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都立高男女別定員全廃は都立高出身者の発想ではない

都立高校の男女別定員が撤廃されることになった。

どんなに入試の結果が良くても男女別定員があるために女子だからという理由で落とされてしまうのは確かに問題だと思う。また、LGBTQに対する差別や偏見をなくすという観点から考えても受験者を男女別でわけるのは時代遅れと言えると思う。

ただ、これを都立高でやるのは学校にとってはかなりの負担だと思う。入試結果が発表されてから入学式までの約1ヵ月間で、合格者の性別分布に合わせて、更衣室やトイレなどを改装する。しかも、それを毎年やるというのは無理がある。

それは定員割れしている都立高校は少ないからだ。地方の公立校なら定員割れしている学校が多くほとんど使われていない教室やトイレなどもあるだろうから、その年によって新入生の男女差があっても対応は容易にできるだろう。

しかし、定員に対して応募者が多い都立高、特に23区内の学校ではスペースに余裕がない。極端は話、この入試制度なら、その年の入学者の全員が男子、もしくは全員が女子になることだってある。となれば、更衣室やトイレはどうしたって、生徒の男女比に合わせて改装せざるを得ない。でも、合格発表から入学式までの1ヵ月でやるのは無理だ。

都立高の男女差別をなくせと主張している人たちにはこうした発想がないんだよね。

おそらく、定員割れしている地方の公立校の出身か、東京生まれでも私立高校出身、しかも、男子校や女子校の出身だから、こういうことにまで発想が至らないのだろう。

仮に1ヵ月程度で工事ができたとしても、それには莫大な金がかかる。そして、都立高なんだから、それには都民の血税が投入されることになる。毎年、改装される更衣室やトイレのために増税されると思うとなんだかなという気がしてくる。

せめて、全廃ではなく学年で1クラスだけ設けた進学特化クラスだけで男女別撤廃とかにすれば良かったんだよね。

でも、そうはしなかった。

フェミとかリベラル、パヨクと呼ばれる連中もそうすると女子が不利になるって分かっているんだよね。
全体でやれば、確かに女子の方が成績は優秀だけれど、トップクラスに限定すると男子の比率が高まる可能性があるから、そういう限定的な導入を否定したのでは?

東京生まれで都立高出身者なら、この制度がいかにばかげたものであるかは分かるのではないだろうか。

※画像は東京都教育委員会HPより

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