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《週刊セットプレー》vol.06

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Ⅰ.岡山の1点目・2点目(岡山vs金沢)

★試合データ

J2 第20節
2022年6月4日(土)
ファジアーノ岡山 vs ツェーゲン金沢
5 - 1
得点者:
6’  本山 遥(岡山)
10’  柳 育崇(岡山)

26’  林 誠道(金沢)
34’  ステファン ムーク(岡山)
39’  ハン イグォン(岡山)
45+2’  チアゴ アウベス(岡山)

▪1点目のCK(6分、本山選手のゴール)

・ゴール動画

・このCKのポイント

黒=岡山,白=金沢
※番号は背番号ではありません

・守備目線

11人全員が戻って守備をしています。
ゾーンとマンマークの併用の守備体系です。
ニアのゾーンを②~④の3人が守り、残りはマンマークで守備をしています。

・攻撃目線

➏~➑が縦一列になることで、タイトなマークを受けないようにしています。
このシーンでのそれぞれの対峙している守備は
➏ー⑧
➐ー⑨
➑ー⑦
だと思われます。(おそらく)

先頭の➑は走り込むフェイクの動き入れてから止まり、⑧・⑨の2人をブロックしています。
➐はファーに動き振りをしてから、➑のブロックを利用してニア方向へ。
➑の行った方向に⑦がいますが、自身のマンマーク相手ではないため、少し後手になっています。
そのため、フリーでヘディングが出来てゴールが決まりました。

▪2点目のCK(10分、柳選手のゴール)

・ゴール動画

こちらのシーンでも1点目のシーンと同じ形からスタートしています。

ゴールを決めた➏のマークは⑨だと思われます。
大きくマークを外されはしなかったものの、ファーに流れて➏に優位な形を作られてしまったため、ゴールが決まりました。
また、➐➑⑦⑧のところでは再びマークがズレてしまっているように見えるため、ゴールの決まる確率は高かったと思います。

余談ですが、ゴールを決めた柳選手はベンチのスタッフのところに走って行って喜んでいるため、このスタッフがセットプレーについて考えているのではと思いました。

Ⅱ.東京ヴェルディの1点目(横浜FCvs東京V)

★試合データ

J2 第20節
2022年6月5日(日)
横浜FC vs 東京ヴェルディ
1 - 1
得点者:
54’  平 智広(東京V)
55’  イサカ ゼイン(横浜FC)

★ゴール動画

★このセットプレーのポイント

白=東京V,黒=横浜FC
※番号は背番号ではありません

★守備側の視点

11人が戻っての守備をしています。
ゾーンとマンマークの併用の守備体系です。
ニアのゾーンを②,③の2人が守り、残りはマンマークで守備をしています。

★攻撃側の狙い

”ニアにスペースを空ける2人”

⑪は➍を、⑨は➏を連れてニアサイド方面に動き出します。
この動きによってニアサイドで⑩vs➎の1対1の状況を作り出しています。

”2度のフェイクで入れ替わって走り込む”

➎からのマンマークを受けている⑩はボールから目を切りながら、
中央へ走る(黄色矢印)
ニア方向へ平行に移動(水色矢印)
GK前へ(赤矢印)
と動いてDFと入れ替わっています。

ニアのGK前を狙いすましたCKでゴールに繋がりました。

Ⅲ.栃木の1点目・2点目(栃木vs長崎)

★試合データ

J2 第20節
2022年6月5日(日)
栃木SC vs V・ファーレン長崎
2 - 3
得点者:
32’  カルロス グティエレス(栃木)
48’  澤田 崇(長崎)
70’  植中 朝日(長崎)
75’  カルロス グティエレス(栃木)
90+1’   クリスティアーノ(長崎)

▪1点目のCK(32分、カルロス グティエレス選手のゴール)

・このCKのポイント

黒=栃木,白=長崎
※番号は背番号ではありません

・守備側の視点

11人が全員戻っての守備をしています。
完全なるゾーンでの守備体系を敷いているように見えます。

・攻撃側の狙い

完全なるゾーンでの守備がされていて、ボール付近の守備が手薄(➎近くに⑪がいるのみ)なので、ショートコーナーでの攻撃をしています。

ショートコーナーでの再開がされたため、守備側は最終ラインを上げます

この時に、➒が⑦の背中側に付き、➐を完全にフローでDFからのプレスをまったく受けないようにしています。

結果的に➍は、大外の➐にクロスをあげてゴールが決まりました。

▪2点目のCK(75分、カルロス グティエレス選手のゴール)

・このCKのポイント

黒=栃木,白=長崎
※番号は背番号ではありません

・守備側の視点

1失点目のシーンと同様に完全なゾーンでの守備をしています。
インスイングなのかアウトスイングのボールなのかで少し立ち位置を変えているのだと思います。

・攻撃側の狙い

➐~➓の選手たちは勢いを持って走り込んでいます。
結果的に➑の選手が競り合い、ファーサイドに流れました。

ボールが中央に蹴られたため、ファーサイドのゾーンを守っていた⑦はファーポスト付近に下がりました。
これによりファーサイドにぽっかりとスペース(赤丸)が出来て、そこに陣取っていた➏がフリーでゴールを決めました。

Ⅳ.SC相模原の1点目(相模原vs北九州)

★試合データ

J3 第11節
2022年6月4日(土)
SC相模原 vs ギラヴァンツ北九州
3 - 2
得点者:
3’  鎌田 次郎(相模原)
36’  船山 貴之(相模原)
51’  中山 雄希(北九州)
58’  藤原 優大(相模原)
65’  狩土名 禅(北九州)

★ゴール動画

★このセットプレーのポイント

黒=相模原,白=北九州
※番号は背番号ではありません

★守備側の視点

11人全員が戻って守備をしています。
壁は1人。
PA内では7人(⑤~⑪)が1列となって守っています。

★攻撃側の狙い

FKが蹴られるタイミングで、➑が守備の列よりもニアのスペースに走り込んでいます。

➑はニアで合わせて中央にボールを送り、キックに合わせて走り込みつつ前へ動き続けた➐が合わせてゴールを決めました。

斜めの位置からのFKで”ニアすらし、中央合わせ”で決まったFKでした。

おまけ

◆天皇杯2回戦から

・岩手のFK(FC町田ゼルビアvsいわてグルージャ盛岡)

金沢の1点目・2点目(ジェフユナイテッド千葉vsツェーゲン金沢)

・熊本の1点目(アルビレックス新潟vsロアッソ熊本)

◆代表戦から

〈2試合見ての雑感〉

パラグアイ戦……
日本代表は相変わらずCKを11人で守ろうとしていなかった。

ブラジル戦……
日本代表はCK時にボールに寄る選手がいるがリアリティがなくあまり意味を感じない。
ネイマールのPKが上手かった。

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