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やっぱりバンコクで一番の居酒屋は「鳥波多゛」

 タイはコロナ禍の規制が緩和され始め、先月から飲食店が店内でのサービス、アルコールの提供が可能になった。タイ在住の多くの日本人がどの店に行くか迷う中、ボクはやっぱり大好きな「鳥波多゛(とりはだ)」を再開の皮切りにしたいと思っていた。まあ、結局集まりの中でそうもいかず、一番最初にはならなかったけれど。それでも先日やっと行くことができ、改めていい店だなと感じだ。

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 鳥波多は東京は日本橋に本店を置くヤキトリ居酒屋だ。バンコクには今3店舗があり、本店はスリウォン通りで完全に鶏肉専門で営業している。

 2店舗目は日本人も多いプロンポンで、ここは「NEW鳥波多゛」という名称になっている。この鳥波多グループはNEWがつくと豚肉も扱うとのことで、プロンポン店も豚肉の串焼きもある。

 3店舗目は都心からはちょっと離れたエリアにある。それでもBTSウドムスック駅前なので利便性は高い。ここは「佐助」という名前で、魚なども扱う、まさに居酒屋といったコンセプトになっている。鳥波多のネクストブランド的な店だ。

 バンコクの鳥波多がオープンに到るまでのストーリーは下記に紹介した。日本の鳥波多は地鶏を出すことが魅力のひとつだが、タイは日本の軍鶏の発祥ではあっても流通量が少なく、よほど特別なルートがない限りは大きな店で出すことができない。そのため、バンコクの鳥波多はブロイラーを使用するのだが、それでもおいしい理由がわかるかと思う。

 それから、佐助のオープンに関しても同じ扶桑社の「ハーバー・ビジネス・オンライン」で紹介した

 バンコクの鳥波多グループでは串焼きのほか鶏の刺身なども楽しめる。これもボクが鳥波多を推しまくる理由のひとつでもある。タイの場合、というか海外で生ものを食べる行為は結局のところ自己判断と自己責任になる。それならばボクは食べる方を選びたい。鳥波多は先の記事のようにブロイラーとはいえ鮮度がいいので、その点ではかなり安心できる。この刺身系のメニューについては下記に紹介した

 最近タイは酒税法が改正されてワインが安くなったものの、ビールは少し高くなってしまった。バンコクの鳥波多で提供する生ビールはオープン当初、ほかの店よりもずっと安い設定だった。1杯あたりは10バーツくらい、つまり30円程度しか安くなかったとはいえ、ビール党には会計時にかなり響いてくる値差だった。

 今は酒税改正の関係でほかの店とはあまり違いがなく、そのあたりのアドバンテージがなくなったが、だからと言って鳥波多の魅力が減少したわけではない。むしろその悪化は特に魅力に影響はない。ほかにもドリンクメニューは選択肢が多いし、新メニューも精力的に開発していて、通う楽しみがある

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 ボクがこの店で飲みたいのはビールではなく、これ一択だ。にごり原酒である。こんなにたっぷりこぼしてくれるのだけれども、同じものを東京にある鳥波多の本店で頼むと、ここまでこぼしてくれない。だから、バンコクで飲んだ方が得なのである。

 ボク自身は元から日本酒派なのだが、2010年以前のバンコクの和式居酒屋は焼酎ばかりで、ほとんど日本酒がなかった。ボクは焼酎が苦手だったが飲めるようになってしまったくらい焼酎しかなかったのがタイだった。それが和食ブームで日本酒の銘柄が激増し、和食店が俄然魅力的になった。そんな中でこういったにごり原酒なども登場し、ボクはこれを口にするたびにバンコクの発展を感じたりする。

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 鳥波多は定期的に新メニューが登場する。レバ刺しや鶏刺し、串焼きもいいけれども、ボクの中で今一番好きなメニューは、鳥波多の生肉シリーズでは後発になる「鶏もも炙り」だ。表面は火が通っていて、でも中身は生というのがレバ刺しなどとは違った味わいになる。なによりかなりの肉厚なので、「今オレは肉を喰っている!」という感じがしていい。これをにごり原酒でやっつけていく。溜まらない。

 ほかのサイドメニュー的なものもいい。おすすめメニューは紙に別途書いてあるし、レギュラーメニューの中でもポテトサラダ、レバパテ、釜飯、鍋だとか、とにかくたまらない料理が目白押しだ。新しいメニューの中に長芋の醤油漬けみたいなのがあって、さっぱりしていておいしい。あと、温野菜がザルに載ったものもあって、これは野菜の鮮度だけでなくソースがおいしくてもりもり食べられる。肉以外のメニューはうろ覚えばかりであるが。

 昼間のランチタイムは定食だけだが、ご飯がお替わり自由なので、たくさん食べられて、しかも、最近の平均的な値段より安いのでありがたい。鳥波多はボクにとって今バンコクで最も熱い店である。

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