オリジナル歌詞【人は増え、街は死ぬ】

ただ寝るために戻る摩天楼
太陽昇れば人は消え
かつてあった賑やかな風景
懐かしむ声も掠れる

古い民家がなくなって
跡地にマンションが建った
歴史のある住宅街に
突如現れた巨人

巨人は巨人を呼んできた
家も酒屋も魚屋も
潰され更地にされた後に
新顔が居座った

人の数こそどんどん増えるけど
街の機能は減ってゆく
故郷の風景は今
ビル風が吹きすさぶ地に

ただ寝るために戻る摩天楼
太陽昇れば人は消え
かつて食べたカレーはもうない
喧騒を思い出す

輝くエントランスには
テナントの入る隙間も見当たらず
由緒ある地名だけが奪われて
街は静かに死んでゆく

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今回の構想

東京都が典型だと思うんですが、マスコミが土地の名前（「銀座」とか）でもてはやすような土地にも、先祖代々暮らしてきた真性の地元民が暮らしている場合があります。

銀座の場合は、商業施設が増えることでの変化です。時間による流入・流出はあれど、昼も夜も人の気配のする場所であることに違いがありません。

そうではなく、ただのマンション、それもテナント階のないものが乱立したとしたら。

今まさにそうなってきていて、街の風景が昔より寂しくなってきた地域に、私は住んでいます。

タワマンだろうがなんだろうが、人口に追随してその地域が発展するならありがたい。
でも、かつてあったお店の跡地にマンションが進出するようなケースもあって、モヤっとします。地名ブランドを消費するだけの仕事しかしていませんよね。

もっとも、この地名の端の方には不気味な廃工場があります。そういうのを潰してきらびやかな建物を建ててくれるっていうなら、話は別です。（現実的には工場跡地に家は建てられないかもしれませんが。）

私自身は外からやってきた人間ですからそこまで切実でもないのですが…。真の地元民の方々にとっては切実なんじゃないかと想像するのです。あと、カレーは実話じゃないです（笑）。

画像は、老舗料理店の隣にマンションが建設されている様子。
お店が昔の半分の土地に建て替える形になったの、なんでかなーと思っていたら…こうなっていました。

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