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インターネット・バブル期に消えた企業と生き残った企業

こんにちは!個人投資家のTAKA Chanです。
今回のテーマは、インターネット・バブル期のサバイバルで、消えた企業と生き残った企業について、それぞれの例を挙げていきたいと思います。

エヌビディアの決算も近い中、ハイテク銘柄のボラティリティは投資初心者には夜も眠れない方も多いのではないでしょうか?
しかしそんな時期だからこそ歴史を振り返るのが大切なのかと思います。
それではどうぞ。



はじめに


1990年代後半から2000年代初頭にかけて、世界はデジタル革命の真っ只中にありました。この時期のインターネットは新たなフロンティアと見なされ、数え切れないほどのスタートアップが夢を追い求めました。
この熱狂的な期間は通称「ドットコムバブル」として知られており、多くの企業の株価が夢のような評価額に到達しました。

しかし、その後バブルが破裂した時、それは多くの企業にとって厳しい現実の始まりを意味していました。
ドットコムバブル時代に設立された企業で、厳しいサバイバルで生き残った企業と、消え去った企業について調べてみました。

消えた企業

  1. Pets.com: オンラインペット用品販売。広告のソック・パペットが有名でしたが、長期にわたる利益の出ないビジネスモデルで失敗しました。

  2. Webvan: オンライン食料品配達サービス。過剰な拡張が原因で破産しました。

  3. eToys.com: オンライン玩具販売。競争と財務問題で破産しました。

  4. Boo.com: ファッション関連のeコマースサイト。過剰なマーケティング支出と複雑なウェブサイト設計が失敗の原因でした。

  5. Kozmo.com: 1時間以内に映画、本、食品などを配達するサービス。ビジネスモデルが持続不可能で閉鎖しました。

  6. Flooz.com: オンライン通貨を提供。セキュリティ問題と市場の受け入れ不足で失敗しました。

  7. GeoCities: ユーザーが個人のウェブページを作成できるホスティングサービス。Yahoo!に買収された後、2019年に閉鎖しました。

  8. TheGlobe.com: ソーシャルメディアプラットフォームの先駆け。利益を生み出せずに終了しました。

  9. InfoSpace: 様々なインターネットサービスを提供。不正行為と市場の変化で大きく衰退しました。

  10. Garden.com: オンラインで園芸製品を販売。市場の縮小と運営コストの高さで閉鎖しました。


生き残った企業

  1. Amazon: オンライン書籍販売から始まり、現在では世界最大のオンラインリテーラーです。Amazonプライムはあまりにも有名ですね。

  2. eBay: オンラインオークションサイトとしてスタートし、今日も世界的なeコマースプラットフォームとして成功しています。

  3. Google: 検索エンジンとして始まり、今ではインターネット技術と広告の分野で世界をリードしています。後発でしたが検索では勝ち組になりました。

  4. Yahoo!: 初期のインターネットポータルサイトとして成功し、その後様々な変遷を経て現在もサービスを提供しています。ニュースサイトとしても生き残っていますね。

  5. Priceline.com: オンライン旅行予約サービスで、現在もBooking Holdingsの一部として成功しています。私も旅行好きなので使います。

  6. AOL (America Online): 初期のインターネットサービスプロバイダーで、現在はメディアとエンターテインメント企業に変貌しました。

  7. Cisco Systems: ネットワーク機器の製造販売で成長し、インターネットの基盤を支える企業として現在も存在しています。

  8. Oracle: データベースソフトウェアとクラウドサービスで知られ、企業のデジタル変革を支援しています。じっちゃまに聞いた営業の鬼軍曹と呼ばれたトム・シーベルはOracleで活躍していた人ですね。

  9. Salesforce: クラウドベースのCRM (顧客関係管理) サービスを提供し、企業が顧客情報を一元管理することを可能にしました。ドットコム・バブルを生き延び、ビジネスのデジタル変革におけるリーダーとして現在も成長を続けています。

  10. Adobe Systems: 元々はデジタルマーケティングとメディアソリューションの提供に注力していましたが、クリエイティブソフトウェア(PhotoshopやIllustratorなど)でよく知られています。インターネット・バブル期を乗り越え、デジタルクリエイティビティとドキュメント管理の分野で大きな成功を収めています。

これらの企業はごく一部の大手だけ取り上げています。
様々な戦略とビジネスモデルの変革によって、困難な時期を乗り越え、長期にわたり成功を収めています。
インターネット・バブルの崩壊は多くの企業にとって試練でしたが、生き残った企業はその後のインターネット産業の発展に重要な役割を果たしています。

補足:ドットコムバブル時代の企業の生存率について

以下はGeminiで調べたものです
(すみません、楽してます)

1. 約半数が生き残っている

  • 調査対象: 1994年から2001年までに創業されたB2B(企業間)電子商取引企業 約2,000社

  • 調査結果: 2002年9月(ナスダックがバブル崩壊後の最安値を記録)から少なくとも2年間は存続していた企業は55%

  • 出典: strategy+business掲載記事、University of MarylandのDAVID KIRSCH氏、BRENT D. GOLDFARB氏の論文

2. 5年間存続したのは約48%

  • 調査対象: 1994年から2001年までに創業されたインターネット企業 約5万社

  • 調査結果:

    • ベンチャーキャピタル(VC)資金を受けた企業は15%以下

    • IPO(新規株式公開)までこぎつけた企業は500社未満(1%未満)

    • 5年間存続した企業は48%

  • 出典: 上記のUniversity of Marylandの論文

これらの調査結果から、ドットコムバブル時代の企業のうち、約半分が生き残っていることが分かりますね。

まとめ

ドットコムバブル(1995年〜2001年)は、インターネット関連企業の株価が異常に高騰し、その後急速に崩壊した時期です。
この時代に設立された数千の企業のうち、生き残ったのはごく一部であり、推計では生き残った企業は全体の10%未満です。
生き残った企業は、ビジネスモデルの変更、経費削減、効率化などにより、困難な市場環境を乗り越えました。
AmazonやeBayなど、今日でも大きな成功を収めている企業も、この時期に設立された数少ない例です。ドットコムバブルは多くの企業にとって試練の時でした。
しかし、生き残った企業はその後のインターネット産業の発展に重要な役割を果たしています。
歴史から学ぶことは多いですね。
個人的には、日本にも世界一のIT企業が生まれることを切に願います。


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