ズラタンイブラヒモビッチという男(ありがとうズラタン)


いつもはこんな内容ことは書かないので知らない人が多いと思うが、私はフットボールマニアです。

そして今日はいつもの社会批判や趣味の料理を封印してどうしても好きなフットボール選手について書きたい。

ズラタンイブラヒモビッチ

スウェーデン史上最高のストライカー

スウェーデン人ではあるが、ブラジル人選手に幼少時代は憧れており、195cm,96kgの巨体に似合わず

トリッキーなプレーも出来る選手です。

年齢共にトリッキー差と意表をつくパスは無くなってきましたが、アヤックス時代はドリブラーとしても

長いストライドから繰り出せるキープ力で活躍してました。

年齢を重ねるごとによりCFのスタイルに変わり、

ユベントスからインテルに移籍した頃には現在の点取り屋になっていたと思います。

ACミランで活躍し、3度バロンドールを獲得したストライカー、マルコファンバステンにもそのプレースタイルを例えられ、

またファンバステンに本人にも後継者に指名されるなど一気に注目選手になりました。

そんなイブラヒモビッチのプレースタイルは堅実にゴールを取るファンバステンとは違い、アクロバティックで豪快なプレーを魅せることが多いです。

足裏やヒールを使ったトリッキーなプレーが非常に上手いプレーヤーです。

 なのですが、ただ単に奇をてらったプレーで相手を出し抜いた選手じゃないのが彼の凄いところ。

アクロバティックなプレーが目立つので忘れがちですが、非常に高いレベルの万能型CFといったタイプです。

 195cmという長身に体の強さがありますので、ハイボールの競り合いやキープ力は物凄いものを持っています。

ポストプレーをさせれば一級品だったにも拘らず、更にはパンチのあるシュートを持っており精度もかなりのもの。

大柄なのにテクニックを活かしたドリブルも出来る、本当に万能な選手なんです。

また、見た目からパワー系のフォワードに見られますが、スピードも遅いわけではなく、テクニックも高いという欠点の無いタイプの選手です。

話を戻すとユベントスからインテルに移籍、私がイブラヒモビッチを好きになったのもちょうどその頃でした。

なぜ、私がイブラヒモビッチに惹かれたのか?

選手としてプレースタイルはもうプロの方の論評がネットを探せばいくらでもあるので

私が評論家のように講釈をする必要はないでしょう。

今日は彼の生き様と、実はユーモアがあって面白い人なのでは?

僕が勝手に思っているだけなのかも知れませんが、

彼の自伝 IAM ZLATANにおける彼の文章力と

俺様っぷりならぬ、俺様キャラによる俺様ギャグは非常にユーモアがあって面白いです。

また暴力的な、YouTubeで自身のゴール後に黒人選手のセレブレーション(抱擁)を振り解く姿が

人種差別主義者だとされ批判されたりもしていますが、

実は彼自身が人種差別に苦しめられた人であったこともよく知って欲しいと思います。

幼少時代から天才サッカー少年と頭角を表すも、貧しい移民である彼が自分の子供を指しおいて

活躍することを良しとしない他の選手の母親たちの

提言でレギュラーから外されたり、

スウェーデン人ではない名前の彼が活躍すると試合会場が静まり返ったりといった

経験を通して彼はサッカー選手として成長していきました。

そして、彼はスウェーデン史上最高の選手であるにも関わらず、未だに活躍するとスウェーデン人ではないと言う差別的な発言するキャスターや、イブラヒモビッチ にスウェーデンで生まれ育っており、スウェーデン代表を選び、他の国を知らないにも関わらず、イブラヒモビッチに対して愛国心を問うメディアが非常に多いです。

またスウェーデンは日本人以上に道徳にうるさい国民性のため、イブラヒモビッチ のキャラクターなどを嫌い、彼に謙虚さと品を求める人も多いです。

イブラヒモビッチ はスターになっても周りは敵だらけ。活躍すると民族問題が湧き立つ。

彼は本来であればアルゼンチン代表サポーターにとってのメッシ、ポルトガル代表サポーターにとってのロナウドように、もっと個人崇拝される対象だと私は思っています。

少なくとも他国ではスウェーデン人選手🟰イブラヒモビッチ と観られていると思います。

彼がワールドカップ に出てないことが彼をスウェーデンサッカー界の象徴と見做さない人がいる理由かも知れません。

ただ、一つ言えることはイブラヒモビッチ は良くも悪くも、メッシやロナウドとは違う環境で戦って来た。

メッシ、ロナウド、にはない孤立無援な背景が彼にはある。

そして上述したバックグラウンドから出た彼の言葉は非常に悲しいものです。

世界には誰からも応援されない名前がある

しかし、僕は彼のそんなところに非常に惹かれています。

私自身も孤立無援な存在です。

親が死んだら終わりです。知り合いもいない

そんな彼が放つ言葉の一言一句が、言葉の端々が私に常に勇気を与えます。

獅子は人間と自分を比べない

人間ってのはもともとみんな違う。無理に普通にならなくてもいいはずだ

俺が決める世界最高はズラタンだ。真のナンバーワンになるために、俺にバロンドールは必要ない

一つだけ確かなことは、俺のいないワールドカップなど、見る価値のないものだということだ

他の人と違っていいんだ。自分を信じ続けるといい。世の中いろいろあるけれど、俺だってなんとかなったぜ

彼の全て言葉が私の中では非常に響きます。

そういう彼の生い立ちと背景を知ると孤立無援な中で努力して

サッカー選手としてあらゆる名誉を勝ち取った彼は本当に凄い人だと私は思います。

孤立無援だと普通の人は自我を失い

自分はダメな人間だと思ってしまうと思います。

しかし、彼は常に自らを神のような存在として

振る舞っています。

ある種の自己防衛かも知れませんが、

私もそうでありたい。

私もどんな状況でも自らの価値を信じて

自分は特別な存在なのだと思いたい。

私はたまに孤独に推しつぶられそうになることがありますが、

ズラタンイブラヒモビッチ という男を通して

常に生き方と自我と自尊心を保つ方法を学び

今、こうして自分を大切にすることを覚えました。

サッカー選手としてではなく

1人の人間としてイブラヒモビッチ の価値観に

僕は救われました。

イブラヒモビッチ の孤独な戦いに自らを

投影して来ました。

そんなイブラヒモビッチ が6月4日に

シーズン終了と共に引退を表明しました。

私は本当に涙が止まりませんでした。

遅くなりましたが、ありがとうイブラヒモビッチ

私はあなたから学んだことを常に胸に留めて

生きていこうと思います。

あなたの第二の人生が幸せであることを

またサッカー選手としてではない別の職業で

またあなたが王になる姿を

私は観たいと思います。

※注釈
イブラヒモビッチ が史上最高のスウェーデン人選手なのか、議論の余地は有りますが、オールドファンによってはACミランをビッグクラブに押し上げ、ワールドカップでスウェーデンが準優勝した時の最強トリオ、グレ・ノ•リをあげる方もいるでしょう。しかし、私は1950〜60年代のサッカーをリアルタイムでは当然観れてないですし、サッカーのレベルは時代と共に上がっているのと個人賞の数でイブラヒモビッチを史上最高のスウェーデン人選手と私は断言させて頂きます。




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