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調教、馬具、不慣れなレース出走で刺激を受け覚醒した馬を狙え。

人間がそうであるように、馬も慣れてしまう生き物である。同じような環境で、同じようなことを繰り返していると、次第に慣れてきてしまう。慣れることには良い面もあるが、悪い面もある。競走馬が競馬に慣れてしまうと、調教に行くのを嫌がったり、すぐに厩舎に返ろうとしたり、レースに行って本気で走らずに全力を出し切らなくなってしまう。毎回、手(脚?)を抜かずに、入れ込んで燃え尽きてしまう馬もそれはそれで大変だが、慣れることによって走らなくなってしまう馬がほとんどであるから、競走馬をいかに慣れさせない、飽きさせないようにするかは関係者にとっては大きな問題のひとつである。

慣れさせないために、または慣れてしまった馬を再び走る気にさせるために、馬に刺激を与えるという方法がある。決して電気ショックを与えるとか、痛みを味あわせるということではない。具体的には、今までに体験したことのないようなレースに出走させたり、新しい調教法を試したり、馬具をつけてみたりするということだ。刺激を与えることによって、競走馬は特に気持ちの面においてリフレッシュされ、活性化することになる。これまでになかった新しい面を見せる馬もいるし、再び能力を十全に発揮できるようになる馬もいる。

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