本田 孝志

高エネ研・J-PARCの研究者。学会連携を始め、スタートアップまで幅広く活動をしていま…

本田 孝志

高エネ研・J-PARCの研究者。学会連携を始め、スタートアップまで幅広く活動をしています。

最近の記事

持続可能な運営戦略、5年で約2億円のコスト削減 ーアカデミアにおける技術拡充とコストバランスー

 ここでは、大型共用施設における持続可能な運営の実現に関して記していこうと思います。私が行ってきた実例です。 持続可能な運営を目指して  国内外の大学や企業の方々が最先端科学技術を駆使した研究を行う大型施設J-PARC 物質・生命科学実験施設(通称MLF、https://mlfinfo.jp/ja/)。そこに設置されたBL21 NOVAという中性子回折装置(図1)があり、現在私はその装置責任者を務めています。  様々なサイエンスがここでは展開されていて、磁石材料や電池材

    • 学術教育面から見た遠隔(リモート)化の弊害 ーDXによるコネクション格差ー

       私が学生時代(約13年前),現在巷で流行っている遠隔・自動化を全面的に行い5年間運用の結果,同期・先輩・後輩,研究室スタッフとの間にどういったデメリットが現れたのかを書き記していく.  一概にリモート化が良いというミスリードが出ないことを祈りつつ書き記す.  遠隔(リモート)実験の導入 物性測定実験といった外場(温度・磁場・電場など)制御を伴う実験ではPC操作が不可欠であり,シーケンスを作ることで長時間測定を実現してきた.  VPNやリモートデスクトップ接続が当時身近に

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