設計に関する48章『さ』さみだれ訂正(変更)は生産なかせ副題:作る立場で変更せよ

設計に関する48章『さ』

『さ』さみだれ訂正(変更)は生産なかせ
副題:作る立場で変更せよ

設計変更は前にも述べたが、設計変更に設計が費やす時間の数倍後工程では時間がかかる

【変更の優先順位】
1.重要品質問題の解決
  これは損失防止の観点からも最優先でタイムリーに実施が必要である。
  この場合、その部品に関しては、改善要望も収集し同時に変更をすること。

2.現場及び仕入先からの設計変更要望
  これは、要望の強弱で採用を検討し生産技術部門と順番を決めると効果的である。

3.コストダウン変更
  これは、定期設計変更で時期を決めて、いつの生産時期から刈り取るかを具体的に生産管理部門と調整し実施すると効果が出る。

4.定期設計変更
  これは定期的に実施時期を設定し一括変更をして行くもので、改善要望、ユーザー要望
等を鑑みて、品質向上など含めて実施して行く。

 いずれにせよ、設計変更は少ない方が後工程は安定的に生産性向上活動が出来る。
大体、生産現場での工数改善目標は年間3%程度であるので、下手なコストダウン変更を
するなら、現場の工数削減が出来る様な設計変更を取り組むことである。
会社によっては、生産技術部門が、そのような内容であれば、製作図に反映している場合も
ある。

設計が出図する図面から、生産技術が物作りを考慮した図面にして場合もある。
設計者は、生産技術的な考えも分かった上で計画し図面化することをするべきである。
そうすれば、作りやすい図面をはじめから検討することが可能となり、出図後の現場からの
改善要望は激減する。
くれぐれも、作る立場で考えられる設計者を目指していただきたい。

コストマイナーチェンジをするよりは、新機種開発に設計工数を使い、
新たな発想を設計者はするべきであり、新規の発想をすること競合他社に勝つことが出来る。
コストマイナーチェンジばかりやっていては、設計的に発展することは無い。

だからこそ、中期商品開発計画をしっかり策定し、新機種開発、先行開発、先行設備開発
を全社として捉えて活動すべきである。

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