【詩】 いつのまにか季節が変わる
夏だったはずだ
いつ秋になった
ふと目を上げて
秋の雲が空を覆うのを見て
ただ愕然とする
無為に時が過ぎる
それでもいい
だが
それを気付かないのは
無為以下の恐ろしさ
忙しさに取り紛れてとか
忙しさとは心を亡くすと
まあよくそういう言い回しもある
歩道のレンガともタイルともつかない
舗装の狭間から
見たこともない草が登る
子供の頃にはなかった
おそらく船から来た
コンテナに積まれた
荷物に付着して
そして知らぬうちに殖える
成長も老化も
本当は同じもの
ただ過ぎゆく時を
見逃したくない
ただひとときも
目に焼き付けて
見届けたい
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