Open Team Building : #01 分析

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Q・東京エクセレンスで大切にすること、したいことは何か。

「何を重要視してチームで活動しているか。
 選手のどこを見て評価・判断しているか。
 東京エクセレンスが大事にして欲しいことは何か。」

こんな質問をスタッフLINEグループに投げかけました。

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スタッフメンバーは以下8人
・GM 宮田
・執行役員 今村
・HC 石田
・AC 早水
・通訳 阿部
・SC 冨樫
・TR 田村
・TR 鈴木
*後日、広報 津野も参加

 GMとしての選手やチームの評価基準があるという前提はありますが、チームに携わる一員としてそれぞれの立場から思うことを回答してもらいました。

 東京エクセレンスはプロスポーツチームとしては珍しく、選手・スタッフ共に在籍をしている期間が長く、人材の変化が少ないチーム(*)です。
 *B3からB2に昇格した際(2018-19→2019-20)には選手1名(#22樋口)を加えるのみで、選手・スタッフ全員が継続。
           
         下図:選手・スタッフの加入年度と在籍年数

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 このような環境だと慣れが生じ、良い変化や成長がうまれにくいのではという懸念があります。

 そこで
・自分一人だけでは捉えきれない細かな要素を吸い上げる
・変わらない環境だからこそ、明確な目的意識を持ち、慣れのデメリットを減らす
・それぞれが意見をだし自分ごととすることで、効果を高める
という目的を持ち、スタッフ陣によるチームビルディングをスタートしました。
 
 各々が多くの意見を提出してくれたおかげで、重複する、重要であろう要素や、新たな視点もみつかり有意義な共同作業になりました。出してくれた意見は後ほど、製作したグラフにマッピングをします。
 
 その前に、まずグラフは以下の様に設定しました。
・縦軸(個→組織)
・横軸(バスケ→社会性)
*この言葉・表現も、時折調整をしながら進行しています

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 このグラフにチームの強み・弱みを分析しました。

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・グラフの左側はバスケットボールの専門性が問われるエリアです。
・グラフの中央はバスケットボールチームとして、またはアスリートとして外社会とのつながり、または影響力が問われるエリアです。
・グラフの右側は組織として、または一社会人として、一般社会での存在感、または影響力・資質が問われるエリアです。

 線の種類・太さに変化をつけ、取り組めていること、いないこと。強み・弱みがあることを可視化をしました。

 グラフの解釈の例を1つ紹介すると、「バスケットボールの専門性のエリア」に関してはB3という下部リーグにも関わらず太線になっています。これはそれだけ実績・実力があるかという指標だけではなく「何をするべきか理解している項目が多い」という解釈でも表現しています。例えばHCとしての経験・キャリアを積みチーム作りのために取り組む項目が増えれば、より太くなる可能性があります。またスタッフからの意見もここに集約される場合、取り組む項目は増え、今後太くなっていくことも考えられます。もちろんB1のチーム等はここがより太くなるでしょう。グラフ中央も同様です。

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 ここで、プロスポーツチームであれば左側・中央だけでもよく、そこに特化して分析をするべきという視点もあるかと思いますが、今回は右側(一般社会に影響する項目)までグラフを設定をしました。理由は3つあります。

 1・自らのコーチングの反省と実験
 バスケットボールという専門性スキルへのコーチングをしてきた一方、私生活やオフコートに関しては自由を与え、それぞれのプロ意識に委ねるスタンスを取っていました。しかしキャリアの浅い若手選手も多い中、アスリートとしての意識のみならず、一般社会での常識・礼儀等も至らない点が顕在化し、不安を抱えていました。そこで、専門性のみならず社会性も含めたチーム作りをすることで解決を目指します。ただし、プロ選手としての個性を削る訳ではなく、個の魅力を引き出しつつ誰からも愛される、尊敬をされる姿を目指します。

 2・COVID-19の影響により表面化するアスリートの立場の弱さ
 スポーツは社会情勢が不安定になった際に一番最初に削られる要素でもあります。余暇の最前線ではありたいですが、生活に必要不可欠かと言われたらそうではない。withコロナの時代にキャリアの危機を迎えてしまうスポーツ従事者は多いと思います。専門性や、蓄積した経験は次のステップで活きますが、社会性が伴っていないと狭い世界から抜け出すことはできません。人生は長く、新しいキャリアを進む可能性は大いにあります。その時に社会的にも魅力的な人間でいることを目指します。

 3・新規ファン獲得+スポーツの力の発揮
 HCとして湘南サンズというチームを7年ほど運営し、社会貢献活動の重要性は常に意識していました。競技の魅力を最大限に引き出しファンを魅了することが大前提ですが、それだけでは万人には届かない。万人に共通して届けられる価値、認められる価値が社会貢献活動であると信じ、機会を見つけて実施をしてきました。
(例:国連UNHCRとのイベント) 

 *東京エクセレンスでは
  TESRA(Team Excellence Social Responsibility & Activity )
  という活動を昨年度より実施(AEDの普及活動等)しています。
  (TESRAの活動へ

 また社会貢献活動はおそらく多くの方が「やるべきこと」と認識している筈です。しかし、やるためのはじめの一歩はなかなか踏み出せずにいます。そこでスポーツの応援を通して、または選手やチームの影響力を用いて、その一歩を踏み出すサポートをできるのが「スポーツの力」の1つだと考えています。

 以上のような理由から、グラフが出来上がりました。 

 次回はこのグラフにスタッフの意見をマッピングしていきます。
Open Team Building #02 もお楽しみに。

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 通常のミーティングであれば、我々の規模だと議事録を全て残すことはほぼなく要点を記録するに留まります。LINEを見返してみると議事録の様で新鮮です。話し合いが徐々に進んでいく過程を思い出し、振り返ることが出来ます。また、おそらく各々が文章を吟味することから、より整理された、より熟成された意見になるかもしれません。ただ、人によっては向き不向きがあり、対面で話す方がやりやすいという意見も出ています。


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