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第63話「大都会の追跡」七曲藤堂チーム編73-74①第二ステージ。

オスになったメス。
真(まこと)の愛を獲得するために、
いま、邪魔なのは貴公子殿下。
公坊だ。

公坊は今の美沙子にとって
鬱陶しいだけや!
「あっち、行けやーお前!」って言う感じ。

それを身体と顔で表現するは、
美沙子の睨みーー

この顔も上手いねー。
夏純子は。


🟣さてここで疑問点。

この第63話には、
幾つかの問題点、疑問点があります。

*捜査官でない人が、、、

現在平成〜令和では、
悪意にもとづく尾行や待ち伏せ尾行などを
行う行為を規制した法律があります。
違反をしてしまうと、1年以下の懲役または
100万円以下の罰金となります。
また、警察からの禁止命令に従わずに
ストーカー行為を続けた場合には、
2年以下の懲役または200万円以下の罰金

となるので注意が必要どす。

この時代1973年では、
ストーカーと云う言葉さえなく、
同規制法は、
のちの世、平成年間の誕生です。


*ここから、美沙子はかなりの尾行を
撒いていきますが、これは?
公務執行妨害でしょうか?

この時点では、ゴリも殿下も
美沙子に自職を明らかにしていない。
俺たちは警察官だ、と。
しかしながらこれは

勝手に美沙子が矢島からの電話で
そう思っているに過ぎない。

✅公務執行妨害の要件は?

公務執行妨害罪が成立するためには、
「暴行・脅迫」が必要ですので、
単に公務員に対して威圧的な態度で対応したり、
不快感を与える目的の言葉を口走ったり
しただけでは犯罪にはなりません。
脅迫とは、相手方やその親族の、生命、身体、
自由、名誉又は財産に対し害を加ゆることを
告知(害悪の告知)することです
(刑法第222条1項参照)。

第62話の序盤では、
ゴリは山内に対して、
公務執行妨害!と叫びました。
職務質問に対して、弁明もなく、
ゴリへのクルマを使用した暴行が
その理由付けです。

美沙子は、現段階では、
犯罪を犯してはおらずに、
犯罪の見当者は矢島だから、
その矢島の所在を発見するための尾行だから、
公務執行妨害、とはならない。

その筈ですよー。
ここの判断が、警察官の職務の難しさですな。


この後に。
それでも、

しつこく殿下が追尾して来たのは、
あの高橋写真館。

昨日、野崎と純も尾行して、
この写真館の前で立ち止まった。

数分後に美沙子は、
写真館に入りもせずに立ち去り、
スーパーで買い物した事は
殿下、ゴリには報告済みだと思うが。

そしてまた、
もう一度美沙子はここに来た。

前日に、この写真館で
写真を撮ったシーンは絵には無い。
何処で写真を撮ったのか?

これは、視聴者に説明されぬまま。

「美沙子は写真を写真館で撮った」と云う
他のブログが散見されるが、
このブログの管理者は
それを確かめてから、物言いされてますかな?

当蘊蓄話では、これを明確にします。


美沙子は高橋写真館に入る。
今日は出来上がりの写真を貰っている。

オヤジ(今井和雄)は、
「外国行きですかあー。奥さん。
 結構ですなあ。」

◆ほんまにいつ撮ったの、写真を?
見ている視聴者は燻る。

↑のこの台詞。
これもちょいと引っ掛かる疑問点。

平成以降の若者には、
おかしな言い方に聞こえませんか?
現代では「海外旅行」と云うところ、を、、。
「外国旅行」とは、これ如何に?


昭和→平成以降産まれの若者に向けて、
昭和産まれの我の解説を。
少し調べてみましたとさ。

↓↓

Wikipediaより抜粋。

まずは、
◆日本は周囲を海に囲まれているので、
国外へ旅行することを海外旅行というが、
陸続きの国では一般的に
外国旅行とか、国際旅行という。

※だから、この台詞は、
日本は陸続きでないが「海外旅行」は
一般的な言い回しでなかったのだ。
よってなんら当時では
おかしくない、んですわ。

沖縄も、1972年(昭和47年)5月15日に、
現在の沖縄県(琉球諸島及び大東諸島)の
施政権がアメリカ合衆国から日本国に
返還され(沖縄本土復帰)、それまでは
海外であった。放送時では、一年後の事です。

東京オリンピック開催の昭和39年。
新幹線開業もこの年。1964年。
同じく10月である。
日本に東京オリンピック目的で、
観光客が増加するのは分かっていた。

尚、ビートルズの日本初公演は
三年前の1966年6月です。
海外から世界の人気者が来日する事は
大変珍しかった。
日本人も海外に向けての
旅行興味が湧く時代だったのでした。

しかしながら、


さらにもう一度、
Wikipediaでは、

1964年-1984年
一般の市民が職業上の理由や会社の都合ではなく、
単なる観光旅行として
自由に外国へ旅行できるようになったのは
翌1964年(昭和39年)4月1日以降であり、
年1回500ドルまでの外貨の持出しが許された。

これをきっかけに日本航空の「JALパック」が、
初の海外旅行ツアーとして発売された。
◆当時では、外国旅行だったのでしょう。

さらに1966年(昭和41年)1月1日以降は
それまでの「1人年間1回限り」という
回数制限も撤廃され、
1回500ドル以内であれば
自由に海外旅行ができることとなり、
これ以降、次第に物見遊山の海外旅行が
広がり始めた。即ち「外国旅行」が。

これら自由化当初の海外旅行は費用も高額で、
一部の富裕層に限られており
一般大衆には夢であったが、

◆だから「クイズに答えて、
夢のハワイに行きましょう!」と云う
アップダウンクイズも登場してきた。

そして、太陽!放送開始の年に、
1972年には海外渡航者数が100万人を突破。

この一年後の放送。
ジーパン時代の1973年。
◆太陽!63話はこの頃である。


だから、写真館のオヤジが既知の山下家は
新築も建てたし、店としてはお得意先で、
かなり裕福な家庭だと認識されていた、
と云う台詞である。

しかし、内情は火の車か?

