見出し画像

結果的にいい1日

本日は休日、昼前まで寝て体力を回復する。

目が覚めて、
そろそろ起きようかと身体を起こすも全くもって頭が回らない。

ボーッとして、また横になる。
このまま寝ていたい気持ちと、
このまま寝続けると
せっかくの休日がもったいないと思う気持ちに挟まれる。

結局無理矢理起きてやる。
しかし頭が回らない。

何をする気も起こらない。
腹が減っているようで減っていない。
喉が渇いているようで渇いていない。
トイレに行きたいようでそうでもない。

もう全てを怠惰に任せて
何も考えないのが得策のように思えてくる。

不思議だ。

仕事がないと
人はこうも怠惰に身を任せてしまうものなのか。
まるで外で活動的に動いている自分とは別人だ。

同じ人間とは思えない。
同じ人間のはずなのに、
自分の主観はいつも同じ人間から始まっているはずなのに、
その時の状況や気分によって、
全く違う自分が出てきたりする。

昨日まで自分はバリバリ仕事をしていた人間だったはず、
それなのに次の日の朝にはナマケモノへと変化している。

現象としてみるとなかなか面白い話であるが、
自分事になると迷惑極まりない。


このナマケモノ現象は、
心と身体の不調和からきているものだと考えられる。
休日に入ることによる解放感から、
心は10の活動を試みる。

しかし身体は何もない日くらい休ませろと、
今日は3くらいの活動量でいいと答えている。

まるで散歩に連れて行ってほしい犬と、
めんどくさくて部屋でごろつきたい飼い主との関係のようだ。

犬には犬の都合があり、
飼い主には飼い主の都合が生じている。
そのどちらの都合もそれなりの主張をしている。
我と我の押し付け合い。
どちらが先に折れるか、譲渡するかである。

だいたい犬の方は
散歩を連れてってくれるまでは諦めないと思うが。
結局どちらが正しいとか
間違えているかの問題でもなくなってくる。

休日なんて何をしようが何の罪も発生しようがないのだ。
そりゃマジものの犯罪を犯すことは本当の罪ではあるが、
別に寝てようが遊んでいようが有罪にはならないのである。
もし一日中寝ているのが罪だと思うのならば、
それは自分の思い込みが生み出したロクでもない先入観であろう。
無理矢理に有意義にすることは、別に有意義ではない。
心のままに決めてしまえばいい。


結局自分は今日、
昼過ぎにちゃんとベッドから起き上がり、
大通りエリアにあるスターバックスに行くことにした。

朝飯なのか昼飯なのか、
とりあえず納豆ご飯を食べて、
適当に着替えて外に出た。

そのまま寝ていたとしてもよかったのだが、
やっぱり自分は出かけたいと訴えかける心の気持ちに応えることにした。

もし本当に疲れたら素直に帰ればいいのだ。
帰ろうものならいつでも帰られる。

大通りのスタバまで歩いて20分ほどである。
外は少し涼しいくらいで散歩にはちょうどいい。

月曜日だというのに、
すすきのも大通公園もそれなりの人通りだった。
あいかわらずここ札幌市中央区では年柄年中人通りが絶えない。
どこからでも人が来る。
みんなどこから来ているのか気になるものだ。

デスノートに出てくる死神の目みたいに、
顔を見るだけでその人の頭の上に住所が表示されるようになってほしい。
そんなバカな妄想をしながらスタバに着く。
席は半分くらい埋まっていた。


カウンターに向かい、
メニューを数秒眺めて、
結局カフェ・アメリカーノのショートサイズを頼む。

甘いものが食べられないので、
可愛らしいフラペチーノや、
スイーツでかためられフードメニューには手出しできない。

呼び名が少々洒落ているが
おそらくアメリカンであろうものを頼むしかなかった。
これを注文するとき、
いつもアメリカンのつもりで分かった風な顔で注文しているが、
もし違っていたらお笑いである。

多分これからも答え合わせのできないまま、
分かった風で注文し通し続ける未来が予測される。
別にこれでいい。

注文してあまり目立たなそうな端の席に座り、
夏目漱石全集の3巻を読もうと開き、
読書を始めてから1分で気づいた。

寒い。

この位置だと冷房が直接当たって寒すぎる。


しばらくは我慢していたのだが、
このままだと風邪を引いてしまいそうな寒さである。

でも席を立って移動するのがなんとなくめんどくさく、
そこまでしなくても・・・な感じもある。
店員に空調をお願いするという手もあったが、
わざわざ言うのもなんだか徒労である。

とりあえず少し考えて、
その全部が面倒だと気づいて、
露骨な寒さを耐えながらこのまま座って読み続ける。

そのうち自分が店内に入って
30分もしないうちに次から次へと席が埋まってしまい、
もう移動するにもできない状態となってしまう。

今更後悔しても遅い。
1時間経って、いい加減寒さに耐えきれず
惨めにもスタバを出ることとなった。

移動してすぐに気づいたが、
やっぱり寒いのは自分の席だけだったようだ。
次から利用するときには決してあの席に座らないと肝に銘じる。


あとは大通公園のベンチに座って音楽を聴いたり、
札幌情報館で勉強なんだか、
読書なんだかわからない作業に没頭したり、
マクドナルドでフライドポテトを食べたり、
ダイソーで買い物をしたりした。

結局活動的な1日を過ごしてしまった。
疲れが出てくることもなかったし、
今回は心の求める方向に従って正解であった。
やはりそれなりに動いて
だらだらするのがいい休日なのかもしれない。
適当に昼まで寝て、そのあと動く、いい1日だったようだ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?