日記2019年6月2日〜7月18日

6/2
立川シネマシティで『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』観る。ラストシーンを観て、『へレディタリー/継承』のラストシーンを観たときと同じ感触の気味の悪さ、気持ち悪さを覚えた。もっとも、その気味の悪さ/気持ち悪さのベクトルの方向は『へレディタリー』とまったく正反対と言っていいような気もするが。この『ゴジラ』に登場するキングギドラは外宇宙から来た存在であるという意味においてクトゥルフ的である。そしてそのギドラの敗北は、クトゥルフ的なものの敗北、つまり外部、違和、ホラーの敗北であり、逆から言えば同一性と共感と感情移入の勝利を意味する。とはいえ、もともと『ゴジラ』はそういう映画だったのでその構造自体を今さら指摘してもしょうがないわけなのだけど、しかしこの映画の病的な「気持ち悪さ」は今までの(和製)『ゴジラ』シリーズとは一線を画しているような気もする。

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