この1973年頃は、
大学卒の初任給が、62,300円。
現在の価値換算で159,017円。
平均年齢30歳として。
だから、山下家の夫もこんな感じでは
なかったか?

殿下、小野寺昭もこの時30歳に
なったばかり。

ボーナスを家に注ぎ込んだらば
美沙子への生活費渡しはかなり少なくなるやろ。
それを肌で感じる美沙子。
これが、この後の台詞で出てきます。

なのに、明日には
この妻が戸川組に射殺されてしまう。
夫はボーナスを家に注ぎ込むどころではなくなる。
夫としては思ってもいない事なんだろう。


ようやく海外旅行ツアーが
都市圏の中流層に一般化し始めたのは
1970年代後半からで、
固定相場制から→
ドルが変動相場制に移行しての円高や
旅行費用の低下が進み、

🟣2024年の春の
現在の状況とは逆です。
つい先日、花札元大統領も嘆いていますな。

◆この状況は、
太陽!1972年「拳銃とトランペット」で
殿下の知り合いのホステスが
愚痴を漏らしていた。360円の固定相場から
1ドルが300円になって
「これからの生活をどうしてくれんのよー」と。
殿下に文句言っても、しゃーないで。


また飛行機の大型化が進み

韓国や台湾などの近隣国であれば国内旅行
(特に北海道や沖縄県といった、
国内遠隔地への旅行)よりも
多少高い金額ぐらいで
旅行できるようになった。
海外への新婚旅行ツアーが一般化したのも
ちょうどその頃である。

同時期に、他局の
『新婚さんいらっしゃい!』は、
1971年(昭和46年)1月31日から
朝日放送テレビ(ABCテレビ)で、
現在も続く長寿番組。

この番組でも新婚旅行のエピソードが
語られている。

尚、この番組に
太陽にほえろ!レギュラー出演者が
出演しています。
皆さん知らないでしょ。
◆新婚さんとして。それは誰でしょうか?
MCは桂三枝と、山瀬まみ、でした。
これは、また後から披瀝します。
テレビ朝日関係者なら
ご存知の筈。


だから、高橋写真館のオヤジ(今井和雄)は、

「外国行きですかあ。奥さん。
 結構ですなあー。」と
羨ましがっている、この台詞だ。

この台詞の背景には↑の事情があった。

ストーリーへ。

「ここ(この店)、裏口あります?」

美沙子は裏口から
隣りの家との隙間路地から、
殿下を撒いて走る。

しかし、体育会系ゴリが裏口にいた。


井上堯之バンド♫
「マカロニ刑事 行動のテーマ
 アコースティックギターバージョンII」

体育会系は、

柔道部特有の身体を揺さぶる小走りで
駅まで尾行。

美沙子が京王線の切符を購入するのを見て、

警察手帳を見せて、
ホームへ入っていく。

🔵このシーンから、
いくつか不思議なシーンの連続。

コント55号のように、
「なんでそうなるの?」が四回も続く。

この撮影のためだけの、
他に理由が見当たらない。
態となる、番組側の勝手な撮影手法。
場面と場面の繋ぎをかなり短縮、カットした
と思える?竹林監督。
もしくは岡田プロデューサーか?


後半の後楽園球場を出てからの
水上チェイスに時間を多く掛けたか?

007の『ワールド・イズ・ノット・イナフ』
の序盤には、だいぶ程遠いが。

A🟣美沙子が上がって行ったホームには
先に野崎がいる。

なんでやねん!?
美沙子が京王線に乗る事が
何故一係に分かっているのか?





B🟣電車に乗る振りして


反対方面の電車に乗って野崎を翻弄。
これが、一回目。

中学時代は器械体操部の夏純子。
素早く対面電車に滑り込み。
※もう一度同じ場面があります。
三越デパートのエレベーターに乗るシーンで。


C🟣だがしかし、

反対方面の電車内には

シンコが乗っていた。
何処から乗ってきたか?

太陽!ジーパン時代で3回目の出演だ。
野崎と逆方向の電車に、
時間を合わせてピッタリ乗るのが
よく解ったな?シンコ。
おかしいやろ。

すぐさま長は
鬼に連絡す!

「何? よ、し。分かった。
 すぐ帰れ。」

「長さんも、撒かれたそうだ。

 あとはシンコ一人になった。」と鬼。

「なかなかやるねー敵も!」と山村。

純の肩にポンと、
最後の二人が出動。


D🟣美沙子は、地下鉄を降り
シンコ一人の追尾が始まる。

だが、夏純子は中学時代は体育会系。
相手動きを読む勘は持ち合わせている。

シンコをも徐々に振り切り
地下から新宿三越デパートに逃げ込む。

健康機器売り場のミラーで、
追尾するシンコを確認し、

売り場の中で、客と客の間をすり抜け、
スタコラと奔走。


上階行きエレベーターに乗る。

ギリギリで滑り込み。

この、ポンと云う乗り込み方が
体育会系である。流石は器械体操部。
これが二回目。

直ぐに体勢を前に向け、
シンコを睨む。



E🟣だがエレベーター内には
もう既に山村と純が、乗り合わせ。

井上堯之バンド♫
「愛のテーマ1C」エンディング(a)

