高野衣澄

絵を描いています。 元気がないとよく言われます。 https://www.forii…

高野衣澄

絵を描いています。 元気がないとよく言われます。 https://www.foriio.com/ikerutokoromade

最近の記事

「1段づつしか上れない」

788mm×544mm 職場がビルの7階にあるのだけど この1年ぐらい毎日、階段で上り下りしている。 だけど、いつまで経っても慣れなくて 4階ぐらいで毎朝、死にそうになっている。 息を切らして7階のドアを開けた時に たまたま見回りをしている警備員がいたりすると かなりぎょっとされる。 多分、変わった人だと思われているだろうけど 私は変わった人に憧れてる普通の人。

    • 「眠くて眠くて仕方がない」

      788mm×544mm マスクをしなくなって思った事は 「東京ってなんか臭い」だった。 人の体臭や香水の匂いも以前より 気になるようになったような。 人間って色んな匂いを持ってるんだなと思う。 2023年はそんな年で、コロナが落ち着いて仕事が忙しくなって(ありがたい)絵を描く時間が取れなくなった年だった。 休みがあれば寝ていたような。 2024年はもう少し起きていたい。

      • 「目があった気がする」

        788mm×544mm 天井の木目が顔に見えるっていうアレ。 天井が木目の家に住んでる人が今、どれくらい いるのか分からないけど、我が家はつい最近までそうだった。薄いベニヤ板を張った様な天井に砂壁と柄が入ったガラスの窓の古い家。 子供の頃から木目を見つめて眠ってきたけれど 顔は見つけられなかった。 リフォームして天井も壁も真っ白になった。 建具は木目調の物を選んだらトイレの扉に顔を見つけた。クローゼットの扉も同じ仕様で同じパターンだから我が家には今、顔がいっぱい。

        • 「少しの間」

          544mm×788mm 男性なのか女性なのか 笑っているのか悲しいのか怒っているのか 分からない感じにしたかった。 下手な愛想笑いをするぐらいなら 無表情でいた方がいいのではないだろうか。

        「1段づつしか上れない」

          「ままならない」

          788mm×544mm 絵のタイトルを「ままならない」にしたけれど 導かれる様に自然に描けた。 色々な事があった2022年。 とても悲しい事もあった。 ここが私の人生の節目であってほしい これ以上の事は起こらないでほしいと願うほど。 2022年が終わる前に描けて良かった。 悲しみがリセットされたわけじゃないけど 導いてくれた人に心当たりがあるし 私はもう大丈夫。

          「ままならない」

          「息をひそめる」

          393mm×1088mm (393mm×544mm 2枚組) 途中の感じも好きで ここで完成にしてもいいかと迷った。 けれど鮮やかな色にそわそわして描き続けた。 結局、落ち着くのは暗い色。

          「息をひそめる」

          「落として割れた」

          594mm×838mm (297mm×420mm(A3)4枚組) 陶器の壺を落として割ってしまったイメージ。 あの瞬間の音が聞こえてくるような。 破片を美しく感じてしまうような。

          「落として割れた」

          「天使の輪で首を吊る」

          441mm×613mm これはダメだと塗りつぶしたら 違う顔が見えてきた。 タイトルは絶望的なものになってしまった けれど、鮮やかな希望を見せてくれた絵。

          「天使の輪で首を吊る」

          「たぶん金木犀」

          544mm×788mm 今年5月ぐらいに描いた絵。 コンペに出品したけれど選外だった。 まあまあ悔しいけれど 見る目がないんだなと思うことにする。 私は隅々まで好きな絵。 見る目って面白い言葉。

          「たぶん金木犀」

          「スカートの中」

          544mm×788mm 花の真ん中で花冠を被った女の子を 描くつもりだったのに。 「花の絵は嫌い」と言ったのは誰だったか。 「誰が描いても美しく仕上がるでしょう。元々が美しいのだから。だから僕は花の絵は描かない。」と言ったのは。 ただ綺麗なだけな絵には惹かれない。 花の絵に逃げてはいけないと言われた気がした。 結果、頭痛がとにかく辛い人が描けた。

          「スカートの中」

          「いつも空だった」

          544mm×788mm 学校の美術室にあった 四角い椅子は座面が開けられて 中に物を入れられるようになってた。 いつもこっそり開けてみてたんだけど 中に何か入っていた事は無い。 何を入れるべきだったのか。 絵の背景にした教室は セツ・モードセミナー セツも今はもう無い。 何か残してくればよかった。

          「いつも空だった」

          「彼岸花」

          788mm×544mm 他の色に比べて赤色がよく見える事から 他の花よりも彼岸花に寄ってくるアゲハ蝶。 開花してから枯れてしまうまでが とても短い彼岸花。 再会を喜んでキスをしている。 そんな風に解釈出来る人が羨ましい。 実際には彼岸花に擬態した女性が アゲハ蝶を捕食しているのかもしれない。

          「彼岸花」

          「見つめないで」

          788mm×544mm 何でも知っていそうなあの大きな目を ずっと見つめていたいのに 近寄り難い雰囲気でどんな鳴き声なのかも 分からないから目を逸らしてしまう。 ふくろうが気になって仕方がない。

          「見つめないで」

          「もつれる足」

          788mm×544mm 好きなミュージシャンがpodcastの番組に 出演した際に「座右の銘を教えてください。」という質問を受けていた。 随分とベタな質問だなと思った。 私だったら何度も過去に聞かれているだろうとか考え過ぎて恥ずかしくなってべつの質問を考えると感じたが、質問を受けたミュージシャンは「誰の言葉だったか忘れてしまったんですが、作り続けられる事が才能っていう言葉をずっと覚えています。座右の銘といえるか分からないですが。」と答えていた。 この答えがその後、私

          「もつれる足」

          「いつだって不安定」

          788mm×544mm 胸元にリボンが着いている服が好きだ。 幅の広いリボンではなくて細くて華奢な控えめなリボンが。だけど、真っ直ぐに結ぶのは難しくて何度やり直しても出来ない日がある。今日は真っ直ぐどころか、結ぶ事さえ出来なくてスルスルとリボンが流れた。 同じ様な毎日にうんざりしているのに同じような絵しか描けない。そんな感じだから俯いて歩いていたら面識のない男に胸ぐらを掴まれて怒鳴られた。 やっぱり同じ様な毎日でいい。

          「いつだって不安定」

          「底が見えない」

          296mm×234mm 途中でよく分からなくなってきて 切り抜いた。 これで良かったんだと思う。

          「底が見えない」