ゲネプロ7(ネタバレあります)

役名は見事に忘れたので役者名で行きます。
今はみんながギクシャクしている劇団。
まとめていた座長的な人が亡くなってしまって、統率が取れていない。
演出家はいるけど亡くなった座長ほど才能がない。
そんな中、和田くんが座長の後釜に座ろうとする。
なぜか大物政治家として竹中直人が登場して、和田くんに出馬しろという。
なんでか和田くんはその要請を受ける。
ここら辺の流れがよーわからんし、よーわからんから和田くんの芝居がいまいちに見える。
でもここら辺だけなんだよ、和田くんの芝居がいまいちなのは。
中盤からすごかった。
冒頭は私自身がとらえきれていなかったのか全体的にみんないまいちに見えた。
まりおなんか、なぜかケンケンそっくりに見えたもん。なんでだ。
ちょっとありえない設定だったからかな。
舞台の制作発表も険悪な雰囲気だったし、舞台の稽古をたった8日でやるとか、1日で脚本を書きなおしてくるとか、客は出演者のファンがほとんどだから、出演者は舞台を主戦場にしている人たちばかりだから、ここら辺の違和感はひどかったと思うよ。
途中でその違和感を放棄したら面白くなってきました。
だって、舞台じゃやらないような役だよ。
とくにまりおとあきらくんは、こういう役なかなか来ないんじゃないかな。
あんなしかめっ面のまりおはなかなか珍しかったな。
あきらくんとのやり取りも良かった。
ただ、まりおはあまり殺陣がうまいというイメージがなくて、実際殺陣の場面少なかったなぁ。
早めにしんじゃったし。
あの座長、何だったんだろうね。
カリスマ性はあったんだろうけど、みんなを乗せるだけ乗せてこういう形でまとめたのかな。この作品に整合性を求めちゃダメな気がするけど。
あの座長はわっしーだったのかな。
三浦海里くんはどこかで見たことがある気がするんだけど、思い出せない。
お芝居はうまかったね。
存在感もあった。
オーディション番組って好きじゃないから見てなかったんだけど見とけばよかったかな。
演出家が誰だか思い出せなくてエンドロール見て「ああ!」ってなった。
荒健さんだった。
荒健さんの芝居がある意味一番すごかったかも。
三浦くん以外は刀ステ3人、刀ミュ3人。
まりお中心で言うと、テニミュ同期がまりお含めて3人、テニミュで共演経験がある後輩が1人。
お馴染みすぎるキャストで、いつもと雰囲気が違う役柄で、その芝居を画面いっぱいの大きさで見ることができたのは、見ごたえあった。
殺陣もさすがすぎた。
あきらくんが飛び込んできたときの迫力はほんとにすごかった。
あきらくんとまりおがバチバチなのは本当に良かった。
パンフレットに何か書いてあったらしいんだけど、普段からパンフはあまり買わないので買いそびれました。
メインで見せ場があったのは和田くんと荒牧くん。
和田くんの表情がだんだんすごくなっていって、ちょっとやっぱりこの人レベルが違うなと思った。
2人の殺陣はすごかった。
染ちゃんもすごかったんだけど、それより、座長にアドバイスを受ける前と受けた後の表情が一番違ったのが染ちゃんだった。
一番素直に座長の言葉を受け取ったんじゃないかと思える表情。
それはまりおもそうだった。
ビフォアアフターで際立つ表情を見せたのはこの二人でした。
だからこそ、座長、何がしたいん?ていう気持ちが大きくなった。
構造としては劇中劇。どこまでが現実でどこまでが芝居なのかわからない。座長の存在そのものもいるのかいないのか分からない。
それを一流の映画監督がうまいこと作品にしてくれました。
不思議な味わいの映画でした。
ただ、監督のコメント(文章や舞台挨拶等)を見ると、この作品に出演している役者はみんな器用でこなせてしまう人たちなんだろうなという印象を受けた。
突き抜けていくような感じじゃないような。
2.5次元で活躍する俳優は決して見た目だけじゃないし、なんでこの人人気あるんだろ?と思う人は生で見るとその理由がわかるんだよね。
そもそもイケメンだからと言って人気が出るわけじゃない。
オタクの目は本当にシビア。
でも、そこから突き抜けていけないのはなぜだろう。
周りの空気を読みすぎるのかな。なんだろ。

https://gaga.ne.jp/gene7movie/
堤幸彦:監督
三浦海里:山井啓介(妖精パック)役 · 和田雅成:陣内康史(ハムレット)役 · 荒牧慶彦:芥川拓登(ジュリアス・シーザー)役 · 佐藤流司:麻真皐月(リア)役 · 染谷俊之:焼野悠馬(オセロ)役・黒羽麻璃央:唐沢省吾(マクベス)役・高野洸:黒江雅道(ロミオ)役

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