またまたコント55号の
「なんでこうなるの?」みたいな、

理由が説明出来ない、
態とらしいシーンの連続。
しかも驚きもしない二人とも。
予め予定されていた行動のように。

七階の催し物売り場へ、逃げ込む美沙子。

途中で「愛のテーマ1C」(a)は一旦途切れる。

山村は再び尾行を継続。
純は反対方向から。
美沙子は三越内の美容院に入る。


F🟣純も対面方向から
追い詰めてきて、、、

「どうします?」
「待つより仕方ないよー。」

「しかしこんな時に美容院に入るなんて
 おかしいと思いませんか?」

「まさか俺たちが中に入る訳に
 いかんだろう?」
「そーすねえーー。」

「じゃあ、俺入りますー。」
とチンピラ黒メガネ👓。

「ん、ぅえー?」と山村。

純は中に、、入ってく。

入り口で純が見た光景は、
店員が、美沙子にメモを片手に
一々何かを確認している場面に出くわす。

「いらっしゃっいませ。」と店員。

「ど、ど、どおもー。」
「カットで御座いますかあ?」

「えー?ちょっと、後ろを、、」と
長髪チンピラは、後首部を指して
カットを装う。

「どうぞ」と美沙子席が
確認出来る席に座る。


暫くして、美沙子は店を出て行く。
またそれを
今度は山村一人が追う。
これが三回目。
エレベーターに乗る美沙子。
4階→3階→

○○自由市場まえのトイレに。
今度は女子トイレだ。
トイレ前の公衆赤電話。
そして、やっと純が戻ってきた。


G🟣
何故、山村がこのトイレにいるのか?
純に分かった理由は?
よー分かったな?純は。
これも不可思議です。

女子トイレはここだけじゃ無いはずだ。
長い脚でフロアを駆けて見つけたのか?
別館に移動しているんだ、山さんは。
それとも、純の動物的ジャガーの直感か?
第53話 登場篇のジャガーの眼を思い出す。

「なんだ?その髪はあーっ」と山村。

しかし、
純のヘアはそんな変わらない。
マカロニよりザンバラ頭である。
どちらかと言うと天然パーマ。
山さんも、天然パーマです。

「シャンプーやって貰ってたんです。
 時間余っちゃったもんで、、」

「よくやるねー。女の美容院で、、」
「最近はね、美容院に行く男多いんすよ。」

🟣我(筆者)も若い頃、70年代終わりの
学生時代20歳頃、美容院で、
女性に混じってカットパーマして
貰った経験がありんす。
松田優作のような長髪でした。

確か京都市伏見区、暴力団 会津小鉄会。
系列組事務所の近くだったなあ?
今はもうおまへんが。
ようヤーさんがカットしに来てました。
ホステスや、姉(あね)さんたちも。

我のような一般客は後回しで、
暴力団関係者が、カットするのは優先!
だったことを思い出します。
このエリアは特別で、通常の社会的ルールは
無視されるのです。
「われら(お前たち)は、後回しやんけー。
 われは急いでんねーーん!
 何か文句あんのけー、ワレえー?」と
なります。

われら、とは二人称です。
われ、とは一人称です。
ここが関西弁の難しい箇所です。

その場の状況の「気」を読まないと、
自分の生命を落とし兼ねません。
皆様、特に京都は気をつけてください。
血の気の多い奴が、一杯います。
特に京都観光は、ね。

京都は「はんなり」した地域だと
思っていると、駄目っすよ。
とんでもおまへんでえー。

七曲署管轄エリア矢追町と
あまり変わりまへん、ねん。
筆者我の実体験です。


「トイレですか?」
「今度はお前でも、入る訳にいかんだろ!」

「ま、それもそーす、ね。」

井上堯之バンド♫
「サスペンスM1」

するとブラウスから
白いサマージャケットとパンタロンの
女がトイレを出て行く。
サングラスを掛け、髪型も変わっていたが、
大きめの白いイヤリングが目を引く。

これに気付いた純。
山村もそれにハッとする。


井上堯之バンド♫
「マカロニ刑事 行動のテーマ
 アコースティックギターバージョンI」

しかし、何処にも居なくなってしまう。
これが四回目。

三越を出て、百貨店丸井方面、
丸の内線地下鉄通路から、
そして屋外へ。
マクドナルドがある広場。
マクドナルドが日本出店一年目の1973年。
歩行者天国だ。

◆日曜日なんかなあ?
もし日曜日だとすると、旦那は仕事か?


「あんなに服装を変えるなんて
 思いませんでしたねー。」と純。

「トイレに入った時は
 ハンドバッグ一つだった。」と山村。

「予め用意してあったんじゃないですか?
 トイレの中に着替えを。」と純。

「おい!」
「美容院で誰かと、連絡を
 取らなかったか?」

「そ、そーいや?」と
即座に、純は美容院に掛け戻る。

番組ストーリーでは、
ここで最初のコマーシャルなんだが、
蘊蓄話では、そのまま続行します。

ここ迄、次回予告含めて
24分29秒です。



コマーシャル明け。

美容院では、
友田順子✅演ずる、美容部員。
彼女の出番です。

「これだけのものを買ったら、
 一時間後には、あのトイレに
 持ってきて欲しいと言われたんです。」

純がそのメモを確認。

「パンタロン、カツラ、ハンドバッグ。
 やっぱり。」

「あのお。まだあったんです。」店員。
「ああー?」純。

「1階のプレイガイドに預けてある
 野球の切符も貰って来てくれって。」と。

「野球の切符?」

◆ここも、友田順子✅演ずる店員は、

野球の切符と言っている。
野球のチケット、ではなく。
昭和風の発言ですな。

※例えば、新幹線のチケットとは云うが、
新幹線の切符とは、もう云わないなあ。
筆者が高校生16歳の頃
1975年には、言いました。
昭和3年産まれの亡き親父も
そう云ってました。
新幹線の切符と。



