ウェブテストで替え玉受験

 採用試験で行われる企業のウェブテストを代行していた会社員の男が逮捕されました。また、代行を依頼したとして、女子大生も書類送検されています。女子大生は大手商社など23社分のウェブテストの受験代行を依頼し、報酬としておよそ10万円を支払っていたということです。「23社も頼むの?!1社しか入社できないよ」と驚きましたが、採用試験の初期段階なのでしょうね。試験にはほぼ合格したものの、その後内定に至った企業はなかったよそうです。採用試験でウェブテストなんていうことをやっているというのも知りませんでした。


 代行を請け負っていた男は京都大学の大学院を出て現在は関西電力に勤務しているそうです。大学院時代に友人に誘われて小遣い目的で始めたそうですが、学生に感謝されて次第にやりがいを感じるようになったとのことでした。twitterで依頼を募り、1件当たり2000円で依頼を受けていたということですが、ちょっと安すぎないでしょうか。どの程度の試験なのかはわかりませんが、一件こなすのに30分はかかるのではないかと思います。頼む方も頼む方で、twitterで募集されていて2000円なんて金額で、頼んで落ちてしまうとか振込んで音沙汰無しなんて言うことも含めて、頼む前のハードルがいくつも存在すると思いますが、不思議で仕方がありません。


 どういう経緯で逮捕されたのか気になったのですが、警視庁のサイバー犯罪対策課によるサイバーパトロールで容疑派の投稿を発見したことが捜査の端緒となったということですが、容疑者は28歳、大学院時代からやっているということですので4~6年くらいはこんなことが行われていたようです。わからないように巧妙な投稿にしていたら、応募する側にも伝わらないでしょうし、普通に代行を募集していたら、他に見ている方からtwitter社に通報されて、アカウント凍結なりなんなりという処分もあり得たでしょう。どうしてここまで野放しになっていたのかが理解できません。


 容疑者は「TOEICも請け負います」なんていう投稿もしており、自宅からTOEICの参考書も押収されていたということですから、試験に向けて準備もしているのでしょうね。それを2000円で受けてしまうのですから、やりがいを感じたというのは本当のことなのでしょう。請け負う側についても、頼む側についても理解ができませんが、そんな事態が4000件も成立しているそうですから、ますます理解に苦しみます。

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