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「ワイド!スクランブル」不適切演出問題の背景を推測する

「大下容子ワイド!スクランブル」の外部チーフディレクターが不適切演出をしたということで、番組に名前が入っている大下容子が謝罪したことについて思ったことを記したいと思う。

というか、存在しない視聴者の声を作り上げて、それを番組で紹介するというのは、不適切演出ではなくやらせだし、ワイドショーとかニュース番組を名乗る番組でやれば捏造報道だ。それをこんなごまかした言い方で済ますのは良くない!

最近のこの番組のネトウヨに媚びた作りは好きではないが(かといって、「羽鳥慎一モーニングショー」のパヨクに媚びた内容も好きではない)、そうした思想の云々に関係なくこれはやってはいけないことだと思う。

食中毒問題を起こした飲食店が営業停止になるように、こういう問題を起こしたテレビ局も停波させるべきだと思う。

少なくとも、当該番組は1週間とか放送休止にすべきでは?

そもそも、テレビ番組で視聴者の声を取り上げるって無理があるんだよね。
それは、メールやFAX、ハガキに限らず、ツイッターなどのSNSでもそうだし、街頭インタビュー(街録)でもそう。

だって、日本のプロデューサーとかチーフディレクター、ニュースデスク、キャスターみたいな連中ってのは、ディレクターや記者に対して、取材したり視聴者からのメールなどをチェックしたりする前に最初からこういうコメントを取ってこいって指示しているからね。
最初に結論ありきなんだよ。面白いものを採用しようとか、そういうのではない。シナリオに合ったコメントを採用しようだからね。

そりゃ、そういうコメントがなければ、自分たちでそれっぽいものを作ろうってなってしまうよね。

自分がこのテレビ局のニュース系番組の仕事をしていた二十数年前、やはり、番組内で視聴者のFAXを紹介するコーナーがあったが、その時もFAXが来ないために、スタッフが書いていたこともあったしね。

また、同じくこの局の別の番組を担当していた数年前には、コーナーのチーフディレクターからアンケートをするので知人・友人に頼めと指示されたこともあった。いくらスタッフの捏造ではなく実在する人間の声といっても、それは身内の声だから、限りなく捏造に近いしね。

このほか、某ローカル局の朝ワイドを担当していた時には、別の番組に寄せられた視聴者からのリクエストが最も多かった楽曲のMVを流すというコーナーがあったが、それは、その番組のスタッフから“これを流しておいて”と言われたものをオンエアしていただけだしね。

そして、自分が関わった仕事ではないが、TOKIO HOT 100なんて、確実にチャートを捏造しているよね。放送第1回のチャートはスタッフが雰囲気で作ったというのはクリス・ペプラーも公言しているけれど(そりゃそうだ。開局2日目に放送開始となったランキング番組でどうやって1週間分のデータを収集するんだよって話だしね)、それ以降も捏造し続けているのは間違いないよね。

一時期、坂道系の楽曲がランクインしたけれど(最近はストリーミングのポイントを重視するようになり入らなくなった)、ランクインしても絶対にかけなかったし、どんなにセールスポイントが高くてもトップ10には入らなかったのは、トップ10内に入ると嫌でもかけざるをえないからだと思う。

タワレコのセールスポイントならともかく、山野楽器や洋楽の取り扱いが激減したHMVのデータを取り入れていて、坂道が上位に入らないのはおかしいしね。多分、クリス・ペプラーやスタッフが日本の女性アイドルを毛嫌いしているんだろうね。

そして何よりも、チャート捏造説を確信したくなるのが、毎週ランキング100位の曲が初登場曲だということだ。
その日最初にかける曲がランク下降曲だと盛り上がらないし、そもそもランク下降曲はトップ10内を除けばかけないわけだから、いきなりかけない曲で番組スタートだとパッとしないってことでやっているよね?

どこのチャートに毎週100位が初登場曲のチャートなんてあるんだよ!

ちなみに世界で最も権威のあるBillboard HOT 100はこの5週間では初登場100位の曲は1曲もありませんでした(リエントリーは1曲あり)。
そういうものでしょ、本当のチャートって。

話を元に戻すが、こうした捏造が起こる背景というのは、現場にパワハラが蔓延しているからなんだと思う。
チーフプロデューサーがああだこうだ言い、それでストレスを抱えた各コーナー担当などのプロデューサーが今度は自分の下のチーフディレクターにああだこうだ言いなどといった具合に、負の連鎖が起きているせいだと思う。

つまり、上からこういうものを作れと言われたことに対して、“試したけれど無理だった”とは言えない雰囲気が充満しているということだ。

そして、今回の「ワイド!スクランブル」に関しては、テレ朝ならではの事情も大きな要因となっている。

今回、不適切演出は外部チーフディレクターの“犯行”と発表されたが、そのディレクターはテレビ朝日映像所属とされている。社員なのかフリーなのか下請けなのかは知らないが、最近の報道・情報系番組ではプロダクションの正社員もしくは、それに準じた者でないとプロデューサーやチーフ、デスクといった役職には就けないケースが多いので、おそらく、テレビ朝日映像の正社員もしくは、テレビ朝日映像と直接契約しているフリーランスのディレクターと見ていいのではないだろうか。

自分はこの問題が報じられた時に、多分、そのディレクターってテレビ朝日映像だろうなとすぐに思った。

そう思った理由は、常に現場でテレ朝社員による子会社・テレビ朝日映像に対する見下しの姿勢が蔓延しているからだ。

だから、常にテレビ朝日映像の社員とか、テレビ朝日映像と直接契約しているフリーのディレクターって、いつも、イライラしているんだよね。

そして、そうした人たちがさらに下請けプロダクションとか派遣会社のスタッフに八つ当たりしている。
そんな状態がテレビ朝日映像が絡んでいるテレ朝のほぼ全ての番組の現場で起きている。

だから、テレビ朝日映像スタッフが思考能力停止状態になり、捏造してしまうのも、そりゃそうだよねって感じでしかないんだよね…。
困ったことに…。

そもそも、「ワイド!スクランブル」では過去にもパワハラ騒動が起きていたしね。
そういえば、この時の被害者ってテレビ朝日映像所属だったよね…。

結局、テレ朝社員の子会社や下請けプロダクションを見下すパワハラ・セクハラ体質が、こういう問題を連発させるんだよ。

普段、ピンハネしまくりなブラック企業として業界でも有名な派遣会社のエージェントですら、「ワイド!スクランブル」に行くのはおすすめしないって言うくらいだから、本当、あの現場の空気はよどみまくっているんだと思う。

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