ここで改めて、
少し、ストーリーの時間経過を解説。

🟠美沙子が高橋写真館で
写真を撮ってきたのは、
恐らく、三日前の9月9日。

何故、それが推理できるのか?
↓↓

山下家で夫がテレビ観戦していたのは、
巨人・大洋戦。この試合だろう。
その時は、川崎球場。

太陽にほえろ!でなく、
大洋ホエールズです。現在のDeNA。
結果は巨人のシャットアウト勝ち。
大洋はボロ負け!
9-0で、倉田投手が13勝め。
だから絵にあるように、
夫は安心してニコニコと観戦出来たのだ。

夫は巨人ファンである事が明らか。
明日になれば、妻は夫を裏切ることは
梅雨とも知らずに「子供でも作ろうか」と言って
あとは美沙子には目も掛けずに、
巨人の試合が気になっている絵である。


🔴「子供でも作ろうか」のこの一言が
美沙子の意識を変えたのだろうか?

翌日9月10日には、
美沙子の大逃亡劇の始まり。
七年前の恋→愛を成就するために。

だから、後楽園球場で
矢島を「あなた!」と群衆のなかで、
大声で叫ぶ美沙子。
「早く、私を奪って連れ去って!」と。

逃亡途中、9月12日。
朝を待つボートの中で、
「幸せじゃ無かったわー」と美沙子は。
二人きりになって、初めて自白する。
美沙子の七年前の恋を、
シンコを含めて
七人の刑事が追い詰める。

だが後楽園球場の階段を下がって、
最後には、シンコはもう居ない。
シンコが絵に登場するのはここまで。


この後楽園球場で
1973年に行われた試合で、
大洋戦のあとの、翌日。
対巨人戦の次のカードは広島戦。
9月11日。

絵にあるように、
広島カープが、3
讀賣巨人が、3
このスコアは6回時点。
実は、9月11日の実際の試合。
対広島 後楽園 ○4×-3 サヨナラ勝
投手は高橋→小川→堀内が勝ち投手。

まあ、但し。
阪神ファンと違って、
勝っても兜の尾を締める
冷静な巨人ファンなんやなあ。
ややこしい騒ぎを起こしていまへん。


太陽!がロケーションしたのは、
この試合だろう、ことが推測される。
多分そうだ。

ロケーション期日は
放送の二週間前。
1973.9.11であることは
以上の状況証拠から、云えます。
たった一人で追跡している、
太陽!追跡研究班の我は、
これで証明出来そうです。
何故って?!

春から組まれた試合日程。
太陽!放送、だけの為に
巨人の試合日程と試合結果は
都合よく変えられないからです。


三年後の1976年9月10日は
217話「スコッチ刑事登場!」となります。
新刑事登場篇では、
新記録のニールセン調べ41.5%を獲得した。
前週の「テキサスは死なず!」は42.5%。
次週の「殿下とスコッチ」は40.5%。
三週連続の40%超えでした。

次の大台は、「スニーカー刑事登場!」
これはビデオリサーチ調べで
40.0%の視聴率を獲得。
ボンの殉死は少し足らず。残念。

以降に、これ以上の視聴率は
獲得出来ていない、太陽にほえろ!。
特に少年ラガー時代以降は、
泣かず飛ばず。
ラガーなんて大勢に全く影響なし。
3Bがかなり強敵だった。



ここで、前の美容院のシーンの
あとからのシーンは、
後楽園球場に飛びます。
現在の東京ドームです。
喫煙シーンもあります。

ここは後楽園球場。

後楽園球場を張り込んでいたのは
男全員の荒くれ者たち。シンコのみ
ご案内所〜女子トイレ前。

井上堯之バンド♫
「愛のテーマ1C」エンディング(β)
後半部に繋がる。

ここに、白いサマージャケットを脱いで
手にした美沙子が現れた。
美沙子は一塁側「184」の席に座った。

BGMはアレ。
過去の「東京バイパス指令」で
使われた曲の再利用。

ゴリ、野崎、殿下ーも、これを確認。
純も階段を登り、中途で野崎から。
「矢島は何処かに居るはずだ。」と。


山村に意思表示。
殿下、シンコは球場に。

純は、各階段を降りては登り、
様子見。

矢島は、三塁側のスタンドに居た。
美沙子を双眼鏡で監視し、
やっと見つけた様子。

ここ、矢島の隣りに、男が座り込んだ。
(よー空いてたなあ?)
(甲子園球場なら、誰か勝手に座り込むで)

男は、戸川組の大杉(田中浩)だ。
「矢島。」
「そーつれなくすんなよ、矢島さん。」


「誰だ?」
「あんたの味方だよ。」

「組の者がドヤであんたを見かけた。
 あんたがドヤに潜んでる時は、
 必ず何かをやらかした時だ?
 金は、何処だ? 矢島。」

「そー云ったところで、
 簡単に喋るお前でもねーだろう?」
「見てみろよー!」

矢島も、男が指指す方向を
持ってた双眼鏡で覗く。


井上堯之バンド♫
「サスペンス2#2」

「奴は鉄砲撃ちの名人でな、
 真っ当な殺しをしてりゃー、
 オリンピックにでも出られる筈だった。
 彼処からは三塁側の見通しがいいぜえ?
 特に美沙子の席が、な?」


🔵この大杉の台詞。
なんか、おかしくは無いですか?
これ、も、ちょいと疑問点。

「真っ当な殺しをしてりゃー、
 オリンピックにでも出られる筈だった。」
この部分。

✅真っ当な殺しをしていなかった、から、
オリンピックにも出られなかった、と
感じとれる。

真っ当な殺し屋は、
オリンピックに参加出来た、と云う事か?
全世界から集まる狙撃者には、
そんな奴らが混じっていた?のか。

✅オリンピックには、
参加する事に意義があっても、
ライフル魔を自由に参加させる、のか?
そうとも取れるわな?
過去のオリンピックには人命殺害者が、
メダリストになった事があるのか!?
と、疑いが起きる。

だが、反面反的推察。
使えない「駄目な殺し屋」だから、
「オレのような者に使われることしか無い」
アイツは?と云える。
だからオレが拾ってやったのだ、と。

まあ、一係に赴任の新人刑事たちも
同様だ。他の署では使えない奴、問題児を、
鬼が拾ったきた。そうやわな?


