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仕切りの意味と、閉じない勇気。

【Diversity on the arts project_2019】
ケア原論3「福祉と解放とコミュニティの連関」
馬場拓也さん(社会福祉法人愛川舜寿会常務理事)

馬場さんは、ジョルジオ アルマーニのトップセールスマンだった経験をもつ。
その後、ご両親が社会福祉法人を立ち上げたことがきっかけで、
二代目としてこの世界に入ってくる。
このあたりの大まかな経緯はケア原論1・2を担当された
飯田さんと酷似しているのではないか。
不思議なもんだなと思いながら話を聴いた。

さすがトップセールスマンだけあって、
自らのアルマーニ時代の文字通り胸襟を開いた(笑)
シャツに日焼けした姿を見せて、笑いを取るなど話のつかみはうまい。

最初のアイスブレイク的な話で、
アルマーニではお客さまにお茶を入れて差し上げる。
それはホスピタリティ。
福祉の現場ではそれをやってはいけない。
利用者のQOLを落とさないように
いっしょにお茶を淹れる。それがケアだと話していた。

愛川舜寿会は「共生」「寛容」「自立」を理念として
「できない理由を探さない」というスローガンを掲げている。
実際に展開しているのは、「ミノワホーム」という特別養護老人ホームと
「カミヤト凸凹保育園」という二つの施設だ。

そこで展開された、人と人の距離や地域との再考する
「距(Re:)design Project」の事例や
地域との接続のあり方の話を聴いた。

90歳を越えてもなお、恥じらいを見せる利用者のために
目線を切りながら様子が伺える調度の製作・配置や
地域との(文字通りの)壁を取り払ってしまった覚悟。
あるいは、社会的な装置としての福祉施設ができる
環境的な整備。そんな取り組みの数々。

「偶発的な接点を生むために、いかに開いておくか」
それが大切だという馬場さんの言葉が印象的だった。
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