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僕はコービーの大ファンだった。(が3年間でやめた)

ブラック・マンバ。強力な毒を持つ蛇ブラック・マンバの愛称で名門ロサンゼルスレイカーズだけでなくNBAを牽引したコービー・ブライアント。

コービーが引退する時、付けていた仮面を外すように、また、取り憑いていた悪霊から解放されたことを宣言するように、自らの引退を「マンバ・アウト」という言葉を使って表現した。

「マンバ・アウト」(マンバはコートの外に出て行った)


高いプライド、練習の鬼。

若いブラック・マンバは大事な試合で負けた。自身が放ったシュートが入らなかったせいだと、疲れ切ったはずの身体で体育館に行き、そのまま数時間シュートを打ち続けた。

ブラック・マンバであり続けるためには、シュートを決め続けなければならない。オフシーズンには「もうやめたい」と弱音を吐くほど厳しいトレーニングをした。

毒牙だけではチームを勝利に導けない。リーグを制するためには強力な仲間が必要だ。ブラック・マンバはチーム内での競争を高めるためチームメイトと仲良しこよしをしなかった。時にはケンカをふっかけたり、意地悪したりした。

ブラック・マンバは20年間のキャリアの中で5回NBAチャンピオンとなった。輝かしいキャリアであるが、その終盤は怪我が増え「牙を抜かれた」と揶揄されることも多かった。

栄光と引き換えに磨耗する身体

コービーが引退する間近、彼の出場時間は限られたし、出場時間中にコービーが見せたキレのないドライブや打点の低いジャンパーは、それを見守るファンにコービーの引退を段々と納得させていった。

「ブラック・マンバもとうとう引退か」

つまり、活躍するための努力をすればするほど、身体(特に関節)は磨耗し、選手生命が短くなってしまう。

シュート練習をしないと試合中にシュートを外してしまう。ウエイトトレーニングをしないとパワー負けしてしまう。世界のトップリーグで活躍するためには世界トップの練習が必要であるのは当然のことだ。

コービーはブラック・マンバであり続けた。コービーはブラック・マンバに選手生命を削られ引退させられたのだ。

歴史に残るゲームとなった引退試合

コービーの引退試合はNBA史上に残る伝説のゲームとなった。コービーはその試合で60点を取った。キレのないドライブ、打点の低いジャンパーは変わらないが、シュートがおもしろいようにリングに吸い込まれて行った。

満身創痍の身体で果敢にゴールに向かい、次々とシュートを沈めていくコービーは神がかっていたし、僕は涙なしに見ることが出来なかった。

ブラック・マンバの仕業だと、僕は思った。はたまた、コービーという男の高すぎるプライドがそうさせたのか。

NBA史上に残る名言

コービーは神様マイケル・ジョーダンを超えることは出来なかったが、プレイスタイルも含め神様に最も近づいた男になった。

そして、引退試合に勝利し、引退のスピーチの最後「マンバ・アウト」という言葉を残してコービーはコートを去った。

のちにインタビューでNBAで自身の目標を成し得るために、そしてチームが優勝する為にブラック・マンバという仮面をつけ、自らが悪役になる必要があったのだとコービーは語った。

スポーツ選手は身体が資本。高校球児もそれは同じ。

息の長いプレイヤーになるか、流れ星のように一瞬で燃え尽きるプレイヤーになるか。高校球児の球数制限のニュースを見て、この文章を書こうと思い立ったが、うまく伝わっただろうか。

伝わるわけがない、だって途中からそのことを忘れていた。それにコービーは凄い輝きを放ち燃え尽きたが、決して流れ星のように一瞬だけではなく、むしろ息の長いプレイヤーであったわけだから、例えで出すには最も良くない選手である。

さておき、伝えたいことだけを言うと、プロでないなら自身の身体を損なってまで競技をさせるのは間違ってる。そして、選手を守るために球数制限は有効だと思うし、そうしないと守れない選手がいるなら、なおさら制限しないといけない。

ちなみに・・・

コービーことブラック・マンバは自己中心的なプレイスタイルで得点を量産するものの、チームの勝利に結びつかなかったりしたし、散々1996年〜1998年のマイケル・ジョーダンのプレイを見尽くしてきた僕にとっては、コービーのプレイはジョーダンの二番煎じにしか思えず、見ていて物足らなかった。

リーグの中でアイバーソンが頭角を現し始めると、僕はすっかりアイバーソンに夢中になってしまい、むしろコービーを嫌いになった。なので、実質3年間くらいでコービーのファンをやめ、僕はアイバーソンのファンとなったので、タイトルにしました。

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