見出し画像

特急車両みたいな通勤電車

 最近は、ビジネスではリモートが進み「通勤」という需要自体が減ってきています。そこで、鉄道各社は売り上げが減ってきていて経営問題になりつつあるようです。

 それでも、大都市圏では平日の朝夕は需要は旺盛で座席に座って電車に乗ることは難しいことに変わりはありません。「ちょっとコーヒー一杯分の値段で座って通勤したい」と「客単価を上げたい」という事業者のニーズがマッチしたのがいわゆる「通勤ライナー」です。その通勤ライナーにも使用される電車に乗ってきました。

京王5000系

 JR東日本や小田急・東武などでは中長距離の観光地への特急列車を運転しています。そこで、朝夕は特急型車両をこの「通勤ライナー」のような列車に昔から充当してきました。

 しかし、京王など比較的短距離(都心から50キロ程度)の路線ではそのような特急車両を充当するには通勤時以外の使い勝手がよくないという事で通勤電車としても、有料列車としても使える列車として開発されてくことになる。

デュアルシート

 京王が初めてというわけではなく、元々古くはわたくしの地元、関西では近鉄が一番最初に採り入れました。これは主に奈良線や大阪線・名古屋線などの急行列車用に開発されました。20年以上も前のことです。その後、10年ほど近鉄のみが採用している状況が長く続きましたが、東武の東上線用に夕方の通勤ライナーに使われるために導入されました。TJライナーですね。その後、首都圏の私鉄で多く採用されるに至りそのひとつが京王です。

京王ライナー

 この車両は、「京王ライナー」として朝夕に使われるのが最も一般的です。2022年のダイヤ改正で特急の停車駅が大幅に増えたことにより特に停車駅での差が大きくなりました。京王線の場合、京王ライナーは新宿~府中をノンストップで走りますが特急は4駅も多く止まります。ある意味、座席保証だけでなく速達性も備えています。なお、日中はロングにして一般車に充当されています。

京王5000系

 この車両は、かなりゴージャスな設計となっています。座席の配置などは従来のものと変わらないですが、座席そのものはかなりフカフカです。また、適度なホールド感もあります。最近の京王電車の座り心地とは一線を画します。

車内1

私見

 わたくしは、デュアルシートのベンチマークとえば、近鉄LCカーだったので、あまり乗り心地に関しては期待はしていませんでした。近鉄は、さらに上位種別で有料の特急があるのでそれより乗り心地をよくするわけにはいかず、座り心地としては固めでクロスでの運用時はラッキーだねという程度のものと思っていました。ただ京王のデュアルシートは違っていました。ホント驚きの快適さでした。また、次期車両にはリクライニングを付けるとのことですが、これほどの車両であれば必要ないのではと思えるほどでした。

シート


この記事が参加している募集

スキしてみて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?