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人間標本  湊かなえ

本を開いた瞬間に現れる、とても美しい画像
かつて見た球体関節人形にも似た、ちょっと気味悪さもある。

山の中にある別荘で、蝶を追いかけながらそれを大切に標本にしていく少年
傍らには、ある女性の肖像画を描く父親。
「人間も美しい時に標本にできればいいのにな」とつぶやく。

その後。朽ちてもうないかと思われてた、この別荘で何が起こったのか。

美しい少年たちが、標本にされてしまうのだが、蝶の美しい色の表現で、殺人という毒々しい表現ではないので、なんとか読み切ることが出来た。

本の感想を書くにあたって、他の人の書評を見てみると「イヤミスの女王」などと書かれており、イヤミスの意味など知らなかったので調べてみた。
「読後感が悪くイヤな気持ちになるミステリー」とある。

イヤな気持ちではなく、あることとリンクして、なかなかこの感想が書けないでいた、(書き直した)
以前作っていた、創作人形の手や足や、胴体や、バラバラに転がっている出来上がる前の、ヒト型の部品たちが頭のなかを巡ってしまって、かつての作品などを探してしまったりして。

人型を作っていたあの頃の気持ち と
こんな小説を書く気持ち は
もしかしたら 似ているのかもしれない などと。。。





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