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ブログ:http://toshinoukyouko.hatenablog.com/ メール:guwangjp@gmail.com

マガジン

  • 闇の自己啓発会

    • 29本

    Dark Self-Enlightenment parties.

最近の記事

新宿ブックファースト木澤佐登志書架記2021~2022

振り返れば2021年12月から、ブックファースト新宿店さんからお声をいただいた選書企画「木澤佐登志書架記」がはじまったのでした。お陰様で好評だったようで、現在もブックファースト新宿店さんにて書架記の第三期が行われているようです。また、それと並行して、地方在住で書店にアクセスするのが難しい方々から「選書データを有料noteで上げてほしい」というお声をいくつか頂くようにもなりました。私の怠惰ゆえに公開が結局このようなタイミングとなってしまいました。お待たせしてしまい申し訳ありませ

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    • 現実を侵食するフィクション【星雲賞ノミネート記念:『ダークウェブ・アンダーグラウンド』】

       このたび拙著『ダークウェブ・アンダーグラウンド』が第51回星雲賞ノンフィクション部門にノミネートされたことを記念して(なにせこのようなことは一生に一度クラスのことだと思うので)、本書の中から「補論2 現実を侵食するフィクション」を全文公開いたします(出版社の許諾は得ています)。                 * * * 冥界としてのサイバースペース筆者が「TSUKI Project」の存在を知ったのは2017年、海外のテック系WEBメディア「マザーボード」の記事を通じ

      • ツイッターについての所感、基本的にこの頃から大して変わってない http://toshinoukyouko.hatenablog.com/entry/2012/10/10/194636

        • 日記2019年6月2日〜7月18日

          6/2 立川シネマシティで『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』観る。ラストシーンを観て、『へレディタリー/継承』のラストシーンを観たときと同じ感触の気味の悪さ、気持ち悪さを覚えた。もっとも、その気味の悪さ/気持ち悪さのベクトルの方向は『へレディタリー』とまったく正反対と言っていいような気もするが。この『ゴジラ』に登場するキングギドラは外宇宙から来た存在であるという意味においてクトゥルフ的である。そしてそのギドラの敗北は、クトゥルフ的なものの敗北、つまり外部、違和、ホラーの敗

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        新宿ブックファースト木澤佐登志書架記2021~2022

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          日記2019年05月+おまけ

          タイトルの通り、一ヶ月間適当に書き溜めていた日記をここに公開してみます(もし需要があれば来月以降も続くかもしれません)。 それだけでも別にいいのだけど、今年二月にコミティアで領布された合同誌『藤想合同誌「3」』にフォロワーさんからお誘いを受けて寄稿した日記小説「ぼくの三日間」も、ついでと言っては何だけど収録しておきました。 この合同誌、「三がテーマであること」「人間が登場してはいけない」みたいなハードなレギュレーションが十三個設定されているというもので、僕はそこに三日分の

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          日記2019年05月+おまけ

          実験四郎入門 ――倒錯と共謀の実験哲学

          ■身体の使用法 実験四郎の女児たちは、みずからの身体を一つの実験場=研究所に変える。そこでは、例えば掘骨砕三のような身体のメタモルフォーゼは退けられる。器官を別のものに変えるのではなく、この器官を別の使い方で使うこと。つまり、どこまでも「使用法」が問題なのだ。例えば、口腔は食物を摂取する器官ではなく、食物を逆流させるための器官となり、また同時に性器に、そしてそこに接続される男の指はペニスとなる。特定の器官を本来の(生物学的)目的から逸脱した「使い方」において使用すること。こ

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          実験四郎入門 ――倒錯と共謀の実験哲学

          アニメにおける物体変化を巡る理論 ――作画崩壊、マテリアリスム、世界変革

          『干物妹!うまるちゃんR』6話において、本場切絵は土間埋(うまる)をモデルにしてスケッチを描くのだが、そのスケッチというのは見ればわかる通り、明らかに干物妹状態、言い換えればデフォルメ状態の埋なのであった。すなわち、切絵にとって埋は実際にこのように見えており、ということは干物妹状態の埋は、単なるアニメ表現におけるデフォルメ記号といった類のものではない、ということがわかる。 ということはつまり、干物妹状態の埋は、視聴者の眼にとっては二等身のデフォルメ・キャラクターであると

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          ダークウェブの片隅で現在起こっていること ――児童ポルノサイト摘発事件とその周辺

          ■"Childs play"とは ダークウェブ上に存在した巨大児童ポルノサイト"Childs Play"が、11ヶ月間に渡ってオーストラリア警察(Task Force Argos)によって運営されていた、という事実がノルウェーのタブロイド紙"Verdens Gang"(以下VG)によって公表されたのは記憶に新しいと思います(記事)。 警察機関が児童ポルノサイトをおとり捜査の名目でハッキングした上で運営を継続させるケースは、例えば2015年にもFBIが児童ポルノサイト"Pl

          ダークウェブの片隅で現在起こっていること ――児童ポルノサイト摘発事件とその周辺

          ダークウェブについて私が知っている二、三の事柄

          ■pedobear記号学(序に代えて)ところで皆さんは"pedobear"をご存知でしょうか。"pedobear"の元ネタは「クマー」というAA(アスキーアート)で、主に「2ちゃんねる」において所謂「釣り」の文脈とともに使用されていました。ところが、この愛らしい熊のAAが、海外の画像掲示板"4chan"に輸出され、独自の文脈を帯びるようになります。当初は児童ポルノ等の規約違反に該当する画像が削除された痕跡として「クマー」のイラストが使用されていましたが、やがてペドフィリーその

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          東山翔論――絶対的自由へ向けて

          1:城郭都市 いまさら確認するまでもなく、非実在云々という概念がある。言うまでもなく、児童ポルノ禁止法、「表現の自由」等々、もはや聞き飽きた議論に関わっている。ここではマンガを例にとる。 「表現の自由」の擁護者は、マンガを純粋なイメージの産物と捉える。すなわち、そこに実在の被害者が存在しないがゆえに、彼らにとってマンガは常に無罪であり、無垢であり、(それがいかに野蛮な内容であれ)本質的に健全ですらある。例えば、『エロスと「わいせつ」のあいだ――表現と規制の戦後攻防史』(朝

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