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「映画秘宝」2度目の休刊は自業自得

映画秘宝の再度の休刊に関しては自業自得としか言えないかな。

2020年1月、最初に休刊となった時には、何故、最も売れている映画雑誌が休刊なんだと同情したりもした。
秘宝を発行していた洋泉社が宝島社に吸収合併されることになったが、宝島社といえば、ネトウヨ思想全開のいわゆるヘイト本で有名だ。
秘宝の顔とも言える町山智浩は政権批判を繰り返していて、ネトウヨからは反日として嫌われているから、宝島社としては、いくら売れている雑誌でも反日・町山のイメージが強い秘宝なんか自分の所からは出したくないと思っていたたのだろう。

だから、この時の休刊では多くの映画ファンが同情したし、わずか3ヵ月という異例のはやさで双葉社からの発行という形での復活が発表されても、誰も“やめるやめる詐欺で同情して損をした”なんて思わなかった。

ところが、最初の休刊から1年経った2021年1月、秘宝の当時の編集長が一般女性に恫喝DMを送っていることが発覚した。

そして、それをさらに炎上させたのが町山の発言だ。町山は編集長が起こした問題を非難することよりも、秘宝が今後、発刊されなくなることを心配するコメントを発表してしまった。
これに対して、一部の秘宝信者を除く多くの映画ファンが怒りを覚えたことは記憶に新しい。
さらに、現在に至るまで秘宝側からはきちんとした謝罪コメントが一度も出されていない。その結果、一部のライターが秘宝を離れたりもした。

そんな状況なので、秘宝なんて二度と買いたくない。立ち読みですら読みたくないと思う人が増えてしまった。

結局、恫喝騒動を町山らが事実上黙認したということが二度目の休刊につながったということだ。

まぁ、秘宝騒動と同時期にアップリンク代表のパワハラ問題があったことも大きいとは思う。

秘宝もアップリンクも、マイノリティ目線の作品を取り上げていた。つまり、米国のBLMともリンクするようなリベラル的な主張をしていたのに、映画業界というのは、実はネトウヨよりも差別的だというのが明らかになってしまったことが大きいと思う。

しかも、敵対する勢力、たとえば、自民党とか米共和党の差別主義に関しては批判するのに、自分や仲間の差別的発言はスルーするというダブルスタンダードが明らかになった。例の女性に対するDM恫喝の際も、ルッキズム全開の差別的発言を指摘されたことに対して編集長が逆ギレしていたわけだしね。

さらに言えば、映画業界だけではなく、サブカル界隈全体にこうしたダブルスタンダードの差別主義が蔓延していることが明らかになったことも、世間の秘宝に対する同情心が失せていった理由だと思う。

政府のコロナ対策を批判しておきながら、感染拡大に“寄与”してしまうようなパーティーを開いていた野田洋次郎。

平和や差別のない世界を訴える東京五輪の開会式の演出をするはずだった佐々木宏のルッキズムに満ちた差別的発言。同じく開会式の音楽を手がけるはずだった小山田圭吾が障害を持つ同級生をいじめていたことを面白おかしく武勇伝として語っていたこともそうだ。

こうしたサブカル界隈から次から次へと差別主義的な言動が相次いでしまえば、ネトウヨでなくても、“お前らは普段、自民党や共和党を差別主義者だと批判しているが、差別主義者はお前らだろ!”と言いたくなってしまう。

その結果、こういう連中をマンセーすることで成り立っている映画雑誌や音楽雑誌なんて、もう読みたくもないと思う人が出てくるのは当然の結果だ。

実際、自分も今年になってから買うのをやめた雑誌がいくつもある。

エンタメ系雑誌が売れない、ミニシアターに客足が戻らないというのは、コロナのせいでもなければ、消費をやめた人たちが悪いのでもない。

当事者たちの自業自得だ。

今回の休刊にあたって、“双葉社の刊行物としては休刊する”という声明が発表されていることは非常に気になる。こんな状況でも、まだ、秘宝を救おうとするアホな出版社があるということなのだろうか?

2年前の休刊発表時と今は状況が違う。
2年前はギリギリ、コロナが他人事だった時期でもあるしね。
でも、今はそうではない。

それに、秘宝に同情する出版社は秘宝の編集部やライターと同様、常識のない連中と思われるリスクがある。
前回みたいに救いの手はのばさない方が身のためだとは思うかな。

それとも、自費出版とか、電子版での発行を視野に入れているのだろうか?

まぁ、自分は現行版の最終号を買う気はないし、今後、復活したとしても、やはり、買わないけれどね。それが映画ファンとしての正しい抗議の仕方だと思う。

※画像は双葉社ホームページより

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