🔵どちらにせよ、この大杉の台詞。
日本語として、
なんか、おかしくは無いですか?
よく理解出来ない、この脚本の台詞だ。
この一言一句は、どおも理解し難い。
序盤の「支店長さーん」からおかしいもんな。


「まあ、ゆっくりと考えるんだな。
 この回が終わるまで待ってやるぜ。
 ラッキーセブンだぜ。
 おめえにも、美沙子にも
 ラッキーになるように考えるんだ、。」

と云う大杉は、タバコを咥え
火をつける。
この頃は喫煙出来たのだ?
しかし喫煙しているのは、大杉のみ。

純は、双眼鏡で、一塁側を覗く。

「あと一人だぜ、矢島さん。
 俺が合図をしなければ、奴は撃つ。
 人間が撃ちたくってウズウズしている奴
 なんだ。」

「待ってくれ!」と矢島。

大杉は白いハンカチを出して
額の汗を拭く仕草をする。
これがライフル魔への合図だ。

これを見て、ライフルをケースに仕舞う
オリンピックに出損ないの男。


◆しかし、この距離で、撃てるかな?
ゴリでも無理やでー。
かなり遠いと思うがな。
ゴリやんは、射程距離はやはり
最大400mの距離までかな。

しかし、
「どぶねずみ」で坂口を射殺した
本庁の狙撃班くらいの腕ならば可能か?

「新宿駅のコインロッカーだ。」
「本当か?」
「本当だ。場所は?」
「西口の地下道だ。」
「もし金が無ければ、美沙子の生命も無い!」

そのとき、純が
「山さん。一塁側二階スタンドの端に
 変な男が居るんですが。」

「行ってみよう。」と山村。


井上堯之バンド♫
「行動のテーマ」前奏なし。

1966 rabbit90hs
チャンネル登録者数 2220人

殿下も、無線で連絡を
受けたのだろう。

62話でも、無線ガジェット送信機は
皆携帯している筈。
この後の水上チェイスで、
純がこれで連絡を取るシーンが。

男は走り出し、逃げていく。
球場下の通路で、
ライフルを発射する。
もう一発発射。

だが、後ろから追いついた殿下に撃たれた。
左胸を射される。射殺したか?


◆おーい、おい。何ぼなんでも、
これはアカンやろ!?殿下。
利き腕を撃って、戦闘能力を削ぐのが
通常でっせえ。
場所は全くの暗闇じゃないからな?

マカロニ時代。
第44話「闇に向かって撃て!」の
教訓が活かされてない公坊。
しかしあれから、殿下も銃は上手い。
半年前のストーリーです。

これは始末者もんです。
射殺してしまえば、
またライフルの入手元がわからへんやん。
生きて確保しないと。
やった事は責任を取らさんと、な。
大都会城西署や西部署とはちゃうで。
七曲署は。


矢島は、双眼鏡で見て
ほくそ笑んだ。
「あんたの大事な子分、
 居なくなったようだな。」

双眼鏡を横取り、
一塁側を確認する大杉。

「デカに見つかったんだろうよ。
 この球場はデカだらけだからな。」

ここで矢島は脱いだ上着を着直す。

「コインロッカーに入ってるのは、
 俺の着替えだよー。ふ、ふん。」

「俺を撃ちゃ、あんたも人殺しだ。
 一銭の儲けにも成りゃしねえー。」


◆さっきは
ラッキーセブンに入る前だったが、

絵では、
もう試合は終わった。
広島が負けたのだ。

これで、少なくとも30分くらいの時間が
カットされた事は明らかである。
試合終了アナウンスが流れて
「どちら様もお気を付けて、、」と。

美沙子は試合が終了したことで、
席を立つ。

矢島も美沙子と合流すべく。

大杉ら戸川組も、
観客の流れとは逆方向から
矢島を追跡。
コインロッカーを探しに行った
部下はまだ戻らない。


ゴリ、野崎、シンコも
美沙子を追う。

「失礼。」ゴリ。
「ちょっとすみませーん」と野崎。

井上堯之バンド♫
「衝撃のテーマ」

井上堯之バンド
ギターカバー♪K.K.ケリー♪さん。

一塁側から
三塁側から
雑多な観客が、出口に向けて押し寄せる。
大混雑。

さらには、
「場内が混雑しておりますので、
 皆様お怪我の無いよう、、」と
場内アナウンスが
繰り返し呼びかけている。



一塁側と三塁側の降り口
この合流地点で、
美沙子を発見した矢島。

「美沙子!」

美沙子も、声を聞いて
「あなたー!」と。
※夫との見せかけの愛は、
単なる捨て石だった事が
これで解る。女なんてこんなもんや。
男から見れば、な。

この時はまだ
美沙子の白いイヤリングは
両耳にぶら下がっています。
◆これを皆さん確認しといてください。

ここ最近のストーリーのキーポイント
↓↓
61話は白いハンカチ。
62話は赤い薔薇と白いサマースーツ。
63話は白いイヤリング。そして
もう一度白いサマースーツ(ジャケット)。


