見出し画像

人間が生物である以上、子どもの性格や身体的特徴が遺伝するのは当然のことだ思う。それに、一つの種(しゅ)として人間を捉えると、遺伝こそが、人間という種(しゅ)の目的であるのではないかとも思う。

遺伝から推測すれば、僕はハゲるし、50歳前後、もしくは80歳前後で死ぬ。死因はガンで死ぬか、あるいは、糖尿病を患って腎臓を壊し、身体が弱り死んでしまうだろう。

僕の祖父がそうやって死んでしまったのである。ハゲはまあ良いとして、同じように死んでしまうのは嫌だと思った。

母の父は49歳の時、ガンで亡くなった。肺ガンだったと、母は言っていた。釣りが好きだったらしい。教師をしていた。

父の父は79歳の時に、腎臓を壊して亡くなった。お酒が大好きで、ご飯もたくさん食べていた。趣味は多いが、熱しやすく冷めやすいタイプで、カメラ、車、バイク、自転車、陶芸の轆轤など、家には色んなものがあった。仕事は共済組合の職員をしていた。

考えれば考えるほど、僕は、この二人の特徴を遺伝している。

ちなみに、FACEAPPというAIを使って顔を老けさせたり、性別を変えたりするアプリがあるのだけれども、僕の顔を老けさせると、ほとんど父の父と同じ顔になる。90歳になる祖母に見せると「これはおじいちゃんかね?」と間違えるくらい似ていた。

何が言いたいのかというと、僕は大いに遺伝して作られていて、下手したら死に方も遺伝してしまう。なので、この遺伝に抗う必要があるな、と思った。そして、僕が僕の幸せを実現して、なるべく幸せな時間を長く過ごすためには、僕の遺伝について、深く考えて、戦略を立てなけれならない、と。

ところで、祖父たちのどのような遺伝的な性質が、祖父たちの死因の原因になったのだろうか。まず、二人の祖父の仕事について考えると、教員は公務員であるし、共済組合の職員は公務員的な仕事である。そして、僕も、公務員である。

だから、自分自身が公務員になった理由を考えれば、自ずと、遺伝的な性質が分かってくるかもしれない。

僕が公務員になったのは、家族を持ちたいと思ったからだ。妻と結婚し、子どもを持ちたいと思った。お金持ちになれなくとも、やりたいと思う仕事ができなくても、家族を持ち、幸せに暮らすことを優先したいと思った。

この優先事項を満たすために就いた仕事が地方公務員であった。

当時、僕はバンド活動しながら、アルバイトをして暮らしていた。しかし、このままでは、当時付き合っていた彼女(妻)と結婚できないと思っていた。

それは、収入が安定していないから、彼女のご両親(今の義理の父母)は僕と彼女(妻)との結婚を許してくれないだろう、と想像したからだ。

一方で、僕は、僕らが暮らしている田舎の中では教養があるほうだし、まともであるという自負があった。だから、収入が安定しているという条件をクリアすれば、結婚を許してもらえると考えていた。

一般的に収入が安定している職業といえば、公務員である。

国民に公共の福祉を提供することで、国民から徴収した税金を財源に、お給料をいただく。国が潰れないかぎり、露頭に迷うことはない。

つまり、公務員になれば、妻と結婚できる、と僕は考え、勉強し、試験を受け、公務員になることができた。そして、今は、妻、娘、息子の4人で暮らしている。

話を2人の祖父に戻すと、父の父はお酒をたくさん飲んでいた。母の父はたくさんタバコを吸っていた。おそらく、2人はそのことが原因で病を患い、身体を壊してしまい、亡くなってしまった。

それは、祖父2人が働いていた職場がストレスフルだったことに起因しているのではないかと、僕は考えている。つまり、ストレスによって、お酒やタバコをやめられなかったのではないか、ということだ。

僕は、タバコを吸う。たまに、お酒を飲む。少し前までは、毎晩お酒を飲んでいた。そして、おそらく、それはストレスに起因している。実際に、前よりもストレスがない、今は、お酒の量が減っている。

ストレスに対して、タバコやお酒で解決しようとすることも、遺伝的な性質であるのではないか、と思う。ミームによるものか、遺伝子によるものか、あるいは、その両方かもしれない。とにかく、ストレスが溜まったら、タバコを吸うし、お酒を飲んで忘れる、というのが習慣化している。

なので、こういった自分の遺伝的性質を分かった上で、僕は生活をしてかなくてはならない。タバコやお酒以外で、ストレスを発散する方法を見出し、なるべく早くに、それらを止めること。

できるだけ、長く幸せに暮らしていきたいと思っている。子どもたちに恵まれ、妻とも仲良くやっていて、僕は、幸せである。だからこそ、どうにかせねばな、と最近は考えている。ハゲるのは、まあ、いいかな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?