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④一夏の経験〜脳梗塞の日常

処置室から寝る場所に運ばれます。とは言ってもコードだらけです。心電図などの計測系、点滴系の針が腕に刺されてます。パソコンのディスプレイ的な画面には、今の体の数値が表示されています。円相場や株価のようです。一時間に一度は血圧を図られ、腕や足が上がるかチェックされます。後にわかったことですが、血圧を故意にあげて、(200以上)血管に詰まったものを流してしまう作戦とのこと。

こちらがやることはただ頭を低くして寝てるだけです。血圧が人工的に高くされているので、頭が猛烈に痛い日もありました。それは薬で痛みをおさえ、食事は頭を15度以下にして食べる毎日です。皿の中に何が入っているのかすらわかりません。それでもなんの楽しみもないから食事だけが楽しみでした。数時間に一回、数値の確認と状態の確認をされながら、俺って脳梗塞って大丈夫?もう終わりか?と思いながら悶々と過ごすのでした。

救急で運ばれた患者がいるのか救急病棟。私は最初はその中でも、ナースステーションに一番近い部屋にいました。それは、ナース達が何かあった時に対応する必要がある順に配置されているそうです。つまり厳重に監視が必要という事です。

体の諸々の数値がモニターされていた頃です。そんな時、主治医がやって来て、「明日から前から予定されてた夏休みで」と報告に来ました。僕はそもそもこのお医者さん嫌いではなかったけど、ますますファンになりました。それとともに、僕の病状はそんなに悪くないと思い始めました。

さて、トイレの話。
まず小は尿瓶です。花も恥じらうおじさんか^ 尿意を催すとナースコールを押し、自分の子供のような年齢の看護師達に世話をしてもらうのです。男の看護師さんのがいい気もするけど、比べられてる感もある。笑
緊張もあるのか、設定をしてもらっても、出ないこともありました。最中に位置がズレて、ベットの上に溢れたこともありました。今では思い出です。大は、ベットと体の間にプラスチックの便器を挟み込む方法でした。当然こっちはもっと催しません。でもでないと薬飲んで強制的に出されるので(そりゃーそうだ)二回経験しました。僕の恥ずかしさより、看護師の方々の献身的な行為に只管感謝でした。

さて入院当初はトイレに行けないのは歩けないからです。病院のベットに3日歩かず横になっていると、筋力が低下して歩けなくなるそうですが、そこに麻痺があります。ペットボトルの蓋すら開けられません。さらにはiPhoneの充電も本体を支えられないので、自分ではさせず、ナースコールするありさまでした。そんな自分支えてくれたのが、院内のリハビリスタッフでした。

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