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鈴木優磨という漢

4月26日は鈴木優磨の誕生日です。

1996年生まれなので今年で28歳になります。

早くから鹿島アントラーズで試合に出場しており海外移籍もしているためベテランと思われがちですがまだ伸び盛りの年齢です。

今や得点を取るだけでなく攻撃の全権を握っています。

非常にサッカーIQの高い選手です。

まずは来歴を振り返ってみます。

千葉県銚子市出身で親の勧めで小学1年から鹿島のスクールに通い出します。

鹿嶋市までは距離がありますので祖父に送り迎えをしてもらっていたそうです。

そして鹿島アントラーズジュニアユース、ユースと順調に昇格していきます。

高校3年生になった2014年のJリーグユース選手権大会では決勝でガンバ大阪と対戦します。

1−1からPK戦(4−3)にもつれ込む激闘を制し10年ぶり3度目の優勝を果たしました。

優磨は予選リーグで2得点、決勝トーナメントでも2得点を決めています。

ユースではエースであったこともあり翌年2015年にトップチームに晴れて昇格が決定します。

しかし高校3年生になる際に宮崎キャンプでプロの厳しさを体感しており、即答でプロ入りを決断したわけではなかったとのことでした。

実際1年目は試合には絡めないどころか紅白戦ですら出場できないこともあります。

そんな中で転機は監督交代でした。

2015年7月21日にトニーニョ・セレーゾが成績不振により解任されます。

後任にはコーチの石井正忠が就くことになりました。

すると出番はすぐにやってきます。

2015年9月12日の2ndステージ第10節のガンバ大阪戦です。

0-2とリードされた74分に土居聖真との交代でデビューはやってきました。

ルーキーに逆転を託すのですから、石井監督の期待の高さが窺える起用でした。

そして90分に反撃のゴールをヘディングで決めます。

しかし残念ながら試合は1-2で敗れてしまいます。

その直前の86分にも惜しいヘディングシュートがあり、高卒ルーキーのデビュー戦とは思えない活躍ぶりでした。

ただ本人は納得がいっていないようで試合後のインタビューでは「自分の初ゴールと勝ち点3を交換できるなら、初ゴールなんていらない。」と大物のコメントをしていました。

ちなみに鹿島史上高卒デビュー戦での初ゴールは2人しかいません。

1人目は増田誓志(2004年5月2日1stステージ第7節ヴィッセル神戸戦)であり、2人目が鈴木優磨です。

翌年の2016年はブレイクの年になりました。

吹田サッカースタジアムの公式戦こけら落としとなったガンバ大阪戦との開幕戦でカイオのクロスをヘディングで決勝ゴールを決めたり、チャンピオンシップ第2戦ではPKを奪取しリーグ優勝に貢献したりとここ一番で活躍します。

また年末に行われたクラブワールドカップ2016の準決勝のアトレティコ・ナシオナル戦でゴールを決めクリスティアーノ・ロナウドのパフォーマンスをしたことで一躍有名になりました。

そして2017年こそ出場機会を少し減らしますが2018年はレギュラーとして定着します。

夏場以降は金崎夢生がサガン鳥栖に移籍したためエースとして大車輪の活躍を見せてくれました。

特にACLでは14試合2得点という成績でしたが数字以上にインパクトがありました。

鹿島のアジア初制覇に貢献するだけでなくMVPも受賞です。

しかし年末に立て続けに負傷をしてしまいます。

怪我が長引いてしまい選出されていた日本代表を辞退することになり、2019年は鹿島で公式戦に出場しないままシント=トロイデンに移籍になりました。

ベルギーでは丸3年プレーし欧州主要リーグへステップアップも噂される選手になります。

残念ながら契約がまとまらず鹿島に復帰することになりました。

本人は不本意だったかもしれませんがサポーターには思いも寄らないことでした。

かつての優磨は貪欲にゴールだけを目指すプレースタイルでした。

今ももちろんゴールを狙っていますが守備から攻撃の組み立てまで全てを行なっていると言っても過言ではありません。

時折見せるサイドチェンジはそれだけでお金を払う価値のあるプレーです。

右足でも左足でも頭でも得点でき、万能型FWとして日本ではトップでしょう。

現在までの優磨のリーグ戦での記録は170試合出場51得点となっています。

鹿島のリーグ戦の最多得点者は長谷川祥之の89得点です。

優磨は個人的な記録について言及することはほとんどありませんが「欲とかではないけど、やっぱりハセさんのリーグ戦89ゴールを塗り替えたい」と話しています。

まだ道のりは長いですがきっと優磨なら記録を更新してくれるはずです。

そして20冠で止まっている時計の針を進めてくれるでしょう。

今季も苦しい戦いが続いています。

それでもサポーターは応援するのみです。

背番号40のプレー一つ一つにこれからも目が離せません。

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