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山下達郎サンデー・ソングブック「最高の選曲と最高の音質」

山下達郎さんのラジオ番組「サンデー・ソングブック」を、ほぼ毎回聴いている。オールディーズの宝庫であり、レアなレコードを流すレギュラープログラム「棚からひとつかみ」は、なかなか貴重な音源である。そして、それらは達郎さんも番組の冒頭でもおっしゃっているとおり「最高の選曲と最高の音質」なのである。

サンソンをラジオで聴くというより、週遅れの土曜日に iPhoneアプリのラジコ・タイムフリーで聴くことが多い。iPhoneで聴いていて、いつも思うのは、「音楽の音が良い」のである。「音が良い」というのは抽象的な表現ではあるが、iPhoneのような超小型のスピーカーでも、ちゃんとバランスよく鳴っているように聞こえるのである。

サンソンで流す曲は、すべて達郎さん自身がレコードを ProTools でマスタリングしなおして、ラジオで最適な音で鳴るようにしているとのことであるが、その効果がよくわかるような気がする。たまにカーステレオや、モノラルのハンディラジオでリアルタイムに放送を聴くことがあるが、やはり自然なバランスで曲が鳴っているような感じもする。

私自身、音楽制作をしていて、ミックスダウンのあとにはマスタリングの作業を行う。しかし、なかなか納得するような音質感やバランス感が得られず、毎回試行錯誤している。どのようにしたら、こんな上手にマスタリングができるのか不思議でしょうがない。

サンソンでは、たまに達郎さんのライブ音源が流れることがある。その都度、「PAアウトなので音質はご容赦ください」というようなことを言っておられるが、十分高音質だと思う。オールディーズもいいが、達郎さんの貴重なライブ音源が高音質で聴けるというのも、ファンとしてはうれしいものである。

私が達郎さんのファンになったのは、1980年、私が大学1年のとき、マクセルカセットテープの CM で流れていた Ride On Time を聴いてからである。この TVCM が、最近 YouTube で流れていて、43年ぶりに見て思わず感動してしまった。「いい音しか残れない」か...。このころから音質にこだわりがあったのかも。さすがアルチザン(職人)。

話は変わって、達郎さんが中野サンプラザ閉館イベントの最終公演を務めたとのことで、ステージではどんなことを語ったのだろう。中野サンプラザは、達郎さんのお気に入りのホールのひとつと聞いていたので、7月2日のライブは、残念な思いと感謝の想いでいっぱいだったかもしれない。

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