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そして、解散風は吹き続ける。1993年、2009年、そして2025年へ。【元政治学者のどこ吹く風】

1993年から16年後の2009年。そして2009年から16年後の2025年。

日本の政権交代は16年サイクルで起きるのかもしれない。

1993年に何があったか。2009年に何があったか。ご存知の方は、この記事を読む必要はないのかもしれない。

今年の秋口までは間違いなく解散風が吹き続けるのだろう。だが、次の総選挙はほぼ間違いなく2025年の夏以降になる。そして、これには根拠がある。


2009年8月30日のブログ記事

だが、2025年の話をする前に、まずは過去記事の解説から始めたい。

というのも、現在の状況が2008年〜2009年当時とよく似ているからだ。2008年に麻生さんが首相になったが、じつはこの時も解散風がずっと吹き続けた。だが結局、任期満了間際まで解散はなかった。というよりもむしろ、解散できなかった。

2009年8月30日総選挙の開票直前に、私がブログにアップした記事がこれである。


2009年の政権交代

解散を先延ばしにし続けてきた麻生政権が解散総選挙に踏み切ったのは、任期満了直前であった。2009年8月30日、投開票が行われた。その日の開票前にアップした記事に私はこう書いた。

総選挙による政権交代が期待されている。自民党中心の政権からの交代は、実に16年ぶり1993年以来となる。
総選挙の結果がまもなく明らかになる。間違いなく国民の手による政権交代が実現する。

たかはしはじめ日記 政治学者 高橋肇のメモランダム
国民の手による政権交代へ〜民主党政権は4年続く。

その16年前の1993年の政権交代

政権交代はじつに16年ぶりのことであった。1993年の政権交代とそれ以降2009年までの政局についても、同じブログ記事にまとめてある。

16年前の政権交代は政治家の手によるものであった。1993年の総選挙では国民は動かなかった。

同上

今から16年前の1993年7月、政治改革法案をめぐる宮沢内閣への不信任決議可決をきっかけとして自民党は分裂した。新生党、さきがけなど新党の立ち上げ、そして解散、総選挙へと政局が展開した。だがこの時、国民は動かなかった総選挙後の政権交代を予測した者はマスコミを含め国民の中にほぼ皆無であった。選挙結果は、自民党が分裂した結果、新党が議席を獲得し自民党が減らしただけで、総選挙前と大きく代わり映えのするものではなかった。にもかかわらず、細川護熙「非自民」政権は誕生した。それは政治家の手による政権交代であった。

同上

「もう小沢さんはきっと細川さんに会いに行ってますよ。『細川さん、総理やってくれ』ってね。」

この日の選挙結果を見た翌朝の会話である。

大当たりであった。この直感は正しかった。

周りは誰一人として信じてくれなかった。細川総理誕生のニュースが流れるまでは。

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