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ゴジラ怪獣ここが好き VSシリーズキングギドラ編

ゴジラ怪獣の好きなところを書いていくシリーズ。
今回紹介するのは、超ドラゴン怪獣キングギドラ。
なんとも悲しい物語の顛末を紹介します。
どうぞご一読くださいませ。

心機一転、新生キングギドラ

前回の昭和キングギドラ編に続き、今回はVSシリーズのキングギドラのお話です。
昭和までのキングギドラは宇宙怪獣という肩書でしたが、平成に入ってからのVSシリーズに登場したキングギドラの二つ名は「超ドラゴン怪獣」。
設定も変更され、未来人の手によって作り出された怪獣となっています。
作り方はとっても簡単です。
まず、未来のご家庭にならどこにでもある人工生物のペット三匹を用意します。
次に、タイムマシンで過去に移動。
移動した先の過去の島にペットを放置します。
すると、その島で行われた核実験の影響で3匹は融合、三つ首怪獣キングギドラの完成です。
未来のペットとかタイムマシンとか、SF要素はありますが肝心なところは核任せという、わりと雑な作り方です。

そもそも、核実験に巻き込まれただけで怪獣化するわけないだろ!とおっしゃる方もいるかと思いますが、そこはゴジラ世界のお約束。
ゴジラだって、一作目こそ核の影響で「目覚めた」ことになっていましたが、VSシリーズに入ってからは骨格や身長が激変するレベルで身体が変化しています。
カメやイカ、カマキリにクモなんかも放射性物質の影響で怪獣化しました。
たぶんこの世界の放射線は、我々の世界とは生物に及ぼす影響が根本的に違うのでしょう。
後の作品では、ガンガン放射線が出ているはずのゴジラの身体に人が飛び乗ったりもしているし、名前が同じ放射線というだけでそんなに危なくないという可能性まで考えられますね。

さて、そんな流れで誕生した平成生まれのキングギドラがこちらです。

ゴジラVSキングギドラ 予告編切り抜き

ゴジラ(東宝特撮)チャンネル ゴジラVSキングギドラ予告編より
https://www.youtube.com/watch?v=2GWl-wrwN2g&list=PLwMvH0gVbL89eqS4ugFpSINRKkjQ1Vf3i&index=18

カッコいいですよねぇ。
昭和のキングギドラより悪そうな顔してるのがいいですね。
年齢的に僕はこのキングギドラが直撃世代なので、いまだにカッコいい怪獣といえばこのイメージです。
昭和のキングギドラはそれはそれで、首や尻尾の生き生きとした操演が魅力ですが、デザイン面でいえばVSギドラがいいですね。

負けても起きる、起きても負ける

さてこのキングギドラ、未来人に操られて順調に街を破壊、ゴジラとの戦闘も優位に進めます。
しかし、その操り主が倒されコントロールを失うと一転、ゴジラにボコボコにやられてしまいます。
どうも彼は、指示をもらわないと仕事ができないタイプのようです。
子供の頃は単にカッコよさだけで好きだったのに、大人になると妙なところで共感してしまうのが悲しいですね。

とにかく、ゴジラにボコられてしまったキングギドラ。
翼には穴が開き、真ん中の首は熱線で吹っ飛ばされ、海の底に沈んでしまいます。
しかし、それでも低体温状態で命をつなぎとめたまま眠り続け、未来の世界で復活。
23世紀の技術でサイボーグ化され、人類の味方として現代に帰ってきます。

それが、メカキングギドラです。

ゴジラVSキングギドラ 予告切り抜き2

ゴジラ(東宝特撮)チャンネル 「ゴジラVSキングギドラ予告編」より
 https://www.youtube.com/watch?v=2GWl-wrwN2g&list=PLwMvH0gVbL89eqS4ugFpSINRKkjQ1Vf3i&index=18

この、生物と機械が絶妙に融合したデザインがいいですねぇ。
完全に機械化された中央の首が、ガッツリメカ寄りの見た目で両サイドの首とメリハリが効いていていいです。
全身が機械ではなく、ところどころ生身の部分が残っているのも生体サイボーグ感があって熱いです。

機械化により色々装備は追加されていますが、やはり目玉は胴体に仕込まれたマシンハンドです。
その名のとおり巨大なマジックハンドのような拘束装備で、ゴジラの身体をがっちりつかみ捕獲することができます。
刺又とテーザー銃が合体したようなイメージでしょうか。
捕らえたうえで電気ショックで動きを制限する武器です。

こういう、胸や腹あたりからぶっ放す系の装備というのは、最終奥義感があっていいですね。
後年のゴジラ映画だと機龍のアブソリュート・ゼロとか、平成ガメラのウルティメイト・プラズマなんかも心が躍ります。
逆に、VSシリーズのメカゴジラのプラズマグレネイドあたりは、割とポンポン撃つ感じがしてちょっと違いますね。
あっちはあっちで、全武装を一斉解放するところが奥義感ありますね。

そんな特徴的な装備も含め、結構な重装備でゴジラに挑んだメカキングギドラ。
しかし、マシンハンドで拘束したゴジラを何処かへ運ぶさなかに熱線を受け、海底に墜落してしまう。
生身の身体を捨ててまで挑んだのに。

シンプルにかわいそう

こうして、再びゴジラに敗北したキングギドラですが、その後のVSシリーズでは設定の上で存在感を示しています。
海底に沈んだその身体は後に引き上げられ、施された未来の技術を解析したことでメカゴジラが完成。
描写はないですが、おそらく後続機であるMOGERAにもその技術は使われているのでしょう。
人類にとっては喜ばしいことですが、キングギドラの視点に立ってみると悲しい話です。

そもそも操られて無理矢理戦わされ、海底で眠っていたキングギドラ。
次に目が覚めた時には身体が機械になっていて、またも自分の意志とは関係なく戦わされます。
戦いが終わったら終わったで、その身体を弄りまわされ、隅々まで見分され。
必要なのは未来の技術で、キングギドラ本体はいらないというのも悲しいですね。
必要な技術だけわかれば、あとは身ぐるみをはがされ捨てられてしまったのでしょう。
WEB広告によくある、女の子がやたらひどい目に合うコミックみたいな展開です。

ポジションチェンジで勝ちに行く

そんな、不幸な結末を迎えてしまったキングギドラ。
しかし、VSシリーズ終了後の作品ではいろいろ状況が変わってきます。
宿敵ゴジラの敵役ではなくなったり、正義の怪獣として登場したり。
そんなわけで次回は、VSシリーズ以降に登場したキングギドラの紹介です。


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