見出し画像

⑤強い気持ち、強い愛〜救急病院のリハビリの毎日

救急病院にもリハビリ科があります。
一昔前なら、脳梗塞患者を動かすなんてありえなかったそうですが、今や1日も早く体を動かした方が麻痺が残らないという考え方のようです。
急性期リハビリテーションってやつですね。
救急病院でのリハビリルームって、私のような脳梗塞系から、外科手術した人などがいるようです。

私の担当の先生は二人、ひとりは理学療法士で主に歩くことの復活、もうひとりは作業療法士で手先の細かい作業です。前者が経験豊富、と言っても業界的にという意味、な女性、後者が若い男性でした。
基本は毎日20分程度夫々活動します。検査と食事とお見舞いの対応以外することが無い入院生活では楽しみの一つでした。ますばベットにしかなかった生活の場を、車椅子にも作る作業です。最初の段階では、車椅子に座っているのもリハビリと言われていました。

先ず習うのは、ベットから車椅子への移動方法。これは病院生活の中ではかなりマストの作業です。そんな難しい作業ではないけど、寝たきりの中で立つことへの怖さが芽生えてしまい、怖さとの戦いの作業になります。最初は男性の作業療法士さんが、ベットから車椅子への乗り換えに、「嫌でしょうけど私に抱きついて下さい!」という叫びからスタートしましたが、程なく、ベットや車椅子の一部を支えに移動できるまでになりました。この動作ができるど、ベットから、車椅子、車椅子から便器への動きが可能なので、尿瓶から卒業する大事な動作なのです。
最初は数点で床を支える杖などいろいろ補助具を使いながらだんだん歩けるようになり、最後は生まれたてのバンビのようによたよたと病院の廊下のはじからはじまで歩けるようになったのも、リハビリスタッフの励ましと指導のおかげなんですよね。

私も自分がどんな感じになってしまうのか不安でした。やたら不安で無駄に口数がふえたのにつきあってくれるばかりか、この先症状から心配いらないこと、頑張って元の動きを取り戻せる、と励まされ、元気な気持ちを取り戻すことができる20分でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?