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オリジナル、チェック&リピート、1対1のレベル比較

オリジナル、チェック&リピート、1対1のレベル比較

1、オリジナル

 うちは20代と30代は英語講師をしとった。ところが、40代になった頃に、
「中学校を卒業しても、数学を教えてほしい」
 ちゅう声が増えとった。


 それまで、中学レベルの数学を教えとったんやけど、生徒の声に応じて、灘、ラサール、開成の問題も指導しとった。
「灘やラサールの子ぉたちって、京大やら楽勝で合格するでなぁ・・・」
 と考えて、書店に行き「オリジナル」を手にとってみた。四日市高校時代に使うとった問題集やさかいだ。構成はほとんど変わってへんかった。25年ぶりやった。


 せやけど、「チャート」は変わっとった。問題編に負けへんくらいの分厚い解答編が付いとった。つこてみると、確かにオリジナルは解答だけで
「なんで、こんな解答になるんや?」
 と疑問に思うこと多々あった。そやかて、1問1問確認しながら2周した。

2、チェック&リピート
 

 その頃、Z会をやっとったさかいZ会の発行してる「チェック&リピート」を2冊目の問題集として選んだ。これも、1問1問やっていってんけど、オリジナルよりはるかに使いやすかった。
 

 そら、問題の右に解説が乗っとって、それも式だけやなしに使用すべき公式や考え方が詳細に載っとったさかいだ。後で、数学の授業をする際の解説の参考にさせてもうた。
 

 ただし、難関校を受験する子ぉのためにはもの足れへん。難関校の問題ばっかりが収録されてるわけちゃうさかいだ。これも2周やった。ほとんどの内容は理解できるようになった。も、塾生の教材として利用させてもうている。


3、1対1
 

 和田秀樹さんの「新・受験技法」を読んで、「1対1」の存在を知った。ほんで、結局2周したけど、こら取り上げたーる問題が標準的思われへんし、解き方も華麗すぎて実用的ちゃうと感じた。
 

 この頃には、Z会の京大「即応」やけど、河合や駿台の「京大模試」やけど、英語と数学は偏差値が60を越えとった。センター試験を受けたら得点率は、英語は95%、数学も75%程度になっとった。

 この頃から、高校数学の指導を始めたけど、授業はスムーズに行った。そないレベルの高い生徒がおれへんかったさかいだ。


 ところが、徐々に、京大医学部、阪大医学部、名大医学部を受験する子ぉたちが集まってくれて計算やらの腕力では生徒に負けるようになってきた。
「これでは、イカン」
 と、頑張ってみた。
 

 せやけど、生徒が言うには
「せんせは、成績開示を見たら、京大の数学で7割やん」
  と安心感を持ってくれてるようや。つまり、彼らが言うには
「せんせの理解度、計算スピードでそれくらいやと分かると安心」
 ちゅうことらしい。なまいき!(笑)

 うちは、こないして英語講師から数学講師の「二刀流」へと転身した。今は、英語講師と数学講師の二足のわらじをはいて仕事をしてる。指導の8割は数学や。生徒数も、半数以上は高校生。


 英語も、数学も、日本社会では現場を知れへん方たちが政策を立案するために生徒たちが混乱してる。高校も大学も、明らかなランクづけがあり、企業は学歴を重視して社員を採用する。

 せやのに、ここ三重県の中学校では「偏差値追放」「相対評価の通知表廃止」「業者テスト反対」っちゅう左翼主義の教育が行われてる。それ信じた一部の生徒は、現実社会に適応できへんで落ちこぼれていく。

 「クラブと勉強の両立」で、会社は採用するか否かを決めるわけがあれへんのに。


 「学力格差の解消」っちゅう美名のもとで、伸びれる子ぉの芽ぇ摘まれてる惨状に気づいてから、資格試験をとったら発言に耳を傾けてくれるかもわかれへん。京大を受けて実証したら耳を傾けてくれるかもわかれへん。塾生が京大医学部に合格したら耳を傾けてくれるかもわかれへん。そう信じて頑張ってきた。


 せやけど、日本社会は「官尊民卑」の国であって、お役人でないと発言権も権力もなんもあれへんのやった。

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