沖縄県知事選挙

 任期満了に伴う沖縄県知事選挙が行われ、現職の玉城デニー氏が再選を果たしました。投票率は57.92%で、前回の63.24からを下回りました。与党推薦の佐喜真淳氏は前回も立候補しておりましたが、その時は普天間基地の返還を公約したものの、辺野古への移設については明確にしておりませんでしたが、今回は辺野古移設を公約として敗れてしまいました。前回よりも迫ったのですが、下地幹郎氏の出馬によって保守票が割れたといわれています。しかしながら、佐喜真氏と下地氏の票を足しても玉城氏には届きませんから、これが沖縄の民意だということでしょう。その下地氏は辺野古の軟弱地盤は埋め立てず、普天間で行われている訓練を馬毛島に移転させ、普天間が軍民共用化するという、ちょっと中途半端に聞こ得てしまう政策です。馬毛島ってどこかと思ったら、鹿児島県なんですね。ある程度鹿児島県とコンセンサスをとっているのでしょうが、ちょっとおかしいような気もします。


 私が見聞きしているメディアでは、玉城デニー氏が「沖縄を日本政府から、アメリカから取り戻す」と発言したとして、独立だとか中国に併合されるなんて言う話も出ていますが、その動画は前回の知事選の時のものだなんていう話もあり、また本意は戦争で奪われた土地を県民に返すという意図だったということなので、どこまでどうなのかはわかりません。わからないものの、やっぱり大変な事態だとは思うのですが、それでも投票率が下がってしまうというのは残念ですね。沖縄県民でもありませんから、土地の肌感覚というのはなんともわかりませんし、外野からゴチャゴチャいうものでもないのかもしれませんが、やっぱり投票率は高い方が良いでしょう。また、玉城氏の政策とか、SNSなどを見てみると安全保障に関しての危機感は希薄に思えます。とても先月、ミサイルを撃ち込まれた県の知事とは思えません。また、下地氏が何を目的に出馬をしたのか、この方はあちこちふらふらしている感じですが、自民党への復党願を2020年に提出、2021年の衆院選では自民党から沖縄1区で出馬しています。今回は無所属で出馬していますが、なんだか節操がないですね。IR関連で中国企業から金銭を受け取ったという疑いを掛けられている方が、保守の票を割るような出馬の仕方をするのもどうなのかなと思います。いや、もう保守ではないでしょう。


 沖縄という特殊性はあるものの、県知事が安全保障にかかわることに対して、国の方針とぶつかるようなことを言っていて良いとは思えません。もちろん、それも含めて県民の選択で、国の言いなりになるような知事ではいけないのかもしれませんからね。いずれにしても、安全保障についてもっと危機感のある方でないといけないと思いますが、観光収入の多い沖縄経済はおそらくコロナでガタガタなのでしょうから、安全保障よりもそうしたところが争点になってしまうのでしょう。


 しかし、再選かぁ、、、。

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