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馬券を買う際のポイントは「大数の法則」に飲み込まれないこと

「どのような馬券の買い方をするべきですか?」という質問を頂戴することがある。どの馬を買うかは自分で選ぶ(選びたい)が、どの馬券の種類を選んで、何点ぐらいで賭けるべきなのか迷っている人が多いということである。狙った馬は正しくとも、馬券の買い方を間違ったばかりに当たらなかったという状況に直面したとき、私たちは馬券の買い方について考えざるをえないのである。すでにスタイルが固まっているベテランもいるだろうが、特に競馬を始めて数年の競馬ファンにとっては、どの馬に賭けるかと同様に、どのような馬券の買い方をするかは重要な問題となる。

私は競馬を始めてからほとんどの間、単勝を買い続けている。かつては枠連を買ったこともあるし、複勝にはまったこともある。馬単の破壊力に酔いしれたこともあれば、3連単の難しさに頭を悩ませたこともある。宝くじのようなWIN5で夢見たこともある。他の馬券の種類を知らないわけではなく、それらを否定しているわけでもないのだが、ほとんど全てのレースにおいて、単勝を買うことにしている。初心者の方にレクチャーする機会があれば、単勝という馬券があることを教え、まずは1頭を良く見ることをすすめる。もちろんそこには私なりのロジック(論理)もある。

なぜ私が単勝を選んだかを語る前に、競馬というゲームにおいて馬券を買うときの大前提となる「大数の法則」について説明したい。一般に「大数の法則」という概念を紹介したのは、ベルヌーイ(Jakob Bernoulli,1654~1705)という数学者である。

「大数の法則」とは、

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