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コメディショー「OH! MY GOD!〜2023」11日土曜日13時〜D2

去年の年末に望月琉叶がアイドルグループ・民族ハッピー組を卒業した。
アイドルグループのメンバーとして活動しながら、演歌歌手やグラビアアイドルとしての活動も両立させるだけでも大変なのに、これにプラスしてボカロ系楽曲の歌い手としての活動もスタートさせたのだから、グループの一員として活動する時間を調整するのが難しいのは想像に難くない。
だから、所属事務所はそのままでグループを卒業するという超円満な解決策を取ることにしたのだと思う。
これなら、普段は演歌歌手やグラドル、歌い手として活動し、特別な時だけ古巣のライブに参加するということが容易にできるからね。

民族ハッピー組はネタ系の曲や下品な曲、オシャレな曲など様々なタイプの楽曲を発表しているが(そもそも、演歌系アイドルというふれこみだったし)、メンバー構成もかなりバラエティ豊かだと思う。

そして、個々のメンバーがそれぞれの得意分野でソロ活動を行っているのもグループの魅力を増大させる要因となっている。
卒業したるかち以外では、野球お姉さんとして定評のある小泉里紗、声優としても活動している遠矢るいといったあたりが有名どころだろうか。

そして、るかちに続く、超円満で発展的な卒業をする可能性を秘めているメンバーと言えるのが女優としても活動している馬渕恭子だ。

去年は舞台「どぎまぎメモリアル」に出演したほか、ヒロイン役を務めた映画「不倫ウイルス」も公開された。そして、それらに続く演技仕事が本公演だ。

まぁ、そんなに出番は多くないのでちょっと物足りなさは正直感じる。
また、舞台経験が少ないから仕方ないんだけれど他のキャストに比べて声量が弱いのも否定できない事実だ。

しかし、演技力は確かだったと思う。今後、舞台の仕事を重ねていけば、その問題点は解消されるのではないかと思う。

とはいえ、AKB48の“ヘビーローテーション”の替え歌パートでセンターを務めたり、セーラー服姿を披露したりもしていたので、アイドル・馬渕恭子のファンにとっても満足できる内容であったとは思う。

作品自体に関しては、正直なところ、昭和テイストな感じがしたと思った。だから、感性的にというか、コンプライアンスにそれはオッサン・オバハンの発想でしょと思う箇所も多々あった。

そんな作風ということもあり観客も自分より年上の人が圧倒的多数だった。男子トイレで大便器が空くのを待っている際に扉を叩いて追い出そうとしている老害を久しぶりに見たくらい、高齢の観客が多かったからね…。
というか、明らかに観客はキャスト・スタッフの知り合いが多かった。それでいいのかなって気もする。真面目な話、関係者や知人友人でない来場者って、ほとんどが馬渕恭子ファンなんじゃないかって気もしたくらいだ。

でも、ベタな昭和テイストのコントみたいな感じだったから結構笑えたのも事実。それに全体的にはコントの連続なんだけれど、所々、真面目な歌のコーナーが挟まるという構成も昭和っぽい感じがした。
そのブロックでは「ラ・ラ・ランド」、「RENT」、「NINE」といった映画や舞台のミュージカルの楽曲も取り上げていたので、日本の昭和の芸能界だけでなく米国のショウビズからの影響も感じることができた。確かに、歌とコントというのは米国のバラエティ番組風でもあるしね。

なので全体としては結構楽しめた舞台というかショーだったとは思う。


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