(小山田宗徳)

以下の野崎一家は、

オープニングキャスト紹介では
表記されてます。なのに、、
登場しません。

しかし、
他のブログを、、見てみると。

野崎康江(西朱実)
野崎良子(井岡文世)
上が正しいが、

◆(井岡文代)と書いた方のブログもありますが、
それは間違いです!
がしかし元々、オープニングで
(井岡文代)との表記がされてますね。

良子を演ずる女優は、
(井岡文世)が正しいです。

制作側も、どうだったんだろうか?
◆たとえ、芸名でも、
人の名前は間違えてはいけません。

でも、以前は(井岡文代)だったのかも
知れませんがね。


井村和代(幾野道子)

中光商事輸入促進課長(佐原健二)
↑課長の台詞は少しだけ。
「あ、お早よ」の一言だけ。

本庁捜査二課刑事(小笠原弘)


中光商事常務(加賀邦男)
↑常務の台詞は一切無し、です。


倉持部長(杉江広太郎)

こいつが、自殺せよ、と迫る。

レギュラー陣は省きます。
尚、今回もシンコは欠場です。
シンコは次の話、第60話から再登場。


◆中光商事は、以降のストーリーにも、
事件の靄(もや)の中に隠れて事件に
深く絡む一流商社として、これからも
ちょくちょく描かれる。

また、中光商事は、
グループ会社として、
誰も知らない人はいないレベルの
大企業として描かれる。
今回も、中光物産と連名。


小林恭治の次回予告NA

「刑事野崎は自殺寸前の中年男を救った。
 逃げるように去っていく男の後に
 残された会社宛の封書。
 (そこには、自殺を仄めかす一言が、、)

 大手商社に渦巻く不正。
 企業の一歯車として歩み続けてきた男が、
 家族に残してやれる幸せとは? 

 その時、男は自らを
 死に追いやるものへの戦いを決意した。」


太陽にほえろ!長さん主演作は、
マカロニ時代。第一話から数えて、
やっとこさ、これが四回目。

1972.7.21から放送開始一年を過ぎて
たったこれだけ。少なすぎる。
長さん主演作品の第59話。
ジーパン時代では、勿論初めてだ。

いい味を出しておられるにも拘らず
長さん主演というだけで、
若手刑事や、他の主演者に向いてしまう
視聴者の興味無しから来る 長さんへの疎外感。
可哀想な下川さんであることか?


もうお亡くなりになった下川さんですが、
この太陽!蘊蓄話で、
もう一度長さんの、生きる事への、
「一所懸命さ」を学んで欲しいと思います。
2023年は長さん没後、18年です。

葬儀にただ一人出席した、体育会系ゴリ。

「一所懸命」とは、
一つの所に、生命を掛けると云う意味。
昔は田畑を、命を掛けて耕し、
そこで育て、実った作物を
生きる糧にしていたことから、
この言葉が生まれたのです。

これが、一所 ➡︎ 一生に。
「音」が次第に変化して行った訳です。


しかしながら、今回の主演は、
下川さんだけでなく、

若いだけでは物足りない。
長さんに付いて、鬼の責任者は
「もっと人生勉強の訓練をしろ!」と
黒メガネ純に諭します。

だから、以後は長さんをサポートします。
最初はイヤイヤながら。


下川辰平さんは、石原裕次郎が、
番組開始前に、
かつて自分が共演したことがあって、
尚且つ自分よりも歳上の配役を希望し、

ストーリー上では、
巡査部長役には下川さんが
一番の適任だと、決まった野崎太郎役。
長さんは、巡査部長の長です。

◆大都会の黒岩部長刑事や
西部警察の大門部長刑事とは、
全くちゃいますよ。
※刑事部長は、上級大卒でないとなれません。
もっともっと、相当上の職階です。
誰でもなれる訳ではありません。

過去の刑事ドラマでも、刑事部長が主役の
ドラマは無かったはずです。
見る視聴者も、面白くありまへんわなー。

昔、『部長刑事』というドラマがありましたが。
これは刑事部長ではありまへん。
上記「大都会」黒岩部長刑事に近い。

警察官の職階階級を、お調べになってみてください。
九階級あったはずです。


尚、露口さんも裕次郎の少し歳上。
山さんは警部補役。

勿論、鬼刑事藤堂も、警部補です。
山さんは現場を指揮する主任級ですね。
何回も申し上げてますが、
ボスは警部ではありません。念の為。

🟣その証拠映像は、
このジーパン時代中期で明かされます。

だから一係には警部補が二人います。

尚、太陽にほえろ!PART2では、
巡査部長が二人います。
その代わり警部補は誰もいません。
お気付きでしたか?


裕次郎が、藤堂俊介役では出来ない役柄を、
即ち、人生を経験してきたおやじ、という役柄を
演じきれるのは、下川さんただ一人だったと
理解していたのだ。

テキサス時代にも、鬼の台詞の中で
はっきり長さんを前にして、話します。
「やっぱり、長さん。
 刑事であると同時に、
 あんたは、親父さんだよー。」と。

だから、柴田純にもストーリー内で、
あまり頼りない。甘いだけでは
やって行けない。だから
人生の酸い。を経験させたかったのか?

それを純は理解しているのか、
出されたコーヒーに、
「砂糖はありませんか?」
「人生勉強が足らないもので、
 まだ甘いものが、、、」と。
自宅の柴田家でも、甘い砂糖入りの
冷たい紅茶を飲む純。
今後四年後に登場するスコッチも紅茶党だ。


また、

🟣知られざるマル秘話🟣

Gメン75の、山田刑事役のあの人にも

この配役のオファーがあったらしいが、
他の配役。先に来た配役を優先し、
契約を既にしてしまったその方は、
太陽!野崎太郎役を蹴ったらしい。

後日。このオファーを蹴ったことは、
我が人生の中でも「一生の不覚」だったと
嘆いておられた、とか。

そのあとに、下川辰平さんに、野崎役が。
この御鉢が回ってきたのです。まさに
「棚からぼた餅」だったのです。
知ってましたか?皆様。
過去の蘊蓄話で、既に申し上げています。


ストーリーでは、

◆長さんを助けて、
ストーリー後半部では、井村一家を
後ろからサポートする黒メガネの純。
昔の自分を見た井村息子に、
精一杯の精神的応援を。

◆夜間大学出のコンプレックスを持ち、
52歳で、やっと商社の係長。
演じた(小山田宗徳)は当時46歳。
また、彼を心から心配する下川辰平さんは、
当時43歳。松田優作は23歳の設定。

会社の裏で蠢く陰謀の為に、
その彼(小山田宗徳)が、
知らず知らずのうちに
会社不正の責任を背負(しょ)わされようとする。
会社から、自殺を暗に宣告される。
会社の為に、お前は死ね、とね。
不要な社員は体よく処分したいのだ。
会社の手を一切汚さずに。


◆長さんも、大学進学は憧れはあったが、
色々な理由で行けなかった。
いずれボン、ロッキー時代に
そんな大学へのコンプレックスを持ち、
反面、息子には大学に行かせたい、
息子俊一の進学に悩む父親像を見せます。

この今回のストーリーでは、
家庭では親父の威厳を失いかけ、
次第に、居場所もなくなり、
弱くなり始めた父親に
弱冠23歳の、怖いモノ知らずの
その黒メガネが、
この彼の息子のこれからの一生の為に、
烏滸がましくも、強く意見する。

「息子にとってはね、
 親父って言うのは
 強くないといけないんです。
 親父というのは、息子にとっては
 憧れなんだ!。」

純も警察官だった父を持つ。
その父への憧れがモノを云わす。


そんな、父親から、息子に

「単に、勉強しろ、勉強しろ、と
 怒ってばかりではだめだ、と」


🟠息子は、
父親が経験してきたものを
次第に、自然に感じとって、
家庭での父親の佇まい。存在感。
その背中から、人生を生きる強さ、をも。

人生と言う舟は
こうやって舵を取っていくべきと、
息子自ら感じとって、
それを間近で見ている子供たちは、
自然に育っていくのです。

我が家(筆者)も、
自分の息子らには、勉強しろ!とは
言いませんでした。


だから、
警官だった親父を殺された純が、
後輩中学生へは、
精一杯の心の支援をしていく。
そして、長さんにも陰ながら後押し。


だが、この回で
人生勉強をした純であったか、どうか?
これはこれで、不明であるし、
甚だ疑問である。
まだまだ、純は人生修行が足らん。

そんな、第59話「生命の代償」を
次の蘊蓄話の本編で、お読み下さい。
第一、第二ステージと分けます。

尚、
第一ステージ巻末で、
この物語前半で使われた
台詞の◆日本語講座◆を予定してます。
太陽!蘊蓄話
夏の日本語学習(特課講座)その2。

簡単ですから、これもお読みください。
第ニステージでも、追記するかも。
最近の若い人向けに。為になるかどうか。

3454字


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