矢島と美沙子は、遂に合流。
「さあ、こっちだ!」と
美沙子と付かず離れずに、
戸川組から、急いで離れていく。

「あー!」
「すみません!通して下さい。」と
野崎とゴリやん。

それを追いかける戸川の大杉たち。
七番入り口?の絵で、
後楽園球場のロケはこれで終わり。
同時に、先程の後段階段で、
シンコの出番出演も終わる。
いつの間にか、絵から消え失せるシンコ。
また「衝撃のテーマ」もここで終わる。


球場の外では、
クラウン60系から降り立つ藤堂俊介。
皆、クラウン周辺に集まってくる。

「駅の改札口は通りませんでした。」
とゴリと野崎。
「ボス、駐車場にも来てません。」
と殿下と純。

「タクシーはとても捕まる状態じゃ
 ありませんねえ。」と山村。
「逃したのかー。」野崎。
「アレだけの人だ。」山村。
「戸川組の連中も追っかけてる筈
 ですからねー。」は殿下。

「もう一度探すんだ!
 必ずこの近くに居る!」と鬼。

次回予告からオープニング含めて
35分28秒の時点が、この絵。


ここで、二番目のコマーシャル。
コマーシャル明けて、
場面は、地下水道。

矢島と美沙子は、地下の下水道に。
「ねえ!何処へ行くのー?」

この時、美沙子の左耳に
白いイヤリングが無い!
◆ここにお気づきでしょうか?皆様。

細かい描写ですが、夜の撮影で、
白いイヤリングは
かなり目立つ情景設定でんな?



「この下水道は、御茶ノ水の運河に
 抜けられるんだ!
 そこに船が用意してある。」

「そして?」

「夜が明けたら、その船で
 ヘリポートに乗る。そのヘリで
 日本海まで行くんだ!
 金は香港ドルで受け取ることになってる。

 ここは危険だ。さあ行こう!」

↑の矢島の台詞
ここの台詞も!?と。
なんかおかしいでえ。

「ヘリポートに乗る」これも、
おかしな台詞。

運河から、ヘリポートに渡り、
そこからヘリに乗る。
ことを、かなり縮めた台詞だ。

なんら問題はないだろうが、
台詞を逐一書き出すと、シーンの繋ぎを
考うとやはり妙におかしい。
「ヘリポートに到着する予定のヘリに乗る」が
正しい台詞で、っしゃろ。


変わる場面は、
戸川組大杉(田中浩)が、
輩たちの報告をクルマで待っている。

井上堯之バンド♫
「危機のテーマ」スローバージョン。
このテーマは数バージョン。
いっぱいありんす。

『危機のテーマ」弾いてみた。
prog shigeさん

この場面は、
戸川組が、矢島の遺留品を捜索している。
「矢島は何か忘れたものは、
 おまへんか?」と。
女に気を取られてると、墓穴を掘る。
とかく女は足手纏いだ。

その逆をつく戸川組。
竜神会よりも頭がよい。
◆尚、竜神会は西部警察にも登場してきます。


輩たちが戻ってくる。
「コインロッカーにこんなものが
 入っていました。」

紙袋の中には「415-2139」という
電話番号が書かれたメモが残されていた。

◆この電話番号は、
現在連絡出来ませんので念の為。
東京の電話番号は当時以降、
変わってまっせ。9桁から10桁に。

「この番号を調べろ!」
「へーい!」

◆恐らくは、
チャーターしたヘリの連絡先なんだろう。
これにより、ヘリが何処に呼ばれたか。
これが、奴等に解ったのだ。


その頃、

矢島と美沙子は、
運河に停泊しているボートの中。
ボートでも、曳船(ひきぶね)だ。
即ち、タグボートです。

盗んで来たか、それとも
金で買収してここに停泊させていたかは不明。

「夜が明けるまで、ここで待つ。
 もうすぐだ。美沙子、
 済まなかったなあ。
 俺はお前の幸せをぶち壊した。」

「んうん?いいのよー。」と首を振る。

「幸せじゃなかったわー。
 少なくとも、あなたと
 こうしているよりか、はね。」

「ねえ、覚えてるう?これ。」と美沙子。

◆ここでこれまた、疑問点。

美沙子の左側に矢島がいる。
その矢島に見せたいのであれば、
左耳のイヤリングを、先に見せようと
するのが、普通の人間の動物的感覚だわな?

だから左耳のイヤリングが
自分で触ってみて、無くてしまっている。
これが、美沙子には矢島が指摘する前に
気付いている筈だわなあー?

やはり、この63話は
変な脚本やん?
演ずる夏純子の身にもなってみよし。

この脚本家に高評価を下すのは
演劇、映画関係者、評論家だけ?
あまりそんな評価に乗せられてはならず。

そもそも、
誰が、この脚本を執筆してたっけ、かなあ?
「どぶねずみ」と同じ作者です。


「どうしてそんな目立つもの、
 付けて来たんだあー?」と矢島。

「だって、あなたから貰ったのよー。
 七年(しちねん)前に。」

「結婚した時、一度捨てようと思った。
 でもどうしても捨て切れなかった。」

この台詞で、
この愛は捨てられない。
やはり「愛は已然であり、その依然の愛」
である証を美沙子自身、
海外への逃避行前に、
この矢島に示しておきたかったのだ。


◆ここで、さらに
気になる美沙子のこの台詞。
これは正しい日本語です。
流石や!

七年(しちねん)前に。、、

日本語として、
正しい発音をしている夏純子。

流石は美人だけでなく、
しっかり高等教育を受けて女優になったんやろ。
阿保な女優でない事が、解ります。
美人はこうでないと、な。

なな年前、、でなく、
しち年前、、が正しいのです。

数字をカウントする場合、
ご、ろく、しち、はち、、と云う。
これは、
ご、ろく、なな、はち、ではおまへんねん。


京都でも、七条通りは、
ななじょうどおり、とは言いません。

正式な呼び名は、
「しちじょうどおり」です。
バス停の案内でも、
「わからまちしちじょう」
河原町七条なんです。

これを、
河原町七条が正しいか、
七条河原町が正しいか、は
また別の蘊蓄話で、披瀝しましょう。
これにも京都独自のルールがありまんねん。
謂わば、しきたり、なんです。
あとは最近の交通量にも絡んでいます。

しかし七曲署は、
しちまがりしょ、ではおまへん。
「ななにんの、へそ曲がり」が由来です。
このブログの初期に列記しています。
「七曲署の由来」をご覧になってけれ。
これ、意外にも高いアクセスなんです。

◆実は、我が京都に来た1983年頃に、
京都駅北側に、警察署がおました。

烏丸通りと七条通りの交差点を下がった
西南角に旧「七条署」かありました。
七条通を南に曲がった場所にある警察署。
七条を曲がった場所だから、
ほんまの「しちまがり」署でした。

我は、勝手に京都の七曲署と呼んでました。
いまは、ホテルになっております。
その南側はヨドバシカメラです。
まあ、地図でどちら様もご確認下さい。
これは、ほんまです。


ストーリーに戻ります。

「もう片一方、どうしたんだ?」
「ええーっ?」
慌てて左耳を探る美沙子。
あの後楽園球場から脱出時に
雑踏の中で落としたのか?

◆このシーンが、前述のように、
おかしいですわな?

場面は、球場入り口。


井上堯之バンド♫
「愛のテーマ1C
 エンディングに繋がるバージョン」

63話で、二回目の間奏。

「ボス、こんなもんが落ちてました。」と殿下。

それは、白いイヤリング。

それを確認した純は、
「美沙子のですよー。」
「えっえーっ!」と公坊。

「何処で拾った?」
「球場の脇の袋小路です。
 マンホールの口があるだけです。」

鬼は、
「地下水道だ。
 奴ら日本を脱出するつもりかも知れん。」

「すると、船か飛行機だ。」


場面は、地下水道の野郎たち。
純、ゴリ、殿下。
純のみ、地下水で足はびしょ濡れ。
いいやん。いつも裸足、靴下も履いてないから。

場面は変わり、すぐに
井上堯之バンド♫
「行動のテーマ」前奏なしの
テレビバージョン。

運河を走行するタグボート。
矢島と美沙子が乗る、朝の航海路。
不安の中、
少し矢島の意識を確認する美沙子の顔。
その美沙子を意識する矢島。


もう美沙子はカツラを取り、
果てしなき愛路を矢島とともに、
昔の楽しかった過去に戻ろうとする顔。
七年前のあの時の、ときめきに急ぐ顔。

強風に煽られて、後ろに流れる、
長髪のチンピラ純。青いボート。
久しぶりの獲物を追尾のジャガーの眼。

地上ではセリカリフトバックを
駆る体育会系ゴリ。
時速45キロ以上で走行している事は
映像を見たらわかる。

また運河では他方から
公坊の赤いボート🚤が追跡。


このあと、上空に
ヘリコプターが現る。

「アレだ!」
「ヘリです。」とガジェット無線機で
他車に連絡するチンピラ純。

ヘリが向かう方角へ
舵を切り替えて、上空のヘリを追う。
ヘリの着陸予定地点に、矢島と美沙子は
向かう筈だ。

地上のセリカも、ゴリは見つけた。
「アレだ!っ」
走行時速50キロ以上に増加している
ことが伺える。その時速で、
右折していく上手いドライビングのゴリ。
一係では、一番運転は上手い。
ジーパン時代では、一番です。

でもなあ?
体育会系のゴリやん!


◆この「アレだ!っ」は
運転しながら、上空を見るゴリは、
前方を直視していない事になり、
画面でも良く分かる。
ゴリやん。コレなあ、脇見運転でっせえ!
当時のスペシャリティーカーセリカを
運転してるんだから。
シャキッと運転しいーやあー!
もう一度51年前の映像やから、ええけんど。

殿下の赤いボートも
進行方向を変える。


矢島と美沙子は
ヘリポート近くの岸壁に停船準備。

船を降りてヘリポートに向かう。

ヘリポートに着陸するヘリ。

ヘリは、「アサヒヘリコプター」。
大都会や西部警察でも利用された。
特別機動捜査隊や後続の番組、
特捜最前線でも、使われてたよなあー。


急いでヘリに乗るために小走りの二人。

だが、「矢島あ!」

井上堯之バンド♫
「危機のテーマ」オリジナルバージョン。

「どうやら、俺たちの方が
 ついてたらしいな?はああ!」

ここに、純が間に合う。
岸壁に着岸。

「金は何処だあ!」と大杉。
「もう逃げられねーぞー!」

「走るーんだあ」と矢島。
付いて行こうと走る美沙子に、
大杉は、射す。

「アーああ。」と
倒れる美沙子。

◆後ろから撃たれている絵だが、
右脇腹に銃槍傷が。
後から血のりが。変なのおー!


ここに、チンピラ純の怒号!
「銃を捨てろおーっ!」

殿下も、間に合う。
セリカも到着。

「銃を捨てろー」とゴリ。

井上堯之バンド♫
「アクションのテーマM1(72)」
第一話からずーっと使われている楽曲。

美沙子は、矢島に介抱されながら、
ヘリポートに続く階段を上がっていく。

それを狙う戸川組の輩。
これを見た殿下は、一発で仕留める。
殿下も、拳銃は上手いやんか。
63話で殿下は二度目の命中。

続いて大杉が、二人を狙う。
狙うも、ゴリの右腕から、発した弾で
削がれる。そして、ゴリは
大杉を羽交い締めに。


銃に頼らないチンピラ純は、
大杉以外の輩を、一匹二匹と
撫で斬りに処す。

(この言い方は戦国時代みたいだが)
(明智光秀の書簡にそんな記述が確認できます)
※ 撫で斬りとは、各自探索仕るべし。
450年以上前から使われている日本語です。

空手二段は武器所有者と看做される。
※しかし優作は有段者だったか、どうか?
ここ数年、疑われている、そういう噂。


「ゴリさん!お願いします!」
「よっし!」

純は、階段を登っていく。

「美沙子、もう少しだ。えっ!」
「さあ、」と、矢島は、
己の欲望の為だけに、瀕死の美沙子を
引きずるのだ。

純と殿下は、急いで屋上ヘリポートへ。

「どうした、美沙子。
 もう少しだ!ほら?」

「聞こえるかあ?ヘリだ。
 美沙子お!」

「さあ、美沙子、行こうお!」

「私を置いて、一人で行って!
 一人なら逃げられる!
 お願いー。一人で逃げてえー。
 あたしは、もうだーめえー。」

「美沙子おーっ」

死に行く寸前の美沙子を抱き抱え、
階段を最上まで登っていく。


その時、純と殿下は。
やっと、最上階の階段に到着。

矢島は屋上のヘリポートに到着す。
「美沙子。勝った!
 俺たちが勝った!」

「美沙子!みさこ!」

美沙子はもう矢島に抱かれたまま
息を引き取っていた。

ヘリの操縦士は、
手招きしている。
だが、美沙子とともに行けない矢島には、
もう目標を失い、呆然と。

何の為の、逃避行だったのか?


ヘリポートに上がった
純と殿下は、
首を垂れて矢島に抱かれたままの美沙子。
その後ろ姿の矢島を見る。

岸壁には、クラウンが到着。

「矢島は捕らえました。
 美沙子は死んでます。」と純。

井上堯之バンド♫
「愛のテーマピアノバージョンI」

救急隊が美沙子を運ぶ。
手錠された矢島を引っ張るゴリ。
ゴリから野崎へ、引き渡す。

「ヘリは関係ありません。
 何も知らずにチャーターされただけです。」

「馬鹿な女だ。あんな男のために
 あの人は、、、」と純。

「幸せだったかも知れんよー」山村。

「死んでしまったんですよー」純。

「美沙子は自分で選んだんだ。
 自分の幸せを、な。」山村。

「俺たちは犯人を捕まえた。
 それだけのことだ。」と鬼。
「行こう。」



我。筆者の感想。

「俺たちは勝った!」
何に対して、勝負を挑んだのか?
やはり、世間への当てつけ。
世間への復讐だった、のか?
世間体制への反逆だったか?

2000年大河「葵 徳川三代」で
演じた石田三成同様に、三成は
徳川への復讐だった、のか?
徳川体制への反逆だったか?
そうとも取れる。
しかし、誰も味方になってくれる者はいない。

「俺は勝った」でなく、
「俺たちは勝った!」の意味合いは、

美沙子もかつては、
反逆の同士だったのかも知れない。
7年前に。
過去の反逆の軌跡を、7年後に
確実な奇跡としたかった、
この為だけの無謀な計画だったか?
かつて同志として愛した美沙子と一緒にもう一度。
美沙子だけが、自分を解ってくれる味方
だったのだ。
しかし、愛している、と云う台詞は
一切登場してこない。


この反逆の同志が、絵で解るのは、
第一ステージの終わり。
第二ステージの始まりの、
追尾してくる殿下を「睨む眼」が
これを代弁していたのではないか?

だからこそ、矢島が云った、
「お前は同じ事を繰り返す生活に
満足できる女ではない」の意味合いと
何処となく合致してくる。
この言葉が美沙子の過去を蘇らせた。

メスだが、オスの勘を持ち合わせて
この世に生まれ来た「をんな」だったのだ。
だから矢島と、うまく引き合うのだ。
7年後でも、強い引き合いとなる。
男女の普通の愛というより、
寧ろ反逆者同士の同志愛であったのではないか?

そんな事件が未解決の
時代背景とも併せて連想する。
そんな事件の反逆者が、
最近逮捕されたことを皆さんご存知か?

美沙子は、
天国に行く中途で、
このうたを詠んだのかも知れない。



ここで、
第一ステージの和歌をもう一度。

『拾遺集』 右近(百人一首38番)

忘らるる身をば思わず誓ひてし
人の命の惜しくもあるかな

意訳

忘れられてしまう我が身のことは、
少しも気にかけない。けれども
永久に心変わりはすまい、と
神掛けて誓った、あの人の生命は
神罰によって縮められるのではないかと
惜しく思われることよ。

京都の大学。
文学部哲学科出の筆者の
拙い感想で、ありんす。
左京区の変な大学ではおまへんで。

◆百万遍交差点で布団を敷いて寝ている。
他の交通を平気で邪魔する大学生とちゃいます。
親が見たらどう思うねん?
この大学も地に堕ちたなあ。


永井久美:青木英美(未登場)
矢島義則:江守徹

山下美沙子:夏純子

戸川組大杉:田中浩
前野妙子:皆川妙子
山下高雄:宗近晴見

田村弘一:石井宏明
高橋写真館店主:今井和雄
友田順子
宮田弘子

ほならば。

ほんなら、さらば
の、筆者の造語で、おます。
たった今閃いて創りました。

来週。
東京のもう一人の落語家を
ご紹介に。

2軸馬 バッチリの的中
方程式を変えて
天皇賞春!

16493字

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