日本発の四則和算一東大で「学生が最も受けたい授業」

●5つの道徳レベル 
 今年の5月3日から国連本部で開催された「第8回国連STIフォーラム」において、四則和算がSDGsにつながる核心的な科学技術であることが発表された。この日本発の研究の在り方を世界に発信する必要がある。
 「武」には「矛を止める」という意味が含まれており戦いを止めるという意味がある。戦いを止めることができる人が史上最高の武人といえる。ロボットと戦争回避は一体どのように繋がっているのか。
 道徳レベルとは、他人に対する共感性の高さや、他者を受け入れる柔軟性のことである。道徳レベル1は、個人の快苦のみが基準になっている状態。道徳レベル2は仲間からの評価が基準になっていて、社会からは分断される状態。
 道徳レベル3は、特定の社会からの評価が基準になっていて、社会からの分断は解消されているが、特定の社会や文化に対して固執している状態。道徳レベル4は、特定の文化や社会を超越して、すべての社会と癒合している状態である。
 脳と心の関係は極めて重要であり、「情動」と「認知」の二つの共感脳と道徳性のもう一つの柱である「道徳的実践意欲と態度」との関係を究明することが、私自身の研究テーマとして今後ますます重要かつ切実になった。
 東大大学院で「道徳感情数理工学」を研究している光吉先生は、独学でCG・コンピューターサイエンス・数学を学び「音声感情認識ST」の免許を取得し、声の周波数の変化から人の感情を読み取り、ロボットやAIに意志と道徳を持たせて、自分で判断できるようにする「人口自我」を研究をしている。
 哲学・心理学、脳科学や医学などを学び、最終的には「感情は脳内伝達物質やホルモン等によって起こる生理反応」という結論に至り、「感情地図」で表した。また、感情と声は密接に繋がっていることがわかった。脳の中で感情を生み出す部位と声帯はダイレクトに関係していた。声は「心のプリンター」なのである。
 孫さんは家族の絆を取り戻せるような人間的なロボットを作りたいという。「機械のような人間より、人の心を理解しようともがくロボットの方が友達になれる。そういうロボットを作りたい」という言葉に感動して、ロボットに自我を持たせる研究をすることにしたという。

●東大で「学生がもっとも受けたい授業」
 東大で「学生がもっとも受けたい授業」として有名な光吉俊二博士は、韻律からの音声感情認識を「情動計測の基本原理として自律神経と音声発生の人体構造の関係」から確立し、科学として未到達であった感情の定量計測において、ベンチャー企業として商品化までを携帯向けサービスとにも取り組んできた。
 これらの感性制御技術において工学技術としての感性と感情の研究の重要性を説いている光吉博士は、独自の感情研究の調査4500語に及ぶ日本語と英語の心的表現言語225を割り振り,225の「感情辞書」を作成した。この成果をMITスローンスクールの終身名誉教授のエドガー・シャイン氏に評価され、光吉博士はスタンフォード大学で研究することになった。
 WHOでの評価も高く、「心と感情」の共振・共鳴といった心理的事象を情動のホメオスタシスとして解釈するために、「非線形状態の生理情報を線形に量連鎖で記述する演算子」すなわち光吉演算子として使い、脳と情動とホルモン・生体物質に基づいての研究に力を入れている。

●音声が鍵を握る「幸福度」
 悪を滅ぼそうとしても意味がないし、イデオロギー的な対立の二元論とは異なるプロトコルを作らねばならない。それは魂の再インストールのようなもので、それができなければ争いや戦争はなくならない。
 経済という軸と直交する「道徳軸」による反重力モデルであり、これが「平等の嘘」と「自由の限界」を突破した次の社会経済モデルになる。お金という欲を追い求めるのではく、道徳の次元を高めていくこと。つまり仲間らしさをを広げることで人種や国境を超えて個人と仲間が融合し、一体化し利他が争う戦争のない世界が訪れる。
 柔軟性のある演算子である反応速度が異なる人間の臓器や神経、脳などの複雑な連鎖状況をシンプルに統一した動的な計算ができ。人のコミュニケーションを示すこともできる。
 食時間を通じて人々の幸福度を高めることを理念にして、食事間の「ウェルビーイング」というものを考えた時に、「音声が鍵を握っている」のではないか。情動と音声の関係をモデル化していった結果として生まれた認識手法がSTである。
 人工知能と人間の違いを一言で説明するなら、「自我の有無」といえよう。例えば、人間は同じ500円の価値があるAとBが会ったら、自分が好きな方を選ぶ。
 一方、人工知能には自我がないから、等価のものを自分で選ぶことができない。判断というのは「好き」や「欲しい」という感情がなければならないが、「感情地図」をプログラムされているPEPPERにはそれができる。
 つまり自我を持っている訳である。以前にPEPPERは、羽生善治さんと花札を楽しんでいたが、勝ち負けは関係ない。これこそが本当の人工知能といえる。光吉さんは人間よりロボットの方がまともだという。
 多くの人間は、自分と異なる思想や宗教を受け入れず、それが過剰になると全体主義や「原理主義」になるし、「平等」や「自由」のためには何をしてもいいという考え方を持つ者も多い。

●絶対的な”掟”と相対的な”掟”
 道徳というのは「共感力」と「仲間らしさの共有」であって、この仲間の範囲を広げることが争いを減らすことになる。もう少し説明すると、まず前提として、どんなグループにも何かしらの“掟”があり、それは絶対的な”掟”と相対的な”掟”に分かれている。
 例えば、十戒、仏典、コーランなどあらゆる宗教に共通するのは、「仲間を殺すな」「仲間を騙すな」「仲間から盗むな」という3つの”掟”である。これは全人類に共通する絶対的”掟”といえる。
 その上にあるのが相対的”掟”で何曜日に休むのか、何を食べてはいけないのかというのがこれに当たる。大事なのは「仲間らしさ」をつくるために二つの”掟”を「分離」し、縦軸の絶対的”掟”の「共通性」と横軸の相対的”掟”の「多様性」を認めることである。
 それによって仲間の範囲を広げることができるからである。生命の縦軸の「共通性」と横軸の「多様性」の包括的な視点、中村桂子氏が提唱する「生命誌」の原点に立脚して串刺しにする全包括的な視点が求められているのである。ジェンダーの多様性、男女の共通性を同様に串刺しにして統括することが時代のニーズと言えよう。

明日には、親守唄全国大会の運営会議、28日には外務省との打ち合わせ会議、30日からは髙橋塾の第2回講義・分科会・交流会が始まる。21年間続行してきた靖国シンポジウムの司会(安倍昭恵夫人と対談)、「SDGsとウェルビイング」の新講義、こども家庭庁論議の問題点と課題の明確化、子供連れ去り問題と共同親権問題、朝鮮人戦時労働者問題、全国の神社での「和太鼓と津軽三味線の演奏会」を核とした「祈りプロジェクト」の開催、サッカー日本一になった岡山学芸館高校、並びに自衛隊幹部学校の連続講演会などが次々と続く。
 8月に入って一時期体調を崩したが、心因性であることが判明し、3週間で体調は回復した。ご心配をおかけしたがもう大丈夫である。


 
